※ この記事は公開から13年以上経過していることにご留意ください。
マイクのインピーダンスってどうやって測るの?
テスターでチョコチョコっと?・・・・・・・ムリムリ
しかしながら小信号部の入・出力インピーダンスは案外簡単に測定できるものです。
今回はマイクロホンの出力インピーダンス測定に挑戦しました。
時代モノのレベルメータ(菊水のミリバル)
* 指針を読むだけ、やっぱりアナログ測定器はいいネ
これは「電圧降下法」というシンプルなものです。
類似の測定法に「抵抗置換法」がありますが、この電圧降下法は別名、1/2電圧法とも呼ばれ、プロセスから一種の「抵抗置換法」と云えると思います(Shinさん勝手にそう思っているだけですが)
測定条件と高い精度の可変抵抗で結果が決まるので今回の測定法は参考程度にするのが良いでしょう。
(電圧降下法による測定)
1.未知のインピーダンスのマイクに正弦波の音を与える(1kHZ)
2.レベルメータでマイク出力レベルをダイレクト読む
3.みのむしクリップでマイク出力両端に5KΩ程度のVRを挟み込む。
4.指示値が1/2になる所までVRを回す。
5.デジタルテスターでこのときのVRの抵抗値を読み取る。
こうして読み取った値はこのマイクの出力インピーダンスに等価。
レベルメータはここではアナログ型を用いました。(実に使いやすい)
デジタル式で適当なものがあれば結構ですが、レベル電圧(dBv)を読み取る必要がある為スペアナソフトによるPC画面では難しい場合があります。
※ レベルが小さい場合はオーディオインターフェース(マイクプリ)のアナログ出力を使うとよいでしょう。
(実測値) Shinさんの手近にあるサンプルで測定してみました。
SM-58 : 274Ω
SM-57 : 282Ω
C-451B : 116Ω
C-391B : 163Ω
C-419 : 353Ω
ECM-8000 : 79Ω
ECM-23F : 640Ω
MS-7 : 568Ω
Bベロ : 665Ω
C-1 : 182Ω
ここで測定したデータはモニターSP直近で行っていますが音場・周波数により変化します、それに加え可変抵抗も普通のVRを使用していますので、誤差精度は「それなり」だと思います。
おもしろいのは東芝BベロやサンケンMS7では旧BTS規格であるため「600Ω」の金縛りがチラ見えます。
また当時「BTS 1級相当」であったECM-23Fも同様の数値が見えます。
Shinさん、「インピーダンス制御」と格闘中 なう、
入力インピーダンス測定には「抵抗置換法」と云って比較的似た手法で測定できますので過去のShinさんブログ記事をリンクしておきます。
http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-10324230871.html 記事内にあります。
(番外)
トランスを使用していないダイナミックマイク(CM-5やXM-8500など)では巻き線抵抗値がほぼインピーダンスと一致します。
これはSPの場合も同一傾向が見られますので覚えておくとイザというとき役に立ちます。
(おまけ)
「中はどうなっているんだろ?」って、意味なく空けちゃいました。
もの覚えのよい小人さんが居るんじゃないかと思いましたけど、だ~れも・・・・・
あっ、そういえば変な広告 みつけたよ
これ「レンタルショップ」の広告。
(「う~ん」買うより高い借り物ってアリ?)
【おことわり】
★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。
★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。
★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。
★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。
ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp