「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。
これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。
香港ならカンフーにしてほしかった
★★★
(2013年/香港/116分/激戦 Unbeatable)
【 原案・監督 】
ダンテ・ラム
【 出演 】
ニック・チョン
エディ・ポン
メイ・ティン
ワン・バオチャン
クリスタル・リー
アンディ・オン
ジャック・カオ
フィリップ・キョン
ウィル・リュー
【あらすじ】
かつて八百長でボクシング界から消えていった元チャンピオンのファイ。彼は、今や借金まみれの生活でタクシー運転手として細々と暮らしていた。
借金取りから追われるように旧友を頼ってジムで働くことになったファイは、落ちぶれた筒の面倒を見るチーと出会う。彼は、ファイが元チャンピオンだと知り、格闘技大会で賞金を手にするためトレーナーになってほしいと頼み込む。
二人はタッグを組み、互いの人生の再起を賭けて戦いの場に出るのだが―
【コメント】
さて、久々の香港映画。劇場予告編で結構観ていたし、香港では様々な賞を総なめしているようなので、ここ最近目ぼしい作品がないな~と思っていた中鑑賞した次第。
最近の香港映画は中国本土にレベルを合わせているのか、どうもピンとくるものがない。たくさんの素晴らしい役者さんや監督を輩出しているというのに、香港の中国返還は文化にも影響を出してしまっているようで、香港映画育ちの僕としては哀しい限り。もっと元気出してくれよ~と思っていた中での公開なので、ちょっと期待しておりました。
うん、悪くないです。言わば香港版『オーバー・ザ・トップ』、香港版『ロッキー』といったところでしょうかね。
人間ドラマを中心として、そこに格闘技というアクションテイストを混ぜ込んだ形になっていて、むかーし映画館で観たスライの『オーバー・ザ・トップ』という腕相撲映画をふと思い出しちゃったりしましたね。どっちかといえば『ロッキー』テイストのほうが多いかもしれませんが。なんかふっと懐かしい香りがしたもので。
まあ内容的には、さほどの真新しさは感じない王道的なドラマで、師匠と弟子の絆、生意気な娘との絆、最後に自分を奮い立たせて戦いに挑む雄姿といった典型的な展開が続きますが、予測はできるけどこの手のドラマならやっぱり安心して観ていられます。
ファイ役のニック・チョンもダメ人間だけどどこか憎めない良いキャラしているし、大橋のぞみを彷彿とさせる子役のクリスタル・リーがとっても可愛らしい。この子は伸びるぞ~
もっとも、これこそ香港映画ならでは!といった題材ではないため、なぜに今こんなベタベタな映画を作ったのかは分からないところ。どうせなら総合格闘技じゃなくカンフーにしたほうが香港らしさが出たのに、と感じたのは僕だけでしょうかね。
とはいえ、残念な香港作品が多い中で本作はドラマ作品として及第点だと思います。ベタで意外性はないけど、王道的展開は観てて安心しますし、最期まできちんと見せてくれる監督の手腕は素晴らしいと思います。
男なら熱くなれる、まさに『ロッキー』的『オーバー・ザ・トップ』的な男のドラマ堪能させていただきました。
【2015年度 Myランキング】(1/24時点)
本作は、本年度のベスト10ワースト3ともにランキング外。
今年はランキング出来づらそう。
(ベスト)… ★★★☆以上が基準
1位:
2位:
3位:
4位:
5位:
6位:
7位:
8位:
9位:
10位:
次点:
(ワースト)… ★★☆以下が基準
1位:96時間 レクイエム ★★☆
2位:
3位:
<その他ランク外一覧>
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