OSK日本歌劇団『へぼ侍 〜西南戦争物語〜
本日2回目の更新です。
今日は扇町ミュージアムキューブで上演中のOSK日本歌劇団『へぼ侍 〜西南戦争物語〜』を拝見しました。
この作品の初演は昨年8月。
好評だったのでしょう、1月18日から22日までは大阪 扇町ミュージアムキューブで、
2月1日から4日までは銀座博品館劇場で再演されることになったことを受け、
観劇友達のSawachin1201さんからお誘いいただき、昨年から楽しみにしていたのです。
扇町ミュージアムキューブに行ったのは初めてのことです。
チケットは完売。満員御礼の札が出ていましたよ。
私のお席はセンター。
主演の翼和希さんが真正面にいらっしゃることも多く、眼福でした。
ありがたい〜。
舞台は緞帳、幕がありません。
舞台はさほど広くありませんが、立体的な作り。
やや下手に設置している二つの階段が可動式になっており、
場面によって位置を変えていました。
工夫されているな、と思う反面、結構高い場所での芝居が多く、
最近は階段の登り降りには用心のため手すりを持つようにしている私には、
なんだか怖く感じられるのでした。
ご出演者は皆さん、お若いし、身も軽いのだから何の心配もいらないのでしょうけども、
娘役さんなどはスカートの裾が引っかかったりしないのだろうかと……
こういうのを老婆心っていうんでしょうね。
作品は2部構成。
後半はフィナーレがついています。
ストーリーは、原作のいいところをピックアップする形で、かなり飛ばし気味。
原作を読んでいるから「ああ、あの場面だな」とわかるし、描かれていない部分も思い出して楽しめたけれど、全く白紙の場合どうなんだろう、と思わないでもなかったです。
ただ、スターさんたちの気迫や魅力が、江戸から明治という激動の時代を生きた人々とリンクして、
胸を打つのでした。
では、ポスターに掲載されている方々について個別の感想を。
●翼和希さん
少し前までNHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』で毎朝拝見していたせいで、
なんだかものすごく親しい人のように思えるのが不思議。
実際は、私が翼さんの舞台を拝見するのは初めてだと思います。
舞台は小説と違って、冒頭 落ち着いた年齢になっている志方錬一郎が過去を振り返るところから始まりました。
そこから一気に明治10年に戻り、17歳の錬一郎として再登場。
おお、可愛らしい。
個人的には着流し姿より、明治政府軍の軍服姿の時が好みです。
相手役を演じた唯城ありすさんと向き合った時のバランスがよく、二人の出会いと再会シーンは
少女漫画の一場面のようでした。
フィナーレでのデュエットダンスもしなやかで見応えがありましたよ。
朝ドラ効果もあり、人気急上昇中とお聞きしています。
テレビがきっかけで劇場に来られた方も、この作品でより一層ファンになられることだろうと思いましたワ。
●天輝レオさん
松岡というクセのある役を演じておられました。
松岡は原作でも非常に目立つ役ですが、この舞台では錬一郎と松岡のダブル主演だろうと思うくらいに美味しい役でした。
まず背が高く、肩幅が広くて、軍服がよく似合う!
多分、きっちり着ていてもかっこいいのでしょうが、胸元をだらしなく(わざと)開いて着ているのが、客席でジタバタしたいくらい色っぽいのでした。
ティーンエイジャーの錬一郎と違い、海千山千、大人のオトコですね。
初演をご覧になった方によると、昨年の公演では左の頬に描いてあった刀疵が右の頬に変わっていたそうです。
それについては、今回観劇を誘ってくださったSawachin1201さんが、このような解釈をされていました。
「刀で向き合った時、左側に傷がつくのは、体を引いて逃げの体制になった時。敵に向かっていったら右頬に傷がつくはず。だから再演では傷の位置を変えられたのではないかしら」
ほおおおおお!!!深い!
ちなみにSawaachin1201さんは剣道初段だそうです。説得力のあるご意見です。
さて、ビジュアルについてもう少し。
松岡の持っている銃剣がやたらと大きい(長い)のです。
それをこともなげにブンブン振り回している姿があまりにも男前で、これまた客席でジタバタしたくなるほど。
元々シュッとした主役よりもクセのある二番手が好きな私にとっては大好物な松岡でした。
良いのはビジュアルだけではなく、良い歌詞や場面もありました。
一幕の最後はどセンターでエッフェル塔立ち(←わかりますかしら?)。目立ちすぎる!
主役の錬一郎を上手の端に立たせてこの配置、演出家はどう思ってこのような立ち位置にしたのだろう、そう思わずにはいられませんでした。
また、正体がバレる場面は、歌舞伎の「白浪五人男」、弁天小僧菊之助のようなセリフが満載。
もうなんて美味しい役なんでしょうか。
また、物語では西南戦争が終わった後行方不明になる松岡が、舞台ではもう一度登場します。
真っ暗な中「海ゆかば」を歌う松岡。この場面はどういう意味なの?第二次世界大戦にも参戦したとか?いや、年齢的にそれはあり得ない気がするのだが……
そう思いながらオペラグラスで見ていると、歌い始めから天輝さんの両の瞳はキラキラ。
「すごいなぁ、なんて輝きなんだろう」と思っていたら、つつつつつーっと涙が溢れ頬に流れていきました。
そうか、武士になりたかった松岡は、もう国内で戦が亡くなってしまって行き場を失っていたけれど、どこかで侍として死んでいったのだな、多分、そういうことなんだな、と思うことにしました。
このソロシーンだけでも見にいった価値はありました。
あ、そうだ。遊郭(?)のシーンで、娘役さんと組んで踊るシーンで、松岡がはだけている軍服のボタンに娘役さんの髪の毛がからんで取れなくなるハプニングがありました。
松岡も、娘役さん自身も音楽に合わせて動きながらなんとか髪の毛を外そうとしますが、外れません。
ハラハラしていたら、松岡がぐっと娘役さんを抱き寄せ、髪の毛が絡んだまま舞台袖にハケて行きました。おそらく無理に引っ張るよりそのほうがいいと判断してのことでしょう。男前でした。
●壱弥ゆうさん
新聞記者、犬養毅役。
可愛らしいタイプの男役さん。
壱弥さんの歌は高音部分が多く、綺麗なお声だなと思いました。
●唯城ありすさん
出てこられた時から、夜鷹がこの衣装・この髪型は可愛らしすぎるだろう?!と思ったのですが、本当なら普通のお嬢さんだったのに、今は不本意な生活をしているということを表現しているのかな、と解釈することにしました。
お顔立ちが私の好みでして、出てくるたびに心の中で「かわいい!可愛らしい!!」と叫んでおりました。
着物姿、鹿鳴館風のドレスも可愛らしかったのですが、フィナーレのデュエットダンスでのデコルテや腕が見えるお衣装がとても似合っておられました。
腕の動きがしなやかで、綺麗でした。
そのほか8人、合計12人のご出演者それぞれに情熱を感じる舞台でした。
眼鏡男子 和颯かなでさんの場面がもっと欲しかったナ。
ところで、ラスト近くに映像を取り入れたシーンがあるのですが、あれはなぜ普通の芝居ではダメだったのかしらん?
錬一郎の中で、夢がうつつかわからないということかしら?
知らんけど。
今回はお芝居を堪能しましたが、次回はOSKならではのこれでもか、というダンスシーンを拝見したいと思いました。
牛乳石鹸さんからのプレゼント
この公演には牛乳石鹸さんの協賛がついておりまして……
お客様一人一人に、牛乳石鹸「赤箱」のプレゼントがあったのです。↓
私は肌の潤いが足りないので、青箱より赤箱派。嬉しい。
ミニパラソルは自前です。ちょっと古びてきたから、次回の観劇の際には新しいのを買おうっと。
ちなみに、毎公演抽選があり、ラッキーな方には牛乳石鹸製品のプレゼントも。
私は当たらなかったですけどね。
原作 坂上泉『へぼ侍』
原作の感想はこちら
茶々吉24時(2024年1月3日)
stand.fm パーソナリティ千波留の読書ダイアリー#0089
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