「そばかす」
黄昏れ過ぎた、透き通りもせぬ頭上の群青、
流れゆく星ひとつ、一瞬灯って無言の藍、
月を中央、散りばめられた、
輝きたちは旅立った、幾億もの祈りの結晶、
過ぎた者は忘れてしまおう、其れも赦しの思いのかたちのひとつ、
ここには生憎、永遠がない、
忘れゆくから此処にいない者はいない、
それでいいんだ、それがいいんだ、
私は君を赦すから、君は私を赦し続ける、
これからずっと、これからきっと、
繰り返しのなかに生きてく、これからずっと、
それでいいんだ、それがいいんだ、
話す彼女の横顔の、頬を染める裸の炎、
気にしているそばかすが、夜の空の星よりずっと、
見ていたいだけだった、
流れる星屑より隣、隣の君のそばかすを、
いまも見ている小さく儚い生きた跡、
炎に揺らめく白い頬、耳たぶ揺らすくらいの囁き、
これからいくつ、これほど尊く、
どれくらい重ねゆけるかまだ知らない、
やがては小皺が増え嘆く、それでいいって笑顔で僕は、
思えるように生きていたい、
捧げる言葉はただひとつ、
*写真はこちらで撮影させていただきました。
Aさん、いつもお世話になってます。
world's end chronicle
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