【夕顔295-3】古文単語「透く」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔295-3】古文単語「透く」

古文単語帳に載っていない古語は、

現代の感覚でも分かる言葉です。

要らないと捨てずに、このブログでしっかり押さえてね!

源氏物語イラスト訳 重要古語ラブラブ 

 

【古文単語の覚え方】

チェックボックス1.現代語から想像して覚える

チェックボックス2.漢字のイメージで覚える

チェックボックス3.ゴロを利用して丸覚えする

の3つのどれかで覚えます。

 

今回は、【漢字】のイメージで覚えましょ♪

 

【今回の源氏物語】

御燈明ほのかに透き見ゆその一人泣くのみ外の方法師ばら二、三人物語しつつわざと立て念仏する

   サゲサゲ↓

今回のイラスト訳はこちら

 

 

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今回出てきた古文単語
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■【御燈明(みあかし)】…神や仏にそなえる灯火。お灯明

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【影(かげ)】…

■【ほのかに】…ナリ活用形容動詞「ほのかなり」連用形

※【ほのかなり】…かすかだ

■【透き】…カ行四段動詞「透く」連用形

※【透(す)く】…透けて見える。隙間を通り抜ける

■【て】…単純接続の接続助詞

■【見ゆ】…見えるヤ行下二段動詞

■【その】…指示連体詞

■【屋(や)】…家屋

■【に】…場所の格助詞

■【は】…提示の係助詞

■【女】…女性。ここでは右近のこと

■【泣く】…カ行四段動詞「泣く」連体形

■【声(こゑ)】…声。泣き声

■【のみ】…ばかり限定の副助詞

■【し】…サ変動詞「す」連用形

■【て】…単純接続の接続助詞

■【外の方(とのかた)】…家の外の方

■【に】…場所の格助詞

■【法師(ほふし)】…法師。僧。お坊さん

■【ばら】…~たち複数を表す接尾語

■【わざと】…(下に打消を伴って)正式に。本格的に

■【の】…連体修飾格の格助詞

■【声(こゑ)】…(読経の)声

■【立て】…タ行下二段動詞「立つ」未然形

■【ぬ】…打消の助動詞「ず」連体形

■【念仏(ねんぶつ)】…心に仏の姿や恵みを思い浮かべ、仏の名を唱えて仏に祈ること

■【ぞ】…強意の係助詞

■【する】…サ変動詞「す」連体形

  アップ

今回は「に」にも注意しましょ♪

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

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☆ 本日の古文単語「透く」 ☆

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御燈明の影、ほのかに透きて見ゆ。その屋には、女一人泣く声のみして、外の方に、法師ばら二、三人物語しつつ、わざとの声立てぬ念仏ぞする。

 

問)傍線部の意味として最も適当なものを、次の中から一つ選べ。

 

1.お灯明の光が、家のすき間からかすかに漏れて見える。

 

2.お灯明の影が、お堂の障子に映って見える。

 

3.透き通ったお灯明の火が、ほのかにゆらゆらと見える。

 

4.神仏をまつるお灯明の姿が、ほのかに美しく見える。

 

5.神仏をまつるお灯明の光が、微かにまばらに見える。

 

照れ  チュー  びっくり

 

「御燈明」というのは、

古語辞典では、「御明かし(みあかし)】で引くと

わかりやすく載っています。

 

【御明かし(みあかし

【名詞】

…(「御(み)」は接頭語)神や仏に供えるあかり。お灯明(とうみょう)

  ※Weblio古語辞典より

 

 

こういう古文常識も注釈がなくてもわかるように

しておきたいものですね。

ウインク

 

 

 

で、今回のポイントは「透く」という動詞☆

 

「ほのかに透きて」というふうには、

現代では表現しませんが、

 

「透き通る」なんていう言葉のイメージで

なんとなく、理解できるんじゃないかな?

 

 

【すく(透く・空く

【自動詞:カ行四段活用】

①すきまができる。まばらになる
②透けて見える。透き通る
③(風や光が)すき間を通り抜ける
 

  ※Weblio古語辞典より

 

以前に「透き影(すきかげ)」という古語を説明しましたが、

今回の動詞も、そのイメージですね。

ニコニコ

 

 

 

こういう古語は、古文単語帳には載ってないかも。

 

なぜなら、現代のイメージで、けっこうわかりますもんねー!

びっくりびっくりびっくり

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】…

   

 

 

【夕顔(第6章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

御燈明ほのかに透き見ゆその一人泣くのみ外の方法師ばら二、三人物語しつつわざと立て念仏する


 

過去記事リンク

おほん(御)

の(格助詞)

かげ(影)

ほのかなり

透き影(すきかげ)

て(接続助詞)

見ゆ

は(係助詞)

のみ

し(識別)

かた(方)

に(助詞)

―ばら

物語(ものがたり)

つつ(接続助詞)

わざと

ぬ(「ず」「ぬ」の識別)

ず(助動詞)

ねんず(念ず)

ぞ・ぞや

す(サ変動詞)

 

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