映画の世界歴代興行収入ランキング1位が『アバター』で3位がそのパート2である『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』となっていて、
ところが日本だけ様相が違っていて1作目こそ大ヒットしたようだけど2作目は振るわず、そして先月12月にパート3『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』が公開され世界中で大ヒットしてる模様だが、日本ではまたしてもどうも反応が鈍いようで…。
ネットの声だと1作目こそ物珍しさで観に行ったけど とか、キャラがキモい受け付けない!とか、上映時間長過ぎとか(←ちなみに3時間15分だってよ!)、映像はスゴイけどストーリーはつまんないとか、テレビゲームのムービーと変わんねーじゃんとか、悪評はそんなとこだったっけ?
で俺はどうかというと、全然興味ないねぇ。観に行く気ねェな。
あれ? 映画はテレビドラマと違って脚本じゃねェんだ体感だ疑似体験だ映像(と音像)が真髄だと言ってるアンタ的にどうなのよ?というと、散々言ってるだろう、俺デジタル映画大嫌いなんだよ。デジタル映像は映画足り得ないって持論の人なんだから。『アバター』シリーズってまさにそれ。
CGとかデジタル映像は非常に二次元的なものなので、体感・疑似体験が重要な映画というものとはそもそも相容れない。
映画だってスクリーンに映された二次元じゃんというのは話の主旨が違う。
映画は奥行きや質感や空気感などが重要であり、テレビ番組とかネット配信前提製作作品はそもそも映像や場を堪能するものではないのでデジタル映像で作ったって構やしないんだけど、映画とは齟齬を起こす。映画館のデカいスクリーンでの鑑賞に耐えないシロモノなんだよ。そもそもコンピューターで作った映像って時点でまがい物に過ぎず、本物じゃない。
じゃあアニメは?というと、昔の手書きなセルアニメには特有のアドバンテージがあった(コレとかコレとかコレとかコレなんかで話した)。でもデジタルによってアニメは実写に近接。実写に限りなく近づいてくならアニメである意味が最早どこにある? (←これはそのまま反転してデジタルによってアニメみたいになった実写映画は最早実写映画ではない。) 実写に近接したデジタルアニメはセルアニメにあった底知れなさに欠けるし、また人が人の手で創り上げた人による創作物であるという感が薄過ぎるし(実際問題 人の手からかなり離れてしまった=セルアニメ時代の人のセンスや技量が失われた)、
今、映画には実写映画と、劇場アニメと、デジタル映画という3種あるのだと思う。そして純然たるアニメはほぼ絶滅したのだろうし、実写映画も大作・話題作の多くは“純然たる実写映画”ではない。
…とかなんとか、要はだからデジタルだらけで作り上げられた『アバター』シリーズというのは、ハッキリ言えば“映画の敵”ですらあるんだよ。
『アバター』シリーズはジェームズ・キャメロン監督・脚本作品なわけだが、同じキャメロンの昔の作品、『ターミネーター』 『ターミネーター2』や『エイリアン2』は大好きなんだけど、あと『トゥルーライズ』も結構好き、でも『アバター』シリーズはかなりよろしくねェな。
あとこれも時々言ってきてるけど、俺に言わせりゃ映画の上映時間は1時間20~30分ぐらいがベストだと思ってるから。3時間15分ってなんだよ? SNS・スマホ人種(コレとかコレ)は堪え性がないから映画を映画館で大人しく観てられないらしいが、SNS・スマホ人種でない俺ですら3時間15分も劇場のイスに座り続けてる気はねェよ。
『アバター』1作目は2009年製作作品だが、俺ほんの数年前に初めて観たのよ、レンタル落ちの円盤¥150ぐらいで入手する機会あって、世界歴代興行収入ランキング1位の映画とはいかほどのものか? デジタル映画は嫌いだけど体感・疑似体験度が高いらしい(映画館で観るのが最善なのは言うまでもないが、映画足り得てるか否かは自室のモニターで観ても判断は出来る)、あと俺が敬愛してる押井守監督が『アバター』を絶賛してたしな… というワケで遅ればせながら観たのだが、まぁものの見事にデジタル映画だった。つまり映画失格っていうかな。いや映画界の傍流でそういう映画もある分にはまぁいいけどさ、でもデジタル映画が世界興収No.1になっちゃダメでしょっていう。
自室で観てると、逆に映画足り得てるか否かがよくわかるのよ。特にデジタル映画は映像の薄っぺらさを劇場の迫力ある音響でカバー=誤魔化さないと成立しないんで、その環境にない自室鑑賞だと途端にペラくなる。デジタル映画というものがいかに厚みや重量感や質感に欠けるかがよくわかるんだよ。
で、あと俺もあのキャラはハマれなかったし、ランニングタイムも長ェ…と思ったし。
何ヵ月か前にまた引っ張り出して観てみたんだけど、やっぱ退屈した。
日本で2作目コケて(43.1億円だっけ? って興収額からいったらコケてねーじゃんって言う奴いるかしらんけど、約490億円~560億円って莫大な製作費からいったら、日本での興収額はコケてるでしょ。興収額単体じゃなくて、製作費(+宣伝費)に対して興収がいくらか、この2つは連動してんだからさ)、3作目もどうもまた…となってる状況だが、だろうなっていうさ。まぁあれだよ、俺が『マッドマックス:フュリオサ』4D上映を「映画」としてではなく「単に4Dのアトラクションを楽しみに行こうか」と観に行ったみたいな、アトラクションとかイベントとして観に行くならアリかもしれないけど(にしたって3時間15分は長過ぎだよなァ)、「映画鑑賞」としてはナシだね。
俺の個人的見解とは別に、今の日本で一般的にヒットしない要素もまた兼ね備えてる。
・ストーリーがつまんない
もう当ブログでは散々批判してるけど、映画をストーリーで見んなっつってんのにストーリーで見てる奴のまぁ多いこと。もう治んねぇなこりゃ。で、『アバター』シリーズもストーリーで見てる奴多いし、じゃストーリーどうかっつーと実際つまんないし。この時点で観客動員振るわないことは目に見えてた。
・上映時間長過ぎ
それでなくても大人しく映画鑑賞してられないSNS・スマホ人種が3時間15分の映画なんか観るわきゃない。
(じゃあ『国宝』の大ヒットはどうなんだ?というと、俺観てないからなんとも言えない。不思議に思ってんだけどね。といって俺的には作品自体に食指が動かないので、それを確認するためだけにわざわざ金払って観に行く気はないし。)
・キャラが受け付けない
日本人には受けないって声が多いが、同感。特に日本には「マンガ」「アニメ」って独自文化があるし。日本で好まれるキャラデザとはまるで異質だからなー。
・テレビゲームの映像みたい
ゲーム好きも多いしな。見慣れてて新味がないとか、テレビゲームのムービーみたいなのを3時間15分も見せられるのは飽きるみたいな。そりゃ見に行かんでしょ。
・タイトルおかしくない?
“「アバター」とは、仮想空間の中でユーザーを表すデジタル上の分身のことを指します。”
2作目以降は「アバター」じゃねぇだろってツッコミなかったっけ? 俺2作目以降は観てないんだけど、たしかに「アバター」という意味では1作目でもう終わってんだよ。
続編まだ続くみたいだけど、最終的に主人公が人間に帰還するんならブレてなかったことになるけど、元の肉体ってもう死んでる? だったらもう戻るも何もないわけだよね。
これってロボットみたいな物の中に人間の精神をインストールした感じなわけ? であるならそれってアバターというよりもっと別の名称が相応しいと思うんだけど? 逆に言えば、じゃあ『攻殻機動隊』の「義体」もアバターになっちまうじゃん。でも義体をアバターとは言わんでしょ。
1作目はともかく、2作目以降はアバターって言葉の意味がなんかおかしくなってない?
だからアバターってタイトルについてるのに、『サマーウォーズ』みたいな本来の「アバター」的なものとはまったく違うものを見せられるんで、タイトルと内容に乖離がある。
キャメロンは「アバター」の意味を拡大解釈してる? であるなら、それは定着しないと思うな。
あと日本人が洋画離れしてるという話がある。『アバター3』が日本でどうも鈍いのには、これも大いに関係あると思われる。これは『アバター3』自体の内容や出来の良し悪しとは別の話になる。
実際日本では洋画のヒット作があまり出なくなっているが、ポイントは映画に留まらず洋楽離れにもなってるらしい事。
さらに欧米の有名人(アーティストとか俳優とか)が日本旅行してても街がパニックにならない話もある。日本人は節度があるという説と、日本人の多くは単に彼らを知らないからという説とがあるけど。
ハリウッドの映画俳優も、21世紀以降の人で日本で有名な人っていなくない? 日本でハリウッドの有名俳優っつったらいまだにトム・クルーズ、ブラッド・ピット、ジョニー・デップ…etc.といったとこだろ。
…これら全部通底してるのではないか? 洋画離れ・洋楽離れ・今の欧米の有名人が日本ではさほど知られてない――これって別々の事象ではなく同一直線上なのではないか?とは実は前々から思ってて。
この現象は『アバター』自体とは別枠で考える必要がありつつ、同時に『アバター』の観客動員の振るわなさに直結している問題でもまた、ある。
…とは言いながら、俺この線について突き詰める気があまりなくて。今の若い連中の話だから。今の若い奴らの嗜好や意識なんて知らないし興味もないし。
でも、これが『アバター3』の振るわなさを招いている主要因の1つなのは間違いない。『アバター3』の日本における状況について本気で分析するなら、この点を絶対考慮に入れないと真相には辿り着けないよ。
でもそれは誰か他の人がやってくれ。俺はいいや。だって今の若い連中なんて俺的にはどうでもいいしっていうか分析する意味すらないと思うけどね。商売とか広告業界とかならともかく、SNS・スマホ人種なんて文化的にも歴史的にも分析に値しないよ。
…まぁだからさ、今回パート3の日本公開直前あたりだったっけ? キャメロン本人が来日してキャンペーンみたいなことやってたけどさ、あれ日本で過去芳しくないから本人が自分から来たのか日本の配給会社が呼んだのかは知らないけど、来ても変わんないと思うよ?と思ってたんだけど、やっぱ変わんなかったね(苦笑)。前段の話なんか、キャメロンにはどうしようもねェもん。当の日本人ですらココを指摘してる人はいないのではないか?
まぁ前段の話があろうがあるまいが『アバター』シリーズがどうも「んー…」な作品なのは事実で。むしろ世界興収1位とか3位とか今回も(日本以外では)大ヒットしてるってのがそもそも不思議なんだけど。
…現代、ネット配信・コロナ禍・さらにネット系の企業がメジャーの映画会社を買収したり、映画館で映画を観ることが廃れつつあるという、映画の存続にかかわる危機的状況・危険水域にあるわけだけど、そんな中で『アバター』シリーズは観客を映画館に動員しまくってて、その意味ではクリストファー・ノーランやトム・クルーズなど数少ない踏ん張ってる映画人といえるのではないか?というと、少なくとも『アバター』シリーズはやっぱね、映画の敵よ。デジタルは映画を貶める。それは映画の衰退に加担してるといえる。キャメロンはもうね、デジタル手放せって。

































