1242 :ピアノ用X-Yステレオ・フリーバウンダリーマイク製作 3. (完成編) | ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)

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2024年追記

 

製作難易度 ★★★★★++  お役立ち度 ★★★★★

試作から1年目、魅惑のピアノ用フリーバウンダリー・X-Yステレオマイクロホンが完成いたしました

ShinさんのPA工作室

これがピアノの中に沈まります


ShinさんのPA工作室

 

 

(昨年3月の試作品)
ShinさんのPA工作室  
(1113 :フリー・バウンダリー対応型XYステレオマイクのバラック実験)2011.3.23 



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1113の試作品をセットしたピアノ内部 

ここから何が変わったか

 

 

完成した「ピアノ用X-Yフリーバウンダリーマイク」をセット

 

 

①ECMカプセルを縦積み・90度ひねりにした。

②色彩的統一をはかり、ピアノ内に置いた場合の違和感をなくした。

③AMP部をバイポーラTR使用の超低インピーダンス回路採用にてホール向き

 に した。

④依頼によりmini-XLRの使用をやめた

⑤銅製2重メッシュによりシールド性能と機械的強度のアップをはかった。

 

前々号、   前号へリンク

 

前回までにマイク本体(銅メッシュ)の絞り加工からはじまり、銅の防錆処理と台座作りまで進めておりました。

 

いよいよ組み上げです。

 

(X-Y構造1)

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ブロンズメッシュ内部のX-Y構造です。

 

カプセルをL・R 90度ひねり垂直軸に基板上で配置しました。

 

(X-Y構造2)

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このように水まわり用品はマイクと親和性が高くなにかと役立ちます。

 

ピアノと接する面はこのようにあえて木製にしました。

 

 

防振は10mm厚のゴム板を使用、その上にX-Y Ass'y基板を接着剤(小西ボンド MOS‐8)・・・工業ゴム・金属に強力な接着力を示します。

ECMカプセルは山形のフォーリーフ社製 UEB-5361、(単一指向性です)

ワイドレンジかつプレゼンス・ピークも美しく本当に名器です。

 

「場の雰囲気表現は比類ないほど自然でヘッドホンモニタしながら会話すると生音とマイク音がシームレスにつながっている様に感じます。

 

(AMP部内部構造)
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ケースが大きいので組み込みもらくらくです、 タカチ電機のアルミケース(黒)、1.5mm厚です。  (W:70 H:35 D:100)

見ているとこれがファンタム電源で動作してしまうのが不思議に思えてきます。

 


(回路図)
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回路的には、LZ-Ⅱと殆ど同じですがUEB-5361のスペックにあわせて部分的に定数を変えてあります。

シールドポイントでの手抜きや省略は自殺行為となります、得られる結果はすべて原理原則通りです。

 

【出力インピーダンス】

L:56.3Ω

R:55.8Ω       (実測値)

 

かくして今回のマイクは1年間習得したノウハウと本気度を徹底的に注ぎ込んでグレードアップさせた「ピアノ用X-Yステレオ・フリーバウンダリーマイク」として完成いたしました。

 

 

(お知らせ)

fetⅡ、fetⅡi、measurement-fetⅡ、BLM-Freeほかご注文により製作を承っておりますのでお問い合わせください Shin)


 

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