2321 :Since 2009 このブログ、ヒット作品の歴史 No2 (2011~2012年) | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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前記事 No1より

 

2009年6月、ある想いから突如スタートして14年、マイクロホン自作を中心としてご案内しております。

前編 No1に続き、人気記事を中心に振り返ります。

 

ブログ開設直後の前号ではアイテムが多く語りきれないトピックにECMカプセルのOEMメーカーである山形県の「フォーリーフ」社工場の発見があります。(2010年秋)これによってメーカー製を凌駕する「高音質単一指向性マイク」の自作が可能になり、​2011年以降さらに製作事例が発展できた点でしょう。

1040 :高品位単一指向性コンデンサマイク fet-u Ⅱの製作

 

 

  2011~2012

チューリップ アイテム(単一指向性コンデンサマイク)

 

そのころ(2011年頃)、自作マイクの世界は無指向性以外考えられませんでした。
なぜならば、どれほど欲しくとも満足なカプセルが存在しない(入手できない)状況でした。
あえて単一指向性といえばPanasonic WM-65Aや55A(56A)などfレンジ不足なものはあっても現在のように満足な音楽収音用途の高音質なカプセルの一般入手の手段は皆無、絶望的でした。

かなりチープなf特は見た通りです

 

 

このため指向性マイクの原理・構造がどんなに分かっても自ら行動を起こさないかぎり満足なカプセル入手の道は絶対にひらけない事を痛いほど味わい合いながら、それでも血まなこになってそのルートをかきわけ続けていました。

 

 

 

大いなる転機

良質な「単一指向性カプセル」を求めて地べたを這い回る日々・・・そんな中「フォーリーフ社」との出会いは自作マイクの可能性を劇的に変えてくれ、自作マイクの「次のステップ」への唯一の道となりました。

 

UEB-5361UEB-5261にまず目が行き、他のカプセルを含めて小口頒布していただける、との同社のご好意は天にも昇る心地でした。

それは「高音質単一指向性コンデンサマイク」自作の貴重な入口であり、このサイトはその道案内をしてまいりました。

 

2~3年のちに小口領布は中止となりましたが、この間の同社とのやりとりは小口扱いの方向性を変え、秋月での一般販売につながったきっかけになったと思います。

両者のデータは「同一機種のバラツキ範囲」と言っても差し支えないほど酷似しています。

用途もシゴイチそのままだがUEB5361ではその短小化が可能。

 

 

  

UEB-5261:超感上もこのままの10Φカプセル。当時、カプセルごとに実測データ付き。

クラシック収音向きのパフォーマンスを持ちます。

UEB-5361がシゴイチなら、こちらは「C-391B」にあたるカプセルでしょう。

C-391B(CK-91カプセル)のf特性

 

 

1121 :「単一指向性コンデンサマイク」自作のツボ (前編) (2022 :(後編)

 

1136 :単一指向性マイクfet-uⅢ製作の実際(Ⅰ) 1137 :(Ⅱ)

 

※ C-451の「短小版」の位置づけとして完全互換が可能。

 

 

フォーリーフのカプセルには「眠れる獅子」もいる事をうかがった、この掘り起こしエポックにより「自作単一指向性コンデンサマイク」の音質が、これまでとはまったく異なる次元に届き、語られるようになった。

秋月で販売されるころには「眠れる獅子」の再生産は不可能となっていたが「眠らない獅子」は現在(2023年)秋月で入手可能。(この2つの獅子は次の「アイテム2」で使われている)

 

 

チューリップ アイテム(バウンダリーマイク)

 

バウンダリーマイクに「単一指向性カプセル」を使った場合「半球前方指向性」という水平面の指向性は約180度、仰角60度程度で置き位置から前方・仰角までの上方を包むように効率の良い

収音特性を示します。

オフマイクPAが可能になる為演劇舞台上では欠かせない存在となっています。

 

1108 :バウンダリーマイク 「BLM-fet Dual」の試作

 

 

このマイクの音を経験すると既存BLMの音の薄さを知ることになるでしょう。
性格の異なる2つのカプセルを切替使用できるバウンダリーマイクは音質とハウリングマージンで両者を選べます。

 

 

 

チューリップ アイテム3ピアノ用X-Yステレオ・フリーバウンダリーマイク)

1113 :フリー・バウンダリーXYステレオマイクバラック実験

 

X-Yステレオで実現した反射面(エプロン部)を持たない「ピアノ用フリーバウンダリーマイク」はオンマイク特性に優れ、ピアノPA用途で想像以上の結果を残しました。これはその原型となった初実験です。


 

1227 :X-Yステレオ・フリーバウンダリーマイク製作 1

 


1228 : 2

 

 

 

1242 :ピアノ用X-Yステレオ・フリーバウンダリーマイク製作 3. (完成編)

 

 

L-R PAN振り切りでのPA音は「ピアノのプロ」を釘付けにしました。

もちろん教科書には絶対に出てこないShinさんオリジナルのマイク方式、「結果がすべて」。

突飛な構想から始まり、前例もなく完成まで2年を費やしました。(この間、徹底的にLo-Z OUTを追求しました)

 

このマイクは音響団体とエンジニアの間で歓迎され、「あの茶こしマイク」と呼ばれて数年間にわたり全国を行脚してホール常設ピアノを中心に、そのPA収音法を革新して回ったという報告を受けています。

 

 

チューリップ アイテム(楽器用クリップオンマイク)

1102 :ファンタム式パナ改マイク fetⅡi 「instrument」

 


ファンタム式パナ改マイク初の楽器用クリップオンマイク、沖縄のスタジオと連携しながら「さんしん音源」で徹底チューニングしました。

各楽器とも単一指向性にはないナチュラルな音が特徴です。

 

 

 

チューリップ アイテム(音響機材はとにかく「黒」だ)

1112 :手作り音響機材 金属部分の黒色化(Ⅳ)・・・黒染め
音響機材の黒色化は必須、金属の黒化(黒染め)の実例です。

奇しくもこの記事公開から15時間後、同日にあの「3.11東日本大震災」が発生しました。

 

あの3.11を経て

号外(3.11震災直後)
震災から1週目 号外1 :サバイバルグッズ

 

震災から1週間過ぎて 号外2 :アキバを歩いてみた
 

 

チューリップ アイテム

1119 :ファンタムパワーとプラグインパワーは全く違いますよ ...
コンデンサマイク(ECM)を動作させる奇策に「プラグインパワー」がある。

一方、筆者の方向としてはこれを拒否して「ファンタム動作」させる方法のみにしてカプセルの本当の実力を引き出しています。

 

ところが、この両者の違いを正確に区分け・評価されていない実態がわかりました。

 

 

チューリップ アイテム(このマイク 録音用に何とかならないか)

1216 :Behringer ECM8000を「使えるマイク」に改造(前編)


1217 :(中編)   1218 :後編) 黒色焼付塗装レシピ

 

 

測定用であるECM-8000を録音用途に使うと、あまりにも酷いツエナーノイズに閉口する。

ここでは音楽録音ができるECM-8000の改造のご案内をおこなっています。
 

  

もうまったく違うマイクにグレードアップできました。

 

 

チューリップ アイテム(抵抗置換法)

1149 :マイクロホンのインピーダンス測定

 

 

 

 

 

チューリップ アイテムできるかぎりのローインピーダンスOUTを求めて

1225 :ファンタム式パナ改マイク 超低インピーダンス「LZ-1」が姿を見せた

1234 :超低インピーダンス・ファンタム式パナ改マイク LZ-1の全面改善

 

ホール録音を前提にするときこれは絶対的必要条件となる。実験では12Ωまで実現しているが、

ホール内配線など線路抵抗により50Ω未満のローインピーダンスは意味がない事が判明。
 

 

チューリップ アイテム10(このマイク、「DOO WOP 」グループが死ぬほど求めていた)

1239 :Shure 55SHⅡをBETA58のユニットに換装した

 

 

55SHのレトロ感と圧倒的な存在感は音楽ジャンルを選びながら支持は厚く熱い。

むしろ、このマイクでなければ成り立たないステージがあることをこの換装の提案をいただいた「DOO WOP」グループからうかがった。

 

このマイク、魅せられるほどカッコはいいが実はPAマン泣かせなのです。

「単一指向性」をうたっていますが、独特な背面構造により無指向性に似たポーラパターンとなっている、そのためハウリングしやすく音響現場では長年嫌われてきた黒歴史があります。

 

そんな背景によって、この改造は某著名DOO WOPグループからの依頼(懇願)によりおこなった1号機でした。

そして、この改造に前後してこれとまったく同じ内容の「Shure SUPER 55」が出回るようになった。

 

 

 

一方、「かっこよさ」からこんな誤った「見せマイク」がCMを中心にあふれてきた、このCMは自分を含め多くの音響家からの抗議によって放映中止となった経緯があります。

 

 

 

(No3につづく)

 

 

 

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虹 おしらせ

MEMSマイク使用、話題のProbeⅡ Probe-T  L-730mems など、読者のみなさまからのご注文により優秀機種の手づくり製作を承っておりますのでお問い合わせください

 

モノ作り日本もっと気出せ 

 

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