先回から着手したクモハ211-5000番台の屋根板加工の続きになります。
ボディに仮置きしたGM製のクモハ211-5000番台用の屋根板を背景に、加工中のクモハ211用の屋根板です。先端から1番目の角形ベンチレーターの撤去跡に出来た長穴をプラ板で埋めました。パンタグラフをGM製PT71Dにすることに決定した結果、避雷器は移設が必要となったのでニッパーで根元から切断しました。
中央の客用ドアの上部に設置する角形ベンチレーターの移設を先に加工します。切断箇所の切断ガイドラインとしてマスキングテープを貼りました。
切り抜く四隅にピンバイスでφ0.5mmの穴を開け、この穴に糸鋸の刃を通して枕木方向に切って行きます。マスキングテープが糸鋸の刃に対して、常に左側に来るようにして慎重に切り進みます。
直線が酷く乱れることもなく、切り込みを入れることが出来ました。
長手方向にも同様にマスキングテープを貼って切断時のガイドラインとします。切断線は、最も外側のビードと両肩でフラットになっている箇所との中間としています。上側のマスキングテープに沿っては、既に切断済みです。
切り抜きが完了。クハ210の屋根加工時に比べて、今回の切断線の乱れは軽微になりました。
ボディとの固定爪が、切り抜いた箇所の両側にもあります。
固定爪に損傷はありませんでした。大穴の開いた屋根板は強度が著しく低下しており、ペラペラした状態で破損の危険がありますので、他の箇所の切り抜き加工はこの時点では行いません。
加工中の屋根板をボディに装着し、切り抜いたパーツの前後を入替えて嵌めてみると、角形ベンチレーターが計算通りに中央の客用ドアの真上に来ることが確認できました。外周には、糸鋸の刃の切り代による隙間が生じており、このままで接着するのは難しい状況です。
前後方向のガタツキを無くすため、0.2mm厚のプラ板の2mm幅の帯を片側に貼り付けます。
貼り付けた小片が固着できたら、屋根板のカーブに沿ってデザインナイフで整形しておきます。
屋根板はボディに嵌めたままの状態で、このパーツの前後の断面のみに接着剤(ABS用を使用)を塗布して、屋根板に接着します。
接着に際しては、ビードのラインが前後で揃うように留意します。
長手方向に隙間がありますが、この段階では接着剤は使用しません。前後の接着剤が完全に固着してから、屋根板全体をボディから慎重に取り外し、屋根板の裏面から長手方向の隙間に表側に流れ出ない程度に接着剤(ABS用で粘度があるものを使用)を流し込みました。前後も裏面から接着剤を流して補強しておきます。接着剤がある程度固まった時点で、再度ボディに装着して完全に固着するまで放置することにします。(続く)
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