事故を防ぐのは、心の安全から。

 

心の安全設計室
心の安全コンサルタント

 

安田伸也です。

 

安田伸也

 

人生には、「もうどうしていいか分からない」と感じるほど追い込まれる時があります。

 

仕事、お金、将来への不安。何とかしなければと焦れば焦るほど、自分が本当は何をしたかったのかさえ見えなくなることがあります。

 

この記事では、わたし自身が人生のどん底で経験した出来事と、そこから「本当は何がやりたいのか」を問い直し、もう一度歩き始めた時のことをお伝えします。

 

人生のどん底で起きたこと

あなたは人生のどん底の日を覚えていますか?

 

わたしはその日をハッキリと覚えています。

 

今から約6年前、2018年6月23日土曜日。

 

名古屋市内の面接会場にいました。

 

何の面接かというと、大手マッサージチェーン店の面接です。

 

その2年前に35年間いた役所を退職し、フリーランスになり、インターネットで稼ごうと健康食品や水素水などを売るためのアフィリエイトブログを半年間更新し続けるも、1つも売れず。

 

その後、退職金を元手に始めたネットワークビジネスも安定的な生活費を稼ぐまでには至らず。

 

頼みの綱の退職金も底をついた。

 

国民年金は、一括で払えないためにクレジットカードのリボ払いで支払う。

 

そのクレジットカードは一旦リボ払いにすると、そのまま毎月の支払が継続してリボ払いになってしまうのを知らず。

 

毎月の生活費が全部リボ払いに。

 

気がついたときには、その残高(借金)が数百万円に膨れあがっていたのでした。

 

子どもは就職してどうにか手を離れ、ローンは退職金で完済していたモノの、嫁さんを養わなければならない。
また、一軒家の維持費もかかる。

 

気持ちは焦るが、どうして良いか解らない。

 

そんな時に見つけたのが、マッサージチェーンの求人募集。

 

「月30万円以上稼ぐことが出来る」

 

そんな謳い文句に誘われて、面接を申し込んだのでした。

 

面接会場は、名古屋市内の雑居ビルにありました。

 

エレベーターに乗り面接会場に着き、ドアを開けて中へ入ると、そこはビルのワンフロアーがマッサージの練習場になっていて、5〜6人が簡易ベッドに横たわる者、マッサージをする者に別れ、トレーナーと思われる人から、指導を受けているのが見えました。

 

その練習場の傍らに長机が置いてあって、同じく面接に来たであろう数人が椅子に座って申込用紙に鉛筆を走らせているところでした。

 

面接担当と思われる方から申込用紙に氏名や年齢などプロフィールを書くよう促され、わたしも空いている席に座って、申込用紙に名前を書いた瞬間。

 

身体に異変が起きました。

 

自分の耳でも聞こえるほど、心臓がバクバクと音を立て始めたのです。

 

血圧が急上昇するのも感じました。

 

「え? 何が起こったんだ!」

 

わたしが、その状況に戸惑っていると、突然身体の中から、

 

「お前は何をしているんだ!」

 

と怒気を含んだ声が、確かに聞こえたのです。

 

その直後、心臓の動悸と血圧の急上昇に加え、激しい目眩が起り、とてもこのまま面接を続けられないと判断。

 

担当の人に体調が悪くなったと告げて、雑居ビルを後にしました。

 

ビルを出ると、いつの間にかは動悸などの異変は治まっていました。

 

何が起こったんだ……

 

混乱したまま電車に乗り、茫然自失のまま自宅の部屋にたどり着きました。

 

電車の中で気がついたのは、自分が何か大きな間違いを犯そうとしていたこと。

 

マッサージ師になるのが悪いわけではなく、マッサージ師として働くのも良いかもしれない。

 

だけど、自分がやりたことじゃない。

 

そして、それを自分の心が動悸や血圧の急上昇、目眩などの体調不良で教えてくれたように思ったのです。

「お前は、本当は何がやりたいんだ?」

打ちひしがれて、部屋で独り自分へ問いかけました。

 

「そもそもお前は、どうして35年間働いた役所を辞めたんだ?」

 

わたしは、組織の中の人間関係でストレスを抱えることが多くメンタル疾患などを繰り返し発症。

 

とにかく辞めたい気持ちが先に立ち、明確な計画も無く、「人を幸せにする仕事をしたい」とだけ心に決めて退職したのでした。

 

1年ぐらい頑張れば、アフィリエイトでも何でもやって生活費ぐらいは稼げるだろう。

 

そう楽観的に考えていたのです。

 

今思うとバカみたい。

 

世間を舐めていました。

 

大甘な考えも良いところ。

 

チョコレートケーキに砂糖と蜂蜜をかけたぐらい甘い考えでした。

 

今は、あまりにも無謀だと解る。

 

だけど、あの時思い切って辞めていなければ、もっと心を病んでいたかもしれないな。

 

そんな事を振り返りながら、再び自分へ問いかけました。

 

「お前は、本当は何がやりたいんだ?」

 

その時、心に浮かんだのが、心理学を学んで出会った心の問題を解決できるコーチング。

 

そして、海上保安庁時代に水難事故防止の講習会で講師として登壇したことでした。

 

どちらも「人を幸せにする仕事」だと気がついたのです。

 

そして、それをやりたい。

 

コーチと講師で「人を幸せにしたい」そう心に決めました。

コーチと講師を目指して再出発した日々

しかし、当時コーチと言ってもクライアントは1人。

 

講師に至っては、経験もコネも無い。

 

そんな状態でした。

 

しかし、喰える喰えないは脇置き、そうなるためには何をすれば良いのか。

 

何をすれば、出来るようになるだろう。

 

それだけを考えました。

 

とはいえ、今、生活費を稼せぐ口を見つけなければならない。

 

夜勤のバイトを始めました。

 

それでも生活費が足りず、派遣会社に登録して昼間のバイトも掛け持ちしました。

 

夜勤明けで、朝6時に帰宅し、3時間ほど仮眠を取って昼間のバイトへ行く。

 

帰ってきてからまた夜勤。

 

そんな日も珍しくありませんでした。

 

講師の仕事を探して研修会社の採用試験にも応募しました。

 

3社で面接を受け、経験も資格もないので2社は門前払い。

 

残る1社は、2次面接まで行きましたが結局落選。

行動した先で出会いが生まれた

しかし、そんな活動をしていると不思議なことに研修講師をしている人や研修会社を経営している方との出会いがあったのです。

 

そして、半年後には初めて企業研修講師として新人研修に登壇することができました。

 

コーチングでは、20年来の友人がうつ病になったのを何とかしたいと情報を集めたところ、今の師匠に当たるうつ専門コーチの方にも出会えたのです。

 

今は、まだまだ夢の途中ですが、研修講師の仕事もボチボチと入り始めるようになり、うつ専門コーチとしての活動も続けられています。

人生のどん底が教えてくれたこと

人生のどん底。

 

誰しもが、そんな状況は経験したくないだろうし、しないならしないで良いでしょう。

 

でも「どん底」があったからこそ、今がある。

 

今はそう思えます。

 

もちろん、もうあんな状況には戻りたくない。

 

だけど、その経験があるからこそ、人を幸せにすることができるし、人の役に立てる。

 

おこがましいかもしれませんが、今はそう思えるのです。

 

「辛(つら)い」という字と「幸せ」という字は、横棒1本だけの違い。

 

人生のどん底だと感じた時、道に迷ったときは、自分へこう問いかけてはいかがでしょうか。

 

「そもそも自分はどうしたいんだろう」

 

きっと何処かに忘れてきた1本の横棒が見つかると思いますよ。

まとめ|迷った時は「自分はどうしたい?」と問いかける

人生が思うように進まず、焦りや不安の中にいる時ほど、目の前の問題を何とかすることだけで頭がいっぱいになってしまいます。

 

そんな時だからこそ、一度立ち止まり、「そもそも自分はどうしたいんだろう」と自分へ問いかけてみることが大切なのかもしれません。

 

すぐに答えが出なくても構いません。

 

自分の心の声を聞きながら、今できる小さな一歩を重ねることが、次の道につながっていくことがあります。

もう、頑張りすぎなくていい。

自分を苦しめる7つの習慣を手放す
無料メール講座

 

 

無料メール講座を読んでみる

🔗 関連記事

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

この記事が、人生に迷った時に一度立ち止まり、自分が本当に望んでいることを考える切っ掛けになれば嬉しく思います。

 

筆者プロフィール|安田伸也

心の安全設計室代表・心の安全コンサルタント。元海上保安官・潜水士。

 

海上保安庁に約35年間勤務し、潜水士、巡視船航海士、巡視艇船長などを経験。海難救助、転覆船や沈没船の捜索、領海警備、密漁船や密輸船への対応など、3,000件以上の事件・事故に関わってきました。

 

一方で、在職中には職場の人間関係やコミュニケーションに悩み、約20年間、うつやパニック障害などのメンタル不調を繰り返しました。退職後に心理学やコーチングを学び、現在は心の安全コンサルタントとして、安全大会や企業研修などで心の安全と事故防止についてお伝えしています。

 

詳細なプロフィールはこちら

講演実績等はこちら

メルマガ登録で5大特典をプレゼント

登録無料です。

 

メルマガに登録して5大特典を受け取る

事故を防ぐのは、心の安全から。

 

心の安全設計室
心の安全コンサルタント

 

安田伸也です。

 

安田伸也

 

過去の出来事を思い出して、「あのとき、こうしていれば」と後悔する。

 

まだ起きてもいない未来を想像して、「これからどうなるんだろう」と不安になる。

 

そんなふうに、心が過去と未来を行ったり来たりすることはありませんか?

 

一方で、未来の目標を決めるからこそ、私たちは今日何をすればいいのかを考えることもできます。

 

では、時間は過去から未来へ流れているのでしょうか。それとも未来から過去へ流れているのでしょうか。

 

今回は、わたし自身の過去の経験やコーチングでの目標設定を通して、最後にたどり着いた「今を生きる」という考えについて書いてみます。

時間は過去から未来へ流れているのか?

時間は過去から未来へ流れているのだろうか?

 

それとも、未来から過去へ流れているのだろうか?

 

時間を川に例えると、そんな疑問が湧いてくる。

 

あなたは、どちらの説を採用しているだろう。

 

それでは、時間は過去から未来へ流れていくとしよう。

 

そう仮説を立てると、過去に起こったことが未来へ影響する。

 

そういう理論が成り立つかもしれない。

 

例えば、子どもの頃に虐めを受けたから、今は自己肯定感が低く何をやってもうまく行くとは思えない。

 

だから、積極的に行動できない。

 

そんな状態になるかもしれない。

 

しかし、こんな寓話がある。

 

過酷な環境で育った双子の男の子がいた。

 

その双子の父親は、麻薬中毒患者で酒に酔っては母親と子どもに暴力を振るった。

 

双子が30歳になった時、ある心理学者が2人にインタビューをしたそうだ。

 

双子の内の1人は、父親と同じく薬物中毒になり生活保護を受けていた。

 

そして、彼の暴力が原因で、妻と子どもは家を逃げ出していた。

 

心理学者は訊ねた。

 

「あなたは何故、こんな事を自分と家族にしたのですか?」

 

男は答えた。

「あんな環境に育った私に、これ以外何が出来るというのだ!」

 

双子のうちもう一方は、ビジネスで成功して幸せな結婚をし、素晴らしい親になっていた。

 

心理学者は訊ねた。

 

「あなたは何故、これほどのことを成し遂げられたのですか?」

 

男は答えた。

「あんな家庭に育った私に、これ以外何が出来ると言うのだ!」

過去は変えられなくても解釈は変えられる

余談になるが、わたしは小学生の頃、自分の気持ちや考えを人になかなか伝えられなかった。

 

否定されるのが、怖かったからだ。

 

なので、人から何かを訊かれても、ウジウジして答えられず黙っていた。

 

また、人見知りが激しくて、クラスメートの輪にも入って行けなかった。

 

当然、やんちゃな友人からは格好の的にされ、当時流行していたプロレスのワザをかけられたりして虐められた。

 

そんな自分が嫌で仕方なかった。

 

だから、強くなりたい一心で中学生時代に柔道部へ入部した。

 

ところが、そこでも先輩に虐めのようなシゴキを受けるという試練が待っていたのだが、虐められたからこそ、強くなりたいと願ったのだ。

 

話を戻そう。

 

この寓話のように、過去は変えられないというが、解釈は変えられる。

 

過去はどう影響するかは、人それぞれと言えるだろう。

 

しかし、未来が過去に縛られるのは少々窮屈に感じる。

未来を決めるから今の行動が決まる

では、未来から過去へ流れていると考えるとどうだろう。

 

わたしは、コーチなのでこちらの説を採りたい。

 

例えば、あなたが旅行へ行こうとした場合、最初に何を決めるだろうか?

 

何をしたいかという「目的」と、何月何日から何日間旅行するかという「日程」を決めるのではないだろうか。

 

目的地と日程。

 

まず、旅をする日を確定させないと、目的地までのチケットの手配が出来ないし、宿泊先も予約できない。

 

決めるから、あなたは旅行へ出発する日が段々近づいてくるのを楽しみに準備ができるのだ。

 

例えば、あなたが家を建てるとしよう。

 

どんな家をいつまでに完成させたい。

 

そんな、未来を想い描くから、工務店へ発注できるのではないだろうか?

 

例えば、あなたが受験するとしよう……

 

もう、わたしが何が言いたいかお分かりだろう。

 

コーチングの目標設定には、目的と期日が欠かせない。

 

いつか叶えたい夢は、いつまで経っても叶わない。

 

いつまでに、どうなっていたいか?

 

それを決めるから、目標へ向けて日々努力したり、勉強したり、行動できるのだ。

 

なので、コーチとしては、未来から過去へ時間が流れる説を採用したい。

実は時間には「今」しか存在しない

だが、しかしだ。

 

ちゃぶ台をひっくり返すようで申し訳ないが、実は時間には「今」しか存在しない。

 

過去は単なる記憶に過ぎず、未来は妄想でしかない。

 

過去も未来も存在しない。

 

人間の脳は、イメージした事を現在起きている事と認識する。

 

だから、過去にあった辛い事を思い出せば、今起きているように辛くなる。

 

そして、未来のありたい姿を妄想するから、ワクワクするのだ。

 

過去や未来は、あたかも存在するかのように感じるが、時間は「今」の連続でしかない。

 

人間に与えられているのは「今」だけなのだ。

 

もちろん、SFのようにタイムマシンが発明されたら、また事情が違ってくるかもしれないが。

過去や未来ではなく「今を踊るように生きる」

アドラー心理学の創始者、アルフレッド・アドラーはこう言っている。

 

「今を踊るように生きろ」

 

何も今が良ければ良いという刹那的な意味ではない。

 

今を楽しみむ事で、活力が湧き「今」をより良く生きることができる。

 

そして、過ぎ去った過去を後悔するのでは無く、未だ来ぬ未来を不安視するのではなく「今」を生きることで、後悔や不安は消える。

 

過去の出来事で後悔している自分。

 

未来の不安に怯えている自分を今ここに戻す。

 

「今はどうだろうか?」と自分を今ここへ連れてくる。

 

それが「地に足を付ける」という事だと思うがいかがだろうか?

 

坐禅や瞑想が心の安定に良いとされるのは、呼吸に集中することで思い悩んでいる思考を止め、自分を今ここへ連れ戻すからだ。

 

以前、自殺志願者の方の支援をしている根本一徹和尚の講演会の時に聞いた言葉がある。

 

「死ぬということは、その人の時間が止まることです」

 

わたしは、自分の時間がいつ止まるか分からないが、未来へ向かって動いている間は、目一杯自分の人生を楽み、今を踊るように生きよう。

 

そう決めている。

まとめ|自分の人生を「今」目一杯生きる

過去に起きた出来事そのものを変えることはできません。

 

でも、その出来事をこれからの人生でどう捉えていくのかは、自分で考えることができます。

 

そして未来についても、「いつまでに、どうなりたいか」を決めることで、今の行動が見えてきます。

 

それでも、私たちが実際に行動できるのは「今」です。

 

過去に心が戻ったときも、未来への不安でいっぱいになったときも、

 

「今はどうだろうか?」

 

そう自分に問いかけて、もう一度「今ここ」に戻ってみる。

 

未来へ向かって進みながら、今日という一日を大切に生きることが、自分の人生を生きることにつながっていくのではないでしょうか。

もう、頑張りすぎなくていい。

自分を苦しめる7つの習慣を手放す
無料メール講座

 

 

無料メール講座を読んでみる

🔗 関連記事

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

この記事が、過去への後悔や未来への不安に心が向いたとき、「今、自分はどうだろう?」と自分自身に問いかける切っ掛けになれば嬉しく思います。

 

筆者プロフィール|安田伸也

心の安全設計室代表・心の安全コンサルタント。元海上保安官・潜水士。

 

海上保安庁に約35年間勤務し、潜水士、巡視船航海士、巡視艇船長などを経験。海難救助、転覆船や沈没船の捜索、領海警備、密漁船や密輸船への対応など、3,000件以上の事件・事故に関わってきました。

 

一方で、在職中には職場の人間関係やコミュニケーションに悩み、約20年間、うつやパニック障害などのメンタル不調を繰り返しました。退職後に心理学やコーチングを学び、自分自身の心を整える方法を身につけました。

 

現在は心の安全コンサルタントとして、建設業、建築業、製造業などの安全大会や企業研修で、ヒューマンエラーと事故防止、心理的安全性、職場のコミュニケーション、メンタルヘルス、傾聴、コーチングなどをお伝えしています。

 

「自死ゼロ・事故ゼロの世界を創り、笑顔で働く人を増やす」ことを使命に活動しています。

 

👉 詳細なプロフィールはこちら

👉 講演実績等はこちら

メルマガ登録で5大特典をプレゼント

登録無料です。

 

メルマガに登録して5大特典を受け取る

事故を防ぐのは、心の安全から。

 

心の安全設計室
心の安全コンサルタント

 

安田伸也です。

 

安田伸也

 

「考えちゃダメ」と思った途端、余計にそのことばかり考えてしまう。

 

「絶対にやるな」と言われると、なぜかやってみたくなる。

 

そんな経験はありませんか?

 

私たちは、何かを意識から追い出そうとすると、逆にその対象を強く意識してしまうことがあります。

 

では、昔話の浦島太郎が玉手箱を開けてしまったのも、もしかすると……。

 

今回は、「否定と肯定は同じ」という話を、シロクマの実験と浦島太郎を題材に、ちょっと面白おかしく考えてみます。

浦島太郎はなぜ玉手箱を開けてしまったのか?

今回は「否定と肯定は同じ」ということを面白おかしく書いてみました。

 

これ結構人はハマってしまいます。

 

「絶対にこの箱は開けないでください」

 

そう言ってその箱は渡された。

 

浦島太郎は、助けた亀に連れられて訪れた海の底にある竜宮城で、美しい乙姫様と共に夢のような数日間を送る。

 

その竜宮城を去るときに乙姫様から送られたのが玉手箱だ。

 

しかし、浦島太郎が地上へ戻ると、数百年経っており世の中はスッカリ変わっていた。

 

知り合いなどは誰もおらず、絶望した浦島太郎は、開けてはいけないと言われて渡された玉手箱を開けてしまう。

 

細かい所は違っているかもしれないが、これが誰もが知っている「浦島太郎伝説」の概要だ。

 

この物語は、明治時代から昭和にかけて小学校の教科書に採用され有名になったようだ。

 

ウィキペディアの解説によると、小学校の教科書に採用された目的は、約束を守る大切さを教えようとしたとのことであった。

 

浦島太郎は、絶対に開けてはならないという玉手箱を開けてしまった。

 

だから、老人になってしまうという罰が下った。

 

君たちも、約束を守らないと罰が下るという教えのようだ。

 

それにしても、どうして浦島太郎は乙姫との約束を破り、玉手箱を開けてしまったのだろうか?

 

わたしは、乙姫の言葉にこの疑問を解く鍵があると思う。

 

「開けてはならない」という言葉だ。

「考えないで」と言われるほど考えてしまうシロクマの実験

アメリカの心理学者ダニエル・ウェグナーが1987年に行った「シロクマの実験」というのがある。

 

実験参加者をA・B・Cの3つのグループに分ける。

 

そしてシロクマの1日の生態を追った同じ動画をそれぞれのグループに見せる。

 

そしてこう指示する。

 

Aグループの参加者には「シロクマのことを覚えておいてください」と指示。

 

Bグループの参加者には「シロクマのことは考えても考えなくてもどちらでもいい」と指示。

 

Cグループの参加者には「シロクマのことは考えないでください」と指示したのだ。

 

一定期間を置いた後に同じ参加者に集まって貰い、参加者にシロクマの動画について質問したところ、一番シロクマの事を覚えていたのは「シロクマのことは考えないでください」と指示されたCグループだったそうだ。

 

どうして忘れろと言われたグループが、一番詳しく覚えていたのか。

否定しようとするほど対象をイメージしてしまう

実は、人間の脳は否定と肯定の区別が付かない。

 

すべて肯定と捉えるのだ。

 

何故なら「考えない」とか「忘れよう」とするときには、一旦その対象をイメージしなければならないからだ。

 

そして、自分が考えていないか、忘れているか確認作業が必要だ。

 

だから、忘れるためには、必ず1回は思い出さなければならない。

 

人間は、イメージする回数が多ければ多いほど、心に刻み込むように出来ている。

 

だから、シロクマの実験のように、考えないようにしたCグループが一番覚えているという結果になる。

日常生活にもある「否定命令」

この皮肉な結果は、日常生活でもよく起きているのではないだろうか。

 

例えば、失恋したときに相手のことを早く忘れてしまいたいと思うだろう。

 

そして、早く忘れようとすればするほど忘れられなくなる。

 

そんな経験はないだろうか?

 

また、子どもの頃は学校でよく廊下を走ると「廊下は走るな」と叱られる。

 

しかし、何故だか走りたくなってしまう。

 

そんなことは無かっただろうか。

 

また、映画などではイケメン俳優が「俺なんか好きになるんじゃない」とか「俺のことは早く忘れろ」なんてヒロイン役の女優に言う台詞を耳にしたことはないだろうか?

 

このように否定語で指示されると、ついついやりたくなる。

 

これを「否定命令」という。

もし乙姫が「否定命令」を知っていたとしたら?

もしも、「否定命令」を竜宮城の乙姫が意図的に使ったとしたら、この浦島太郎伝説は、実はこんな物語ではなかったのだろうか。

 

私の推理はこうだ。

 

浦島太郎に助けられた亀は、乙姫の化身であるとの説もある。

 

だから、乙姫は亀の姿に化けて、たびたび浦島太郎の漁村を訪れていたのだ。

 

そんなある日、悪ガキに捕まった乙姫は、助けてくれた浦島太郎に恋をしてしまう。

 

何とか浦島太郎と一緒に居たい、そして出来ることならば添い遂げたい。

 

そう思った乙姫は、再び亀に化けて恩返しを装い浦島太郎に近づき、ついに竜宮城へ連れて来ることに成功する。

 

そして、思いを遂げた乙姫は、毎日宴会を開き浦島太郎に尽し続ける。

 

ところが、身も心も捧げたはずの浦島太郎は、突然里へ帰りたいと言い出す。

 

この時、乙姫はどんな気持ちだっただろうか。

 

このままずっと一緒に居てくれると信じていた浦島太郎が、居なくなってしまう。

 

そして、いくら引き留めても、浦島太郎の意思は硬く変わらない。

 

乙姫は、自分を置いて帰ってしまう浦島太郎を赦せなかった。

 

だから「開けてはいけない」と否定命令し、玉手箱を渡した。

 

里帰りした浦島太郎は、罠とは知らず乙姫のもくろみ通り玉手箱を開けてしまう。

 

つまり、老人になってしまった浦島太郎は、まんまと乙姫の策略に填まってしまったのだ。

 

そう考えないと、話の辻褄が合わない。

 

何故なら、開けてはいけない玉手箱を、わざわざ渡す理由など無いのだから。

まとめ|「考えない」ことほど考えてしまうのかもしれない

「考えないようにしよう」「忘れよう」と頑張っているのに、逆にそのことばかり考えてしまう。

 

そんなときは、「考えてはいけない」と自分に命令すること自体が、その対象を意識させているのかもしれません。

 

そしてこれは、自分自身への言葉だけではなく、子どもや部下など、誰かに何かを伝えるときにも考えてみたい視点です。

 

「何をしてほしくないか」ではなく、「どうしてほしいのか」を言葉にしてみる。

 

普段何気なく使っている言葉を、少し振り返ってみるのも面白いかもしれませんね。

もう、頑張りすぎなくていい。

自分を苦しめる7つの習慣を手放す
無料メール講座

 

 

無料メール講座を読んでみる

🔗 関連記事

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

この記事が、普段何気なく使っている「〜してはいけない」「〜を考えない」という言葉について、ちょっと違った角度から考えてみる切っ掛けになれば嬉しく思います。

 

筆者プロフィール|安田伸也

心の安全設計室代表・心の安全コンサルタント。元海上保安官・潜水士。

 

海上保安庁に約35年間勤務し、潜水士、巡視船航海士、巡視艇船長などを経験。海難救助、転覆船や沈没船の捜索、領海警備、密漁船や密輸船への対応など、3,000件以上の事件・事故に関わってきました。

 

一方で、在職中には職場の人間関係やコミュニケーションに悩み、約20年間、うつやパニック障害などのメンタル不調を繰り返しました。退職後に心理学やコーチングを学び、自分自身の心を整える方法を身につけました。

 

現在は心の安全コンサルタントとして、建設業、建築業、製造業などの安全大会や企業研修で、ヒューマンエラーと事故防止、心理的安全性、職場のコミュニケーション、メンタルヘルス、傾聴、コーチングなどをお伝えしています。

 

「自死ゼロ・事故ゼロの世界を創り、笑顔で働く人を増やす」ことを使命に活動しています。

 

👉 詳細なプロフィールはこちら

👉 講演実績等はこちら

メルマガ登録で5大特典をプレゼント

登録無料です。

 

メルマガに登録して5大特典を受け取る

創りたいのは自死ゼロと事故ゼロの世界

【うつ専門メンタルコーチ&講師】


安田伸也です。

 

 

人はどうして人生に迷うんでしょうか?

 

わたしも10年前は人生に迷っていました。

 

自分がどうしたいのか。

 

どんな人生を歩みたいのか。

 

ハッキリと意識していませんでした。

 

だから、行き当たりばったりで目の前にある仕事をこなすだけ。

 

そんな毎日でした。

 

自分の気持ちや自分の心に向き合うことなく、ただ毎日を過ごす。

 

そんな日々でした。

だから、うつにもなったし、急性胃炎などのメンタル系疾患に悩まされたと思っています。


人生をドライブに例えると解りやすいかな。

 

何処かへ遊びに行きたいと思って、カーナビへ入力しようとします。

 

だけど、目的地が解らないと出発できません。

 

当たり前ですよね。

反対に目的地が決まっていても、
今いる現在地が解らないと、
これもまた車を出発させることが出来ない。

そんな状態ですよね

だから人生の「出発地点」と「目的地」を
ハッキリさせる必要があるのです。


自分がどうなりたいのか「目的地」を決める。

そして、過去を振り返り今自分がどんな状態なのか、
「出発地点」を知る。

これをセットで考えることで、人生に生きる意味が産まれます。

人生は長いですが、それも1年1年の積み重ね。

昨年を振り返り、出発地点を知る。

そして、その年目標を設定して
それに向かって行動を始める。

そうすると、その1年は充実したものになります。

「目標設定しても出来なかったら?」


そんな事考えたって答えが出ることはないでしょう。

だって出来るかどうかはやってみない事には解らないんですから。

だからこそ「やりたいかどうか」で目標を決めるのをオススメします。

そしてとりあえず行動する。

「出来なかったらどうしよう」

と考えて行動しないより、

「とりあえずやってみよう」

と行動を始める。

あなたは、
どちらが楽しい人生だと思いますか?

 

 

【お知らせ】

メンタルが不安定な方、コーチングを学びたい方向けに、セミナーも開催しています。

この記事が気に入ったら、今すぐ無料メルマガへの登録を‼️。

読むだけでメンタルが安定し、心の回復力(レジリエンス)が高まるメルマガを毎日配信中!!!
「幸福へ舵を切れ!」▼


 

事故を防ぐのは、心の安全から。

 

心の安全設計室
心の安全コンサルタント

 

安田伸也です。

 

安田伸也

 

「人とのコミュニケーションが、どうもうまくいかない」

 

そんなとき、相手との話し方や伝え方を変えようとする人は多いのではないでしょうか。

 

でも、その前に一度、自分自身とのコミュニケーションを振り返ってみることも大切だと思うんです。

 

自分が本当はどうしたいのか。

 

その気持ちを、自分自身が否定していないでしょうか。

 

今回は、わたし自身が友人との関係で失敗した経験も振り返りながら、「自分を唯一無二の親友として向き合う」自己対話についてお伝えします。

他者とのコミュニケーションの前に、自分との関係を考える

他者とのコミュニケーションが上手く行かない人は、自分とのコミュニケーションが上手く行っていないんじゃないでしょうか?

 

かつてのわたしがそうでした。

 

自分自身がこうしたいな〜という希望があっても、「いやそんなの無理だよ」「出来るわけないよ」「失敗したらどうすんの?」という自分が居て、結局やらずに終わる。

 

行動できずに終わることが多々ありました。

 

そういう状態って、自分の想いを無視している状態ですよね。

 

自分の想いや、自分自身を表現できない。

 

そんな状態です。

 

それってやはり、ストレスがかかります。

自分の想いを無視すると、他人への嫉妬につながることもある

そして、他人がそういうのをスイスイやっているのを見ると、腹が立つ。

 

嫉妬すると言った方がいいでしょうか。

 

そんな心状態になりませんか?

 

これも、人間関係に良い影響は与えませんよね。

 

わたし自身も、友人に嫉妬して「誰のおかげだと思っているんだ!」と思わず言ってしまったことがあります。

 

ほんと、穴があったら入りたい。
_l ̄l○

 

当然、その後その友人との関係も悪くなりました。

 

そのように、自分とのコミュニケーションが上手く行っていないと、他人とのコミュニケーションも上手く行きません。

自分を「唯一無二の親友」だと思って向き合う

じゃあ、どんなコミュニケーションが良いかというと、自分を唯一無二の親友という視点で向き合うこと。

 

自分の親友だと思って励ましたり、一緒に考えてあげる。

 

目の前の親友にとって、どんな未来が良いんだろう?どうすれば望みを叶えることが出来るんだろう?とね。

 

そして、出てきた想いを否定せずに「じゃあ一緒にやってみようか」と励ましてあげる。

 

「そんなの無理だよ」

 

という自分がいたら、親友だったら何と声をかけてあげられるか。

 

「どうやったら出来るだろうか」と一緒に考えてあげる。

 

それが、自分を大事にすると言うことだと思うんです。

世界中を敵に回しても、自分だけは自分を見捨てない

世界中を敵に回しても、自分だけは自分を見捨てない。

 

そうやって自分を応援してあげる。

 

人間、他人に認められるのは嬉しいモノですが、誰よりも自分自身に認められたい。

 

そういう生き物だと思うのですよね。

「親友の視点」で自分と対話してみる

わたしは、そんな考え方を出来るようになってから、心が安定するようになりました。

 

ぜひ「親友の視点」で自分と対話してくださいね。

 

そうすれば、きっと自分と良いコミュニケーションが取れるようになり、気分が良くなりますよ。

まとめ|人とのコミュニケーションは自分との対話から

人とのコミュニケーションがうまくいかないとき、相手のことばかりに目を向けてしまうことがあります。

 

でも、そんなときこそ、自分自身とどんなコミュニケーションを取っているのか振り返ってみることも大切です。

 

「そんなの無理だよ」と否定するのではなく、親友に接するように自分の気持ちを聴いてみる。

 

そして、「どうやったら出来るだろうか」と一緒に考えてあげる。

 

自分の気持ちを大切にし、自分自身の一番の味方になってあげる。

 

そんな自分とのコミュニケーションが、人との関わり方を見直すきっかけにもなるのではないでしょうか。

もう、頑張りすぎなくていい。

自分を苦しめる7つの習慣を手放す
無料メール講座

 

 

無料メール講座を読んでみる

🔗 関連記事

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

この記事が、人とのコミュニケーションに悩んだとき、自分自身との関わり方にも目を向けてみる切っ掛けになれば嬉しく思います。

 

筆者プロフィール|安田伸也

心の安全設計室代表・心の安全コンサルタント。元海上保安官・潜水士。

 

海上保安庁に約35年間勤務し、潜水士、巡視船航海士、巡視艇船長などを経験。海難救助、転覆船や沈没船の捜索、領海警備、密漁船や密輸船への対応など、3,000件以上の事件・事故に関わってきました。

 

一方で、在職中には職場の人間関係やコミュニケーションに悩み、約20年間、うつやパニック障害などのメンタル不調を繰り返しました。退職後に心理学やコーチングを学び、自分自身の心を整える方法を身につけました。

 

現在は心の安全コンサルタントとして、建設業、建築業、製造業などの安全大会や企業研修で、ヒューマンエラーと事故防止、心理的安全性、職場のコミュニケーション、メンタルヘルス、傾聴、コーチングなどをお伝えしています。

 

「自死ゼロ・事故ゼロの世界を創り、笑顔で働く人を増やす」ことを使命に活動しています。

 

👉 詳細なプロフィールはこちら

👉 講演実績等はこちら

メルマガ登録で5大特典をプレゼント

登録無料です。

 

メルマガに登録して5大特典を受け取る