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■ FLAME OF ARABY
ベドウィンのリーダーのターマレインは、野生の黒馬シャザーダを探している。
チュニスのタニヤ王女は、父親の王が死亡して海賊と結婚させられそうになっている。
タニヤはシャザーダのことを知って「グランド・タイーファ」で勝ったものと結婚すると宣言した。
タニヤはターマレインにシャザーダに乗ってレースに出てほしいと申し出た。
製作年:1951、監督:Charles Lamont、脚本:Gerald Drayson Adams
■ はじめに
登場人物(キャスト)
ターマレイン(ジェフ・チャンドラー) ベドウィンのリーダー
シャザーダ(？) 黒い野生の馬
タニヤ王女(モーリン・オハラ)
チャンダー王(？)タニヤの父親
メディーナ王子(マクセル・リード) 王子
ポルカ・バルバロッサ(ロン・チェイニー・ジュニア) 海賊
ハーキム・バルバロッサ(バディ・ベア) 海賊
マリク(ヘンリー・ブランドン) バルバロッサの手下
野生馬を捕らえるという映画はいくつかあるようだ。私は本作しか見てないが、本作は作り方が上手だと感じる。
「野生馬を捕らえる」だけを主題にすれば単純に流れる。タニヤ王女の物語を入れることによって、野生馬の話も内容が豊富になっている。
バルバロッサ兄弟は実在の海賊だが、ここでは名前を借りているだけ。
本作は日本語DVDがあり、その邦題は「激闘の大砂漠」。でも意味不明。
■ あらすじ
◆ シャザーダを探す
ベドウィンのリーダーのターマレインは、羊飼いたちから聞いた伝説の黒馬シャザーダを探している。すでに三か月。
黒い馬を先頭に十数頭の馬を見かけた。黒い馬がシャザーダである。
ターマレインたちを発見すると、馬たちはシャザーダを先頭に逃げ出し谷に逃げ込んだ。
◆ 女性を助けた
その時に馬に乗った女性がいた。野生馬たちとすれ違って、落馬した。
ターマレインは、その女性を助けたが、助けられたにしては、大きな態度をしている。スカーフを渡して「これを持って行って褒美を受け取ってちょうだい」。
ターマレインたちは、食料がなくなっているので、チュニスに行って調達してくるつもりである。
◆ タニヤ王女
そこに数人の男性が現れた。女性の部下らしい。女性にうやうやしく礼をして「チャンダー王が倒れました」。
その女性はチャンダー王の娘のタニヤ王女。
タニヤの一行は急いで帰っていった。ターマレインと一人の部下もチュニスに向かう。他の部下は引き続き、シャザーダを追跡する。
◆ チャンダー王が死亡した
タニヤ一行がチュニス市内に入った。港には海賊のバルバロッサ兄弟の船が入っている。
宮殿に入った。父親のチャンダー王はベッドの上。チャンダー王は「毒を盛られた」と言っている。
メディーナに「大事な話がある。海賊のバルバロッサがタニヤとの結婚を狙っている。嫁がせるなら死なせた方がましだ。邪悪な海賊から娘を守ってくれ」と言う。
メディーナは従う振りをするが、そうではないのは明白である。そもそも王に毒を盛ったのはメディーナである。
王は死んだ。メディーナが王となった。
◆ バルバロッサ兄弟
バルバロッサ兄弟と手下たちが上陸している。手下たちは市民に対して狼藉を働いている。
メディーナが来た。王であれば、手下の狼藉を止めさせるのが本来であるが、知らんふりをしている。
兄弟とメディーナが会った。「王になった」「娘との結婚を認めろ」。メディーナは結婚を認める。「どちらが？」「タニヤに決めさせる」。
「グランド・タイーファ」という馬の競争が行われる。例年は、兄弟の馬のスルタン、キズメという馬のどちらかが優勝している。
◆ ターマレインが来た
町にターマレインと一人の部下が来た。市場に現れた。一頭の馬を売った金で食料などを調達するつもりである。
バルバロッサ兄弟と会った。二人はシャザーダのことを聞くが、ターマレインは知らないふりをする。
兄弟の手下のマリクがターマレインに喧嘩を吹っかけた。二人が決闘するが、一瞬にしてターマレインが勝った。
しかし手下たちが襲い掛かってきた。ターマレインは逃げ出した。ターマレインは、宮殿の方に逃げていった。
◆ タニヤとターマレインが会った
宮殿の中。タニヤのところにメディーナが来た。「海賊王の兄弟に会ってきた。兄弟は君を妻にする」とチャンダー王との約束は実に簡単に反故になった。
タニヤは一人でヴェランダから海を眺めている。もちろんバルバロッサ兄弟とは結婚したくない。
信頼できる部下が来た。「あのベドウィンの男がきています」。タニヤは「金貨10枚を渡して帰して」と言ったが、すぐに方針を変えてターマレインと会うことにした。
ターマレインはタニヤの話を無視して「海賊を殺したので逃げている。馬二頭と食料が欲しい」と訴えた。
ちょうどシャザーダの話が出たので「その馬を捕まえて私にちょうだい」と言う。しかしシャザーダはターマレインにとって他のものと交換できるものではない。断った。
タニヤはシャザーダであることを思いついたようである。
◆ タニヤは大胆な提案をする
タニヤがスルタンとキズメが走る様子をみている。すばらしい走りである。
バルバロッサ兄弟と話した。
タニヤは「ランド・タイーファで優秀した馬に乗っていた者と結婚する」と大胆な提案をした。
レースは七日後である。タニヤの部下は心配そうな顔をした。
タニヤは部下に病気を装ってメディーナを騙すように指示をして外に出かけた。
◆ シャザーダは捕まらない
ターマレインたちは、シャザーダの一団を探している。姿は見かけるものの、なかなか捕まらない。
野生馬たちを谷に追い込んだが見失った。我々は彼らが滝の奥に逃げ込んだのを目撃している。
◆ ついに捕まえた
タニヤと部下の一行も来た。同じくシャザーダを探している。
夜、タニヤのキャンプ地にターマレインがきた。この二人であれば小競り合い状態になってしまうのは必然である。
タニヤが滝の前の池に入って水浴をしている。ターマレインが来た。池から上がって二人が話している。
突然、滝の後ろからシャザーダが出てきた。それを見てターマレインは立ち上がったが、シャザーダは慌てて滝の後ろに逃げ込んだ。
ターマレインたちは滝を通り抜けた。谷が広がっている。シャザーダと仲間の馬がいる。ついに見つけた。
シャザーザを追いかける、逃げる、挟み撃ちにする。首にロープがかかった。シャザーザは暴れたが取り押さえられた。
◆ シャザーダを調教する
タニヤは「馬を買うわ」というが拒否する。
タニヤが事情を説明すると「俺たちの村に来い」「汚いところはイヤよ」とこれまた当然の展開である。
タニヤはチュニスに戻る。ターマレインは捕らえたシャザーダを調教する。
何しろシャザーダなので苦労するが、次第に慣らすことができる。
またタニヤが来て「シャザーダに乗ってレースに出てちょうだい」と言う。
ここで海賊たちが襲ってきた。ターマレインたち滝の奥に撤退する。
タニヤも逃げたが落馬して連れ去られた。
◆ レース
レースの日。メディーナとタニヤが貴賓席で観戦する。これでタニヤの結婚相手が決まることが告げられる。
ターマレインは岩陰から見ている。シャザーダも一緒だが、ここで出て行けば捕らえられる。
各馬が出発位置についた。一斉にスタート。荒野を走る長いレースである。
遅れてターマイン＋シャザーダが飛び出してきて追いかけた。
最初に遅れているので、他の馬からは離されているが、次第に追いついてくる。
折り返し点。スルタン、キズメは同時に折り返した。その後に何頭かが折り返して、シャザーダも折り返した。
シャザーダは他の馬を追い抜いて二頭に追いついた。わりと簡単に追い抜く。
◆ ラスト
シャザーダは一着でゴール。バルバロッサ兄弟は結果を無視しようとする。
ターマレインは「王は私が選ぶ権利を与えてくれた」と言う。
ターマレインは走り去った。タニヤも追いかけた。
ターマインとシャザーザと休んでいる。タニヤが来た。
「もう私には住む場所がない」。二人は一緒に立ち去った。
■ 出演作
◆ ジェフ・チャンドラー
(1950)折れた矢/Broken Arrow
(1954)ヤンキー・パーシャ/Yankee Pasha
(1955)暴力には暴力だ/The Spoilers
(1951)南海の劫火、極楽鳥/Bird of Paradise
◆ モーリン・オハラ
(1941)わが谷は緑なりき/How Green Was My Valley
(1942)海の征服者/THE BLACK SWAN
(1963)/マクリントック/McLintock
(1952)すべての旗に背いて/Against All Flags
(1945)海賊バラクーダ/THE SPANISH MAIN
(1947)船乗りシンバッドの冒険/Sinbad the Sailor
(1947)三十四丁目の奇跡(奇蹟)/Miracle on 34th Street
(1939)ノートルダムのせむし男/The Hunchback of Notre Dame
(1949)恋に踊る/Dance, Girl, Dance
(1944)西部の王者/Buffalo Bill
(1954)マラガ/Malaga
(1939)巌窟の野獣/Jamaica Inn
(1946)センチメンタル・ジャーニー/Sentimental Journey
(1955)ゴダイヴァ夫人/Lady Godiva of Coventry
(1952)カンガルー/Kangaroo
(1949)禁じられた街/Forbidden Street/Britannia Mews
(1961)荒野のガンマン/The Deadly Companions
(1956)陰謀のリスボン/Lisbon
(1998)タクシーでカナダへ/Cab to Canada
(1949)女の秘密/A WOMAN'S SECRET
(1947)ホームストレッチ、美女の迷いと競馬/The Homestretch
