「ウォーク・イン・ア・ホライズン」
永遠なのかと眩暈するほど、長く伸びた線路を歩く、
地球は乾いた石ばかり、それ以外は割れた貝殻、
ひびの入った、水を見ないヒッチハイクの旅の路、
何処から流れてきたんだろう、
指先錆びたレールをこする、ずいぶん昔のケガの血の味、
コイン8枚繋いだブレス、見たこともない図柄、
陽焼けた麻のコートはしわくちゃで、
夏の花柄、やたら派手な色使い、
カギが壊れて開かない、
拾ったトランク、中身はもう記憶にない、
愛されたのに捨てられた、そんなものばかりを詰めた、
そのことだけは憶えてる、開かなくてもかまわない、
水があれば川に流そう、いつか海までゆくでしょう、
レコードの上ぐるぐる廻る、
音の鳴らないプレイヤーになってるような気分が続く、
今日も眠るような道をゆく、
擦り切れたフィルムの、
ドキュメントかロードムービー、
モノクロなのに牧場はミドリ、見てみたいのはそれだけだった、
鈴をつけた羊たち、犬が群れを追い回す、
ターコイズの空と水、
雲は生まれたてのキャンバスみたい、
そんな何気なくを見たことがない、
遠くの想いを手繰るよう、あてもなくただ歩く、
今日も空はただ空で、
雲は高く幾重の灰、
小さなころから見つめたはずの、
景色を今日も手繰って歩く、
CLICK LATED ENTRYS
PR
Copyright (C) 2014 copyrights.billy tanaka All Rights Reserved.