患者Aさん=39才-女性-主婦の症例
患者Aさんは、数か月前から胃もたれがひどくなってきたそうです。当初は市販の胃腸薬で様子を見ていたそうですが全く改善せず、念のために消化器内科を受診したところ、食道や胃に特段の異常は無かったので、とりあえず漢方薬で様子を見るように言われていたそうです。しかしほとんど改善しなかったので、当院に来院されました。
・胃もたれがある部位は心窩部(みぞおち)でソフトボール大の広さだそうです。胃もたれ感はほぼ一日中あり、「食べ物が残っている様な重たい感じ」だそうです。食事による胃もたれ感の変化はそれほど無いそうです。
・排便は毎日あるそうですが、軟便または下痢便気味だそうです。血便・脂肪便や悪心・嘔吐は無いそうです。
・食欲は普通で、偏食などのもなく、何でも食べられるそうです。
・ゲップや呑酸、胸やけなどは無いそうです。背中や腹部の掻痒感も無いそうです。
・血色は少し悪い印象でしたが、眼球結膜に黄染は無く、眼瞼結膜はやや薄いピンク色でした。食欲も普通で、微熱などの全身所見も無いそうです。
・気道は正中にあり、甲状腺の腫脹・腫瘤あるいは萎縮はありませんでした。
・腹部聴診上、血管雑音-ハム音は無く、グル音はかなり弱く聴取出来ました。
・腹部は平坦-軟で、特段の腫瘤感-抵抗感は無く、肝脾腫もありませんでした。しかし胆嚢がやや腫脹気味で、同部から心窩部~左季肋部(深部)にかけて著名な圧痛と緊張がありました。その他の部位にも所々に緊張と圧痛が散在していました。
・月経周期は26日周期で、月経期間は5-6日くらいだそうです。月経血の塊はあまり無いそうです。
・排卵痛はほとんど感じないそうですが、月経痛は数年前まで左下腹部にあったそうですがここ最近はほとんど痛まないそうです。
・お腹が冷えることが多いそうです。
⑴ 消化管平滑筋の緊張と疲労を回復する
⑵ 網嚢の癒着(?)または胃の裏側の平滑筋疲労を解消する
⑶ 胆嚢の腫脹を解消し筋力を回復する
・平滑筋テクニック
・網嚢解放テクニック
・胆嚢の内臓整体
・2診目来院時、胃もたれの症状はほとんど改善せず、みぞおち周囲の緊張・圧痛も持続していました。胆嚢の治療中、「シューッ」といった小さな排出音を同部で聴取できました。
・3診目来院時、「みぞおちの両サイドは比較的軽くなりましたが、中央部がまだ残っています」と仰っていました。しかし施術直後には「(中央部の)胃もたれ感が無くなって、軟らかくなった感じがします」と仰っていました。
・4診目来院時、「ほとんど胃もたれ感は感じませんでした」と仰っていました。
・6診目来院時、「スッキリしています」と仰っていました。また、胆嚢や心窩部-左季肋部の緊張や圧痛は解消していましたので、今回の治療を終了しすることにしました。
・今回の胃もたれの原因に関しては、消化器内科でもハッキリとした診断名がAさんに対して告知されていませんでしたので(もしかたら告知されていてAさんが忘れているかもしれません)、整体師レベルでの推定-判断で治療方針を決めていく必要がありました。
・ただ、腫瘍・潰瘍や動脈瘤などの重大疾患はとりあえず前述の消化器内科で否定されていましたので、その意味ではある程度安心して診ていくことが出来ました。そこで一番可能性が高そうな病態として推定できたのが「胃の裏側に問題があるのでは…」との感触でした。
・…となれば、膵臓疾患が最初に疑われますが、腹部触診上膵臓の腫瘤感は全く確認できませんでしたし、その他の所見からもとりあえずは膵臓疾患を除外してもいいのでは、との考えからその他の胃もたれ感の原因を考えていくと、網嚢や胃の裏側の平滑筋、あるいは小網(肝胃間膜・肝十二指腸間膜)の三つが解剖学的に予想できました。
⑴ 消化管平滑筋の緊張と疲労を回復する
⑵ 網嚢の癒着(?)または胃の裏側の平滑筋疲労を解消する
⑶ 胆嚢の腫脹を解消し筋力を回復する
の三つの治療目標を立て、それらを解消するのに有効な整体テクニックとして
・平滑筋テクニック
・網嚢解放テクニック
・胆嚢の内臓整体
を施術する事にしたところ、予想よりも早く胃もたれ感が解消しました。
・冒頭で記したように、消化器内科での正規の診察-診断結果が不明なので、上記三つのどれが正しかったのか、どの整体手技が一番効果的だったのか、それはよく分かりません。残念ながらこの点が我々整体師レベルでの研究の限界です。しかし余談ですが、Aさんの様な難治性の胃もたれ患者さん、あるいは最近来院数が増加している機能性胃腸症と言われている患者さんなどに上記三点セットの整体治療をすると、著明に症状が解消していくケースが増えています(☚それも女性に非常に多い)。
・この様な患者さんの治療をもっと詳細に統計-整理していくと何らかの因果関係が我々整体師レベルでも見えてくるかもしれません。その意味で、今後は広く深い視野でこの様なタイプの愁訴を持つ患者さんを診ていきたいな、と思わされる症例でした。
【胃下垂、胃もたれ、機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)の治験例紹介】
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● 胃腸の不調(胃のもたれ、軟便、消化不良、ガスがたまる、慢性胃炎)の整体治療と心理療法
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●機能性胃腸症(機能性ディスペプシア=FD)…胃もたれ、吐き気、腹部膨満感と整体治療
● 胃もたれ…心窩部(みぞおち)の鈍痛-気持ち悪さ=機能性胃腸症=と整体治療
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●その他の治験例
【その他の腹痛、下痢-軟便、吐き気=当院の治験例紹介】
● 腹痛
● 慢性疲労、腹痛、下痢便、腰痛…リーキガット症候群=LGS(腸管壁浸漏症候群)
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治療解説=
● 急性膵炎?! みぞおちから左季肋部の腹痛と左肩の激痛の整体治療
● 腹痛の整体治療
● 5年間治らない腹痛と重度便秘=機能性ディスペプシア(FD)の整体治療
● 3日間続いている腹痛と背中痛の整体治療 (食道裂孔ヘルニア? 急性胃炎?)
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