1216 :Behringer ECM8000を「使えるマイク」に改造(前編) | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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製作難易度 ★★★(この工程のみの場合)   全工程の場合★★★★

ベリンガーECM8000の致命的欠点は大きなレベルの「サー・ノイズ」である。

 

「初代のトランス出力式は良かったらしいが、全半導体式になってからはノイズの大きなダメマイクと化した。

すっかりと「電子式バランス回路」の不出来問題だとダマされていたが、トランス撤去と同時にマイクカプセルも替えたのかもしれない。

 

私も2年前分解、確認した記事を発表し、ツェナーダイオード悪者説を中心に書きました、しかし今回再度分解する機会があり、それだけではない重大な事実が判明した。

 

それは搭載ECMカプセルが真犯人だと分かったのです。

 

「ならば」とECMカプセルをWM-61A(改)への換装にとりかかった。


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改造検討中のECM8000と基板

 

ガセネタ(ECM8000の「WM-60A」搭載説について)

 

国際的に影響力のあるUSAのBill 氏が自らのHPの中で「私はそれをWM-60Aだと考えているのです」と半信半疑のまま、みずからの見立てをそのまま流されている為、まことしやかなウワサがWebに氾濫し正解はウヤムヤに推移してきた経緯があります。

 

Shinは現在のECM8000ではこの「WM-60A説」を完全否定します。

 

 

 

 

それでは見てみましょう

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ECM8000装着ナゾのECMカプセル     WM-60Aスペック表

 


WM-60Aとはまったく違いますね、サイズは同一ですけど。

 

試しに外した基板でWM-61Aに付け替えるだけ、さっきまでの嵐のような雑音がキレイさっぱりなくなります。

どうやらガセネタに踊らされて来たようです。

 

 

 

【ECM8000回路図】
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2年前にも書き出しましたが値の一部が間違っていましたのでもう1度まっさらな状態から書き出しました。

(それにしてもこの6Vツェナーはイヤですね、はずすしかありません。)

 

【基板の取り外し】

3本の細ネジを外すと最初の写真の基板が熱収縮チューブに包まった状態で出てくる。


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この基板はソース接地で使われているが、簡単にソースフォロワに対応します。

 

 

改造ECM8000ではソースフォロワ(パナ改接続)にした。

 

とりあえずこのマイクの2種類の改造法をご案内しますので参考下さい。


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改造2のソースフォロワ(パナ改)がお奨めです、さらにツェナーダイオードを使わない回路にします。

ただしソース接地とソースフォロワの出力は逆相関係にあります。改造後、基板上で②③リバースが必要です。

 

もう1つ、C2に加わる電圧の極性が反転しますので黄色いコンデンサの極性を反転して再取り付けしてください。(タンタルコンですので要注意です)

 

 

 

(容易でないマイク先端部の取り外し)

このマイクの先端部が外れないことには何も始まらない、しかしネジ式ではなく「接着剤固定」でなので容易には外れない。

先端部を傷付けないようにウエス(雑巾位の厚みが必要)で包んで、ドライヤーで暖めながらプライヤーやパイプレンチで少しづつ正逆転を繰り返しながら緩めていく、この時アルコールを流し込みながら行うと、いつの間にか緩んでいる。(私の場合キズを付けてしまったが、もう少し前にアルコールを流して置くのが良かった)


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ちょっと痛々しいが外れた。

 

!! 黒塗りすればキズも見えなくなる、でも塗装しないかたはキズ付けないように気長にやることだ、慌ては禁物。

 

 

 

次回は(素晴らしい結果とレシピ)を発表します
 

 

 

中編に続く ・・・

 

 

さらにその翌週はどんな姿で登場するのか ちょっと目が離せないかも知れませんよ。

 

 

 

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