HERO　（評価：★★★）

※※※　注意　※※※
　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2015』の掲載にあたって」

キムタクよ、ステップアップせよ

★★★

（2015年／日本／120分）

【　監督　】
鈴木雅之

【　出演　】
木村拓哉
北川景子
松たか子
佐藤浩市
杉本哲太
濱田岳
正名僕蔵
吉田羊
田中要次
勝矢
松重豊
八嶋智人
小日向文世
角野卓造
大倉孝二
ジェームズ・C・バーンズ
森カンナ
児嶋一哉
新井浩文
イッセー尾形

【あらすじ】

　ネウストリア大使館の裏通りで、パーティコンパニオンの女性が車に撥ねられ死亡した。
　東京地検城西支部の検事・久利生公平は、事務官の麻木千佳と共に事故を起こした運転手の取り調べを始めるが、二人の前にかつて久利生の事務官を務めていた雨宮舞子が現れる。
　現在、大阪地検難波支部で検事として活躍する雨宮は、広域暴力団が絡んだ恐喝事件を追っており、その重要な証人が今回の被害者女性だった。
　ただの交通事故ではないと感じた久利生と雨宮は、ネウストリア公国大使館に直接交渉を試みるが、治外法権である大使館にけんもほろろに追い返されてしまう。
　諦めきれない久利生はさらに捜査を続けるが、久利生は命を狙われることになる―

【コメント】

　正直言いますと、キムタクの代表作というべき月９ドラマ「HERO」、まともに観たことがありません。2001年のドラマ視聴率が驚異の30％超えであったにもかかわらず、僕は観てたのか観てなかったのかも定かではないくらい曖昧な記憶しかありません。故に、2014年の続編ももちろん未見です。
　しかしどういうわけか、映画版は前作と本作、劇場で観ちゃったりしています。ドラマまともに観てねーのになんで映画観てんの？と言われても仕方がありません。自分自身ですらなぜファンでもないドラマの映画版をわざわざ金払って観に行ってしまっているのか。しかも2回連続。
　まあそこは気まぐれということで勘弁してもらいたく、とりあえず話題作だしっつーことで映画館に足を運んだ次第です。

　うむ、四十路を超えてもヤングでイケメンなキムタク、相変わらずの“ちょ待てよ”節が炸裂した、まさにTHEキムタクな映画でしたね。
　これまで、TVドラマの映画版は再三観ているんですが、そのほとんどがドラマを観て応援してくれたファンのためのプレゼント的な意味合いを持ったもので、本作『HERO』もそれに該当するHEROファンのための映画と言っていいでしょう。
　全体的なテンポはまさにフジテレビ的ノリで、ライトで愉快、イケメンなキムタクをはじめとした役者陣も相変わらず魅力的。前作は韓国ロケを敢行しイ・ビョンホンまで登場する映画を意識したスケールの大きい作品でしたが、今回は全体的にこじんまりした印象。だけど、ファンならあまり気にならない部分じゃないでしょうかね。なんたって、ドラマで観たキャラたちが大スクリーンで見られんですから。
　個人的には、なんといっても北川景子のシャープな美しさが見どころ。ぶっちゃけ、ヒロインの松たか子よりも美しかったと思いますね。というか、むしろ松たか子が歳取ったなーという印象。まあ、彼女もすでに38歳ですからね。43歳と38歳のラブコメとか正直失笑ですけど。