【若紫151-3】古文単語「百済」☆
古文単語には、
1.とにかく丸暗記して覚える
2.漢字やイメージで覚える
3.文脈判断で決める
などの覚え方があります。
今回は、常識として知っておくべき国名☆
【今回の源氏物語】
聖徳太子の百済より得たまへりける金剛子の数珠の、玉の装束したる、やがてその国より入れたる筥の、唐めいたるを、透きたる袋に入れて、五葉の枝に付けて、
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今回出てきた古文単語
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■【聖徳太子】…厩戸皇子
■【の】…主格の格助詞
■【百済(くだら)】…古代朝鮮の国
■【より】…起点の格助詞
■【得】…ア行下二段動詞「得(う)」連用形
■【たまへり】…~なさった。~していらっしゃる
※【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形
※【たまふ】…尊敬の補助動詞(作者⇒聖徳太子)
※【り】…完了の助動詞「り」連用形
■【ける】…過去の助動詞「けり」連体形
■【金剛子(こんごうし)】…モクゲンジの木の実。黒色で堅く、丸くて六つの角がある。糸に通して数珠にする
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【数珠(じゅず)】…じゅず。仏を拝む際の仏具
■【の】…同格の格助詞
■【玉(たま)】…宝玉。宝石
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【装束(さうぞく)】…飾りつけ。装飾
■【し】…サ変動詞「す」連用形
■【たる】…存続(完了)の助動詞「たり」連体形
■【やがて】…そのまま
■【その国】…百済の国をさす
■【より】…起点の格助詞
■【入れ】…ラ行下二段動詞「入る」連用形
■【たる】…存続(完了)の助動詞「たり」連体形
■【筥(はこ)】…箱
■【の】…同格の格助詞
■【唐めい】…カ行四段動詞「唐めく」連用形イ音便
※【唐(から)めく】…唐風である。中国風である
■【たる】…存続(完了)の助動詞「たり」連体形
■【を】…対象の格助詞
■【透き】…カ行四段動詞「透く」連用形
※【透(す)く】…中が透ける
■【たる】…存続(完了)の助動詞「たり」連体形
■【袋】…透かし編みの袋
■【に】…対象の格助詞
■【入れ】…ラ行下二段動詞「入る」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【五葉(ごよう)】…五葉松
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【枝(えだ)】…松の枝
■【に】…対象の格助詞
■【付け】…カ行下二段動詞「付く」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
◇ 今回は「たてまつる」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「百済」☆
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聖徳太子の百済より得たまへりける金剛子の数珠の、玉の装束したる、やがてその国より入れたる筥の、唐めいたるを、透きたる袋に入れて、五葉の枝に付けて、
問)傍線部の説明として最も適当なものを1つ選べ。
1.その国で手に入れてあったままの中国風の箱
2.その国から手に入れたままの朝鮮風の箱
3.その国に施しておいた通りの異国の箱
4.その国で施された通りの海外の箱
5.その国のものとして置かれてあった日本の箱
古文読解のためには
次の3つの知識が必要です。
● 古文単語をきっちり覚える
● 古典文法を押さえる
● 古文常識を理解する
この【重要古語】カテゴリでは
今回出て来た『源氏物語』の一語一語を
詳しく解説しつつ、
特に今回注目したい古語をピックアップして
詳しく解説しています。
今回の古語はこれ☆
【百済(くだら】
【名詞(国名)】
…古代朝鮮の国。4世紀初め、馬韓から起こり、半島の西南部を領して、新羅・高句麗と抗争したが、660年に。唐と新羅の連合軍に滅ぼされた。わが国との関係が深く、仏教や大陸文化を多く伝えた
世界史をとらないからって
言い訳にはなりませんよぉ~!!
仏教や大陸文化を多く伝えてくれた国として
聖徳太子も、親交が深かったのでしょうね。
ちなみに、
こんなふうに、『源氏物語』のなかでも
聖徳太子は超有名人物として登場しています。
日本の歴史上、仏教と儒教の伝来の最大の功労者であり
数々の文学作品にもその名を残す聖徳太子☆
「厩戸皇子」などと言われても
あんまりピンと来ませんよね;;
【答え】…2
聖徳太子の百済より得たまへりける金剛子の数珠の、玉の装束したる、やがてその国より入れたる筥の、唐めいたるを、透きたる袋に入れて、五葉の枝に付けて、
● 過去記事リンク
■より
■得(う)
■たまへり
■やがて
■~めく
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