「草原には君がいた」
ぽつりぽつりと、音なく染み込むこともなく、
土の歩道を濡らしては、瞬く間に乾くでもなく、
春の雨、それは夜の孤独が零す、
数滴足らずの涙にどこか、似ているようなそんな気が、
誰が聞くわけもなく、聞いて欲しいわけでもない、
届けるつもりのない声は、
ぽつりぽつりと無言に落ちる、葉から垂れ落つ弱々しい雫にも似て、
数えた羊の数十頭、いつからなのか、
その姿の背後を見てた、揺れる尾を眺めたつもりでいつしか曖昧なる輪郭、
溶けて消えた彼らは小屋で眠ったろうか、
おやすみなんて挨拶いらない、眠りたいから眠るだけだと、
草原に浮かべた小舟、袖のない麻、
ワンピースのドレスから、伸びる白く細い腕、
破れた雨傘、穴から射しこむ光のなかで、
たぶん彼女は笑ってる、笑っていてくれたらいいと思う、
影を踏んでしまわぬように、
足下、緑を蹴らないように、
そろり踏み出す爪先に、葉から雫が乗り移る、
強く編んだ髪をほどいた、
色鮮やかなる新たな季節に似合い過ぎてた、
差し出された手のほうへ、荷物を捨てた利き手を返す、
振り返るのはやめればいいと、
そのとき何故か僕は思った、
【2014総括】ワールズエンド・レコーズ 2
【4月】
⇒「花よ」
⇒「裸の太陽」
⇒「四季を眺むドキュメンタリ」
⇒「百年孤独、アコーディオン」
⇒「祈り子の日に」
⇒「空が今日も下衆を見る」
⇒「草原には君がいた」
⇒「見上げれば天がある」
⇒「岬にて君を待つ」
⇒「バロック」
⇒「きみはペット」
⇒「羊飼いの歌」
⇒「花よ」
⇒「裸の太陽」
⇒「四季を眺むドキュメンタリ」
⇒「百年孤独、アコーディオン」
⇒「祈り子の日に」
⇒「空が今日も下衆を見る」
⇒「草原には君がいた」
⇒「見上げれば天がある」
⇒「岬にて君を待つ」
⇒「バロック」
⇒「きみはペット」
⇒「羊飼いの歌」
【5月】
⇒「左ききのテディ」
⇒「波止場のふたり」
⇒「海景」
⇒「裸足の季節」
⇒「レミングス」
⇒「消毒液はマラスキノ・チェリー」
⇒「美しく燃える森」
⇒「少年は森を焼く」
⇒「天の配剤」
⇒「セキララの椅子」
⇒「鳥使いのノイ」
⇒「旅立つものよ」
⇒「左ききのテディ」
⇒「波止場のふたり」
⇒「海景」
⇒「裸足の季節」
⇒「レミングス」
⇒「消毒液はマラスキノ・チェリー」
⇒「美しく燃える森」
⇒「少年は森を焼く」
⇒「天の配剤」
⇒「セキララの椅子」
⇒「鳥使いのノイ」
⇒「旅立つものよ」
【6月】
⇒「見上げる先の糸」
⇒「ウォーク・イン・ア・ホライゾン」
⇒「枷遊びのメランコリニスタ」
⇒「目眩」
⇒「ジャム」
⇒「雨のサーファー」
⇒「訣別には黄昏れもせず」
⇒「月の舟」
⇒「初夏の精霊、麦に風」
⇒「そばかす」
⇒「獣の上でヒトの下」
⇒「放課後は真夏が開く」
⇒「見上げる先の糸」
⇒「ウォーク・イン・ア・ホライゾン」
⇒「枷遊びのメランコリニスタ」
⇒「目眩」
⇒「ジャム」
⇒「雨のサーファー」
⇒「訣別には黄昏れもせず」
⇒「月の舟」
⇒「初夏の精霊、麦に風」
⇒「そばかす」
⇒「獣の上でヒトの下」
⇒「放課後は真夏が開く」
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