こんにちは。

魂響書占 たまゆらしょせん 恵理子です。

 

 

両親の老いについて 

また私が面した老いについて綴っています。

 

 

 

老いを生きる(1)両親の老い

 

老いを生きる(2)老いの容量

 

老いを生きる(3)母の衰え 認知症

 

老いを生きる(4)認知症の対応

 

老いを生きる(5)延命治療

 

老いを生きる(6)死への向かい方

 

老いを生きる(7)老いとの色々な関わり方

 

老いを生きる(8)そのまま認める

 

老いを生きる(9)死の話合い 末期がん

 

老いを生きる(10)凸凹で取れるバランス

 

老いを生きる(11)歩み寄り

 

老いを生きる(12)私が思う認知症

 

老いを生きる(13)みんないい人

 

老いを生きる(14)どう生きたい?

 

老いを生きる(15)父の変化

 

老いを生きる(16)母は最強

 

老いを生きる(17)普通ってなに?

 

老いを生きる(18)母の入院

 

老いを生きる(19) 叔父他界

 

老いを生きる(20)母 再入院

 

老いを生きる(21)医療と薬

 

老いを生きる(22)還す時間

 

老いを生きる(23)認知症は治さないといけないの?

 

老いを生きる(24)実の親 義理の親

 

老いを生きる(25)どう生きていくか どう死んでいくか

 

老いを生きる(26)ラッキーな人

 

老いを生きる(27)危篤

 

老いを生きる(28)認知症は神様からの贈り物

 

老いを生きる(29)介護者もひと休み

 

老いを生きる(30)今ある幸せ

 

老いを生きる(31)純粋に還る

 

老いを生きる(32)受け容れる

 

 

 

糖尿病Ⅰ型で認知症の母は

年末頃に再び尿路感染症になりました。

 

昨年6月 尿路感染から敗血症になり

一時は命の危険を提示された母。

 

自力で回復したものの 

今度は4つの病気が発覚。

 

2カ月後に再び危篤状態に陥ったので

(でもまたもや復活!)

主治医の先生は母の様子をよく見ながら

最善の対処に当たってくださっています。

 

 

先月 母の病院に行った時

ちょうどバッタリ先生とお会いして 

母の病状についてお聴きした所

 

「数値的には低空飛行。

 依然 急変もあり得る状態です。

 

 でも… それにしても… 

 ご本人お元気で!

 

 心臓に溜まっている水も 

 その他の病状もほぼ変わってなくて

 もっと不快感があるはずなんですけどね。

 

 いつ伺っても『気分は上々!』っておっしゃるし

 もう僕も なぜこんなに元気なのかわかりません。

 

 いや いいことなんですけどね。

 危篤状態からここまで回復して

 お母様の生命力にはただただ驚かされています。」

 

と。

 

 

 

 

その後 母と仲良しの看護師さんから

こんなアドバイスをいただいたの。

 

「またいつ食欲が落ちるかわからない。

 

 相変わらず血糖値は安定しないし

 食べても食べなくてもあんまり関係ない。

 

 食欲がある今なら食べられる。

 だったら 好きなものを食べさせてあげたら?

 

 ご家族からの要望として

 先生にお伝えすれば大丈夫だから。」

 

 

そうして「母に食べさせたい」旨の手紙を託し

看護師さんから先生に渡していただいたのね。

 

すると すぐに許可がおりて。

 

また 差し入れのゼリーやヨーグルトを

食べられるようになった母。

 

 

今月 私が病院に行った時は

もっと元気になっていた。

 

 

 

 

目もパッチリ!

 

 

今や母の妄想はほとんどが食べることで

「今日は外でバーベキューするから肉買ってきて!」とか

 

ある時は掛け布団をポンポンたたいて

「これ食べるから ちょっとあぶってきて!」

 

などなど看護師さんたちに食料を頼んでいるんだって(笑)

 

 

私もホットタオルでマッサージしてた時

母 タオルを指さして

 

「これ おいしそうだねぇ あぶってきて!」

 

と言ってたことがあったわ。

 

 

看護師さん 介護士さんたちも皆さん

母の謎の生命力と

とにかく食べるのが大好きなことはよーくご存知で

 

「みっちゃん よかったね~ 食べな食べな!」

 

と 母が食べて笑顔になることを

一緒に喜んでくださってる。

 

なので 

アイス ケーキ おせんべい 

クッキー マックシェイク ポテト

と 糖尿病患者には言語道断の

母の大好物を次々食べさせちゃった。

 

 

 

 

 

父は最初恐る恐るだったけれど

 

「おおおいしいぃ~~ サイコーー!!」

 

と母が笑顔を輝かせて喜ぶ姿を見て

 

「そうかーおいしいかぁー良かったよぉー!」

 

と大喜び。

 

見ている私も大喜び。

 

 

 

 

母は一緒に食べたがるんだよね。

 

今までも自分の病院食を私たちに(看護師さんたちにも)

「食べろ 食べろ」

といつもすすめていてね。

 

「自分だけで食べてもつまんないよ。

 美味しいものをみんなが食べて

 その食べている顔を見るのが私の喜びなんだから音譜

 

って言っていた。

 

 

プチケーキも3人で一緒に食べてね。

母も父も嬉しそうだった。

 

 

 

 

母は自分の病状をまったく理解していないし

なんかね 無意識なんだろうけれど

自分の都合のいいように

状態を持って行ってるように感じる。

 

 

一応 建前としては

 

「もういつ危ない状態になるかわからないから

 それなら 食べられる時に

 食べたいものを食べさせてあげよう」

 

なんだけど 母にとっては

 

「好きなものを食べることが何よりの薬」

 

なんじゃないかと思う。

 

 

薬も今は

最低限のものしか飲んでないし。

 

 

「口から食べられるのは強いし それが1番の幸せ」

 

と聞くけれど 本当にそう思う。

 

 

お医者さん 看護師さん 介護士さんたちも

みんな味方につけて

大好きな甘い物ばっかり食べて(病院食もゼリー)

医療的数値に反して 元気になってるし。

 

 

「人間の自然治癒力 生命力はこんなにすごいんだぞ乙女のトキメキ

 

の証明ではないか と私は思っているのです。

 

 

 

 

目に見える母の状態が良好になって

父はお葬式の準備を具体的に考えるようになりました。

 

 

この間は

 

「ばぁばの遺影を用意しておく 

 そうすれば安心だから

 一緒に写真を見てほしい」

 

と頼まれたの。

 

 

父は3年位前の写真にしようとしていたけれど

 

「若くたっていいでしょ。

 パパも良く撮れてるから 2人共遺影これにしなよ」

 

と20年位前のものに決めてきた。

 

 

「でも ママ まだ死にそうにないけどね爆  笑

 

なんて笑い合いながら。

 

 

 

 

母は月日や季節がよくわかってないはずなんだけど

 

「桜がキレイでねぇ ここから毎晩見てるのよ桜

 

って どうやら妄想で夜桜見物をしているようで。

 

 

今の母の状態なら 

しばらく車イスに座っていられるから

お花見に連れ出す計画を立てています。

 

母お気に入りのカフェにも行ってケーキと

食べたがっていたお寿司も食べさせちゃおうかって。

 

もう 病状ガン無視でてへぺろ

 

今は「喜び」が大切だから。

 

 

桜を見て 母が喜ぶ顔

ケーキとお寿司を食べて

「サイコー!」って言う場面

 

それを見て 父が喜ぶ姿

 

両親のそんな様子を見て喜ぶ 

私たち子供と孫たち。

 

 

そんな春の一日を思い描いています。

 

 

 

 

 

老いを生きる(34) 小さな幸せを喜ぶ