こんばんは。
魂響書占  たまゆらしょせん  恵理子です。
 
 

両親の老いについて 

また私が面した老いについて綴っています。

 

 

 

老いを生きる(1)両親の老い

 

老いを生きる(2)老いの容量

 

老いを生きる(3)母の衰え 認知症

 

老いを生きる(4)認知症の対応

 

老いを生きる(5)延命治療

 

老いを生きる(6)死への向かい方

 

老いを生きる(7)老いとの色々な関わり方

 

老いを生きる(8)そのまま認める

 

老いを生きる(9)死の話合い 末期がん

 

老いを生きる(10)凸凹で取れるバランス

 

老いを生きる(11)歩み寄り

 

老いを生きる(12)私が思う認知症

 

老いを生きる(13)みんないい人

 

老いを生きる(14)どう生きたい?

 

老いを生きる(15)父の変化

 

老いを生きる(16)母は最強

 

老いを生きる(17)普通ってなに?

 

老いを生きる(18)母の入院

 

老いを生きる(19) 叔父他界

 

老いを生きる(20)母 再入院

 

老いを生きる(21)医療と薬

 

 

 

一時は死を覚悟する事態にまでなったけれど
治療と薬を自ら拒否して
敗血症を治しちゃった母は
入院から20日
今日で栄養点滴も終わりになりました。 
 
 
驚異の回復力!
 
 
看護師さんは
ある程度ローテーションになっているようなのですが
グッタリ状態の母を知っている方は
前回担当時からの母の回復ぶりに
「すごーい!」と皆さん  驚いています。
 
 
 
認知症の薬をすべてやめて
母はとても穏やかになりました。
 
 
入院前  暴言がひどく攻撃的で
怒鳴り散らすような態度が多かったのも
その時は認知症の症状の1つだと聞いていたし
そう思っていました。
 
ですが母にとっては
それも薬の副作用が
強く影響していたのではないか
と家族で話しています。
 
 
 
妹がネットで調べ 
情報を集めたところ
認知症の薬 メマリーで改善したのは
3人のうち1人。
 
3人のうち2人は
副作用の方が強く見られ
暴言  攻撃が過激になる  失禁など
母に出ていたのと同じ症状が
書かれている説明がありました。
 
 
患者側が服用する薬を調べること
効果はどうか 副作用は出ていないかなど
患者の様子をしっかりと家族が観察して
その薬が本人に合っているか
見極める大切さをしみじみ感じます。
 
 
 
現在 母は
根っからの天然ぶりを大いに発揮しているようで
昨日担当の看護師さんからは
 
「いつも癒されています。
  看護師みんな 大好きです♡」
 
って笑顔いっぱいに言われました。
 
 
他の看護師さんからも
母の笑い話を毎回聞くのよね。
 
 
食事を介助して下さった看護師さんには
 
「これ 味が薄いわねぇ」
 
と文句言ったあげく
 
「お客さんに出すなら
 もっと味を濃くした方がいいわよ」
 
とアドバイスしたそうな。
 
 
いやいや  
そもそも病院食だからね!
 
しかも あなたは糖尿病
 
薄味なのは当たり前だから!
 
 
また別の看護師さんには一転して
 
「コレ美味しいわよぉ~
   あなたも一緒に食べなさいね」
 
と自分のペースト状のおかずを勧めたそうで。

 

 

その時々 

素直に感情のまま

口からポンポン言ってしまう

本来の母らしさも戻りました。

 

 
 
車イスに乗る練習を始めた時は
「歩けるかなぁ」
とつぶやいた母。

 

歩く気でいるよ!

 
 
車イスに乗るのも
2人がかりでやっとこだったのに
 
「歩く気力があるなんて  それはスゴイ!」
 
と看護師さん 
母を抱き抱えながら 
やっぱり笑ってた。
 
 
皆さん 母の言動を笑いで受けとめて下さる
優しい看護師さんばかり。
 
 
またまた
「みんないい人なのぉ~」
の母ワールドを
ここでもしっかり構築している模様です。
 
 
 
 
入院前の数ヶ月 
自分の状態を悲観して
 
「もういいの… 
 早くあの世に逝きたい…」
 
と何度も何度も
繰り返し言っていた母。
 
 
入院後 
その口癖は一切聞くことなく  
気力が回復してからは毎日
 
「サイコー!」
「幸せ~」
 
と繰り返し 
看護師さんに手を合わせて拝むように
「ありがとうねぇ」
と言っています。
 
 
 
状況をちゃんと理解していることもあれば
いきなりトンチンカンなことを発する時もあり
 
「違う世界に行っちゃうことがあるのよねぇ」
 
と母自身 
その違いをわかっているらしく。
 
 
入院していても  
父のお店のことやご飯のことなど
家の様子が気になるみたい。
 
 
この間は
 
「お風呂は洗っておいたはず。
    後はつければいいだけだからね。」
 
って帰ろうとする私に声をかけたりしてね。
 
 
主婦のプライドを
今でもしっかり持っています。
 
 
 
 
元気だった頃
非効率な自分のやり方にこだわっていた母は
効率的な父に間違いや失敗を指摘されることが多く
怒られている印象が強かった。
 
 
でも 母はどんなに非効率でも
母なりに頑張っていたんだよね。
 
 
「みんなが喜んでくれることが嬉しかった」
 
って言ってた。
 
 
 
入院後  
容態が悪化しグッタリしていた母が
 
「私は家族のために尽くしたの。」
 
とポツリ言った時  
 
「そうだな。お前はよくやった。
    本当によくやったなぁ。」
 
と父が母の手を握りながら
言っているのを見て
 
私は 「ママ 完了だね」 って思った。
 
 
 
 
入院していても家を気にする母に
毎度毎度
 
「私はまだ八王子の家に泊まっているし
 明日もここに来るよ。
   
 パパと一緒に美味しいご飯食べてる。
 家のことはみんなでやってるから大丈夫。
 
   ママは今日もここに泊まって
   テレビ観てゆっくりしてていいよ。
 
   そのまま寝ちゃっても
 看護師さんが消してくれるからね。」
 
と言うと 
 
「あぁ 良かったぁ   安心したぁ~
    じゃあ  このまま寝ちゃっていいんだね。」
 
と安堵の表情を見せます。
 
 
 
「介護は子育てと同じだね。」
 
そう妹と話してました。
 
 
母に手足や頭 背中をマッサージしていると
母もこうして
赤ちゃんの私の身体を
洗ってくれたんだろうなぁ と思う。
 
 
爪切り 歯磨き  掃除    
ホットタオルで身体を拭くと
 
母が「気持ちいい~」って言うように
赤ちゃんの私も母にそうしてもらって
きっと気持ち良かったんだろうなぁ。
 
 
母の口にスプーンでつぶし野菜を運んだ時は
離乳食を思い出して。
 
 
車イスで外をお散歩した時は
ベビーカーを押す若き母と
バブバブ赤ちゃんの私が思い浮かんだ。
 
 
 
 
老いると赤ちゃんに戻っていく
 
と言うけれど
今のこの時間は 
私が母にしてもらった気持ちいいこと
そして 母からもらった安心感を
還す時間なのだなぁと感じます。
 
 
孫のような看護師さんたちが
笑顔で母のお世話をしてくださるのを見ても
若き世代が老いの世代に
「還している」ように見える。
 
 
それは
とても優しくて温かい時間です。
 
 
 
このほっこりした
猶予の時間を与えられていることを
母が言うように 私も
「幸せ~」って思いながら過ごしています。
 
 
 
 
 
つづく
 
 
 
 
番外編 寄り添う
 
 

 

 

 

 
 
過去 懐古 執着

 

過去の記憶をたどって

懐かしさや温かさに浸りたい気持ちがありますね

 

その時はわからなかったことが

今 改めて手に取って感じるように

そういうことだったのか とわかる時のようです

 

1つずつ 丁寧に 振り返ってみましょう

 

ただ あまり過去に執着せず

今 この瞬間を生きることも どうぞ大切に

 

 

~ たまゆら占いより ~