【夕顔224-3】古文単語「あが君」
古文を勉強して、日本語のルーツを知ると、
なんか…世界の言語との共通点や普遍性が感じられて
けっこう神秘的な、「もの狂おしい」気分になってきます。
源氏物語イラスト訳 重要古語
【古文単語の覚え方】
1.現代語から想像して覚える
2.漢字のイメージで覚える
3.ゴロを利用して丸覚えする
の3つのどれかで覚えます。
今回は、【漢字のイメージ】で覚えましょ♪
【今回の源氏物語】
つと抱きて、
「あが君、生き出でたまへ。いといみじき目な見せたまひそ」
とのたまへど、冷え入りにたれば、けはひものうとくなりゆく。
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今回出てきた古文単語
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■【つと】…ずっと
■【抱き】…カ行四段動詞「抱く」連用形
■【て】…単純接続の接続助詞
■【あが君】…あなた。あなたさま
■【生き出づ】…生き返る。息を吹き返す
■【たまへ】…ハ行四段動詞「たまふ」已然形
※【たまふ】…尊敬の補助動詞(光源氏⇒夕顔)
■【いと】…たいそう
■【いみじき】…シク活用形容詞「いみじ」連体形
※【いみじ】…ひどい
■【な~そ】…~するな。~してくれるな
■【見せ】…サ行下二段動詞「見す」連用形
■【たまふ】…尊敬の補助動詞(光源氏⇒夕顔)
■【と】…引用の格助詞
■【のたまへ】…ハ行四段動詞「のたまふ」已然形
※【のたまふ】…「言ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)
■【ど】…逆接の接続助詞
■【冷え入り】…ラ行四段動詞「冷え入る」連用形
■【に】…完了の助動詞「ぬ」連用形
■【たれ】…存続の助動詞「たり」已然形
■【ば】…順接確定条件の接続助詞
■【けはひ】…気配。様子
■【ものうとく】…ク活用形容詞「ものうとし」連用形
※【ものうとし】…なんとなくいやな感じだ
■【なりゆく】…なってゆく
◇ 今回は「に」にも注意しましょ♪
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☆ 本日の古文単語「あが君」 ☆
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つと抱きて、
「あが君、生き出でたまへ。いといみじき目な見せたまひそ」
とのたまへど、冷え入りにたれば、けはひものうとくなりゆく。
問)傍線部の意味として、最も適当なものを一つ選べ。
1.あなた、生き返ってください。
2.赤子よ、生き返っておくれ。
3.私は、お前を生き返らせよう。
4.私の主君よ、生きていらっしゃるか。
5.あの人は今、生きていおられるよ。
【あがきみ(吾が君)】
【名詞】
…あなた。あなたさま
※Weblio古語辞典より
「あが君」というのは、
相手に親しみをこめて呼びかける場合と、
敬愛の気持ちをこめて呼びかける場合とがあります。
今回は、光源氏が死にゆく夕顔の君に対して、
親しみを隠さずに呼びかけている場面☆
「あ」というのは、
「吾」という漢字を当てます。
現代では、「わ(われ)」と読むほうがしっくりきますが、
古くさかのぼるほど、「あ」という読みが多いよう。
…そういえば、
今でも、「わたし」のことを、
「あたし」という人、いますよねー!
(灬ºωº灬)
【解答】…1
つと抱きて、
「あが君、生き出でたまへ。いといみじき目な見せたまひそ」
とのたまへど、冷え入りにたれば、けはひものうとくなりゆく。
● 過去記事リンク
■つと
■たまふ
■いと
■いみじ
■見す
■のたまふ
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