【夕顔224-2】レベル別「な―そ」の大学入試問題☆
大学入試でよく出る陳述の副詞☆
「な―そ」はゼッタイ押さえておきましょう!
源氏物語イラスト解釈
【これまでのあらすじ】
天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を名のり、左大臣の娘葵(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬…。光源氏は尽きせぬ恋を重ねていくのでした。
ただ今、「4.夕顔」の巻です。17歳の光源氏は、惟光(これみつ)の実家の隣家にひっそり住まう夕顔の君に執心し、女の家で一夜を明かした後、彼女を廃院に誘いますが、夜半、夕顔は物の怪に襲われて急死してしまいます。
【今回の源氏物語】
つと抱きて、
「あが君、生き出でたまへ。いといみじき目な見せたまひそ」
とのたまへど、冷え入りにたれば、けはひものうとくなりゆく。
↑
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☆ 古文オリジナル問題~偏差値レベル48 ☆
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つと抱きて、
「あが君、生き出でたまへ。いといみじき目な見せたまひそ」
とのたまへど、冷え入りにたれば、けはひものうとくなりゆく。
問)傍線部の品詞分解として、最も適当なものを一つ選べ。
1.副詞+形容詞+名詞+副詞+動詞+補助動詞+終助詞
2.副詞+副詞+名詞+副助詞+動詞+助動詞+補助動詞+助動詞
3.副詞+副詞+名詞+副助詞+動詞+補助動詞+間投助詞
4.副詞+形容動詞+名詞+副詞+動詞+助動詞+補助動詞+終助詞
5.副詞+形容詞+名詞+副詞+動詞+補助動詞+助動詞
こういう問題は、私大入試などでこれまでよく出題されましたが、
最近では、センター試験も難易度の低下が進んでいますので、
ちょっと念頭に置いておく必要があると思います。
ていうか、傍線部が出てきたら、
まずはこの品詞分解から、意識しましょう!
ヽ(*'0'*)ツ
【解答】……1
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☆ 古文オリジナル問題~偏差値レベル55 ☆
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つと抱きて、
「あが君、生き出でたまへ。いといみじき目な見せたまひそ」
とのたまへど、冷え入りにたれば、けはひものうとくなりゆく。
問)傍線部を一語一語に注意して現代語訳せよ。
国公立二次や難関私大入試では、
こういう現代語訳の記述問題が出題されます。
記述問題は、
各ポイントごとに採点してもらえるので、
マーク問題のように、○か×か、
ある程度分かってても0点…なんてことはありません。
いといみじき目な見せたまひそ
この口語訳なら、「な~そ」の禁止の意味が入ってたら、
得点はもらえます!
【そ】
【終助詞】
①〔穏やかな禁止〕(どうか)…してくれるな。しないでくれ
(副詞「な」と呼応した「な…そ」の形で)
②〔禁止〕…しないでくれ
(中古末ごろから副詞「な」を伴わず、「…そ」の形で)
※Weblio古語辞典より
【解答例】
とてもひどい目をお見せくださるな。
※5点採点の場合
・「いと」「いみじ」「たまふ」の訳で各1点。
・「な~そ」の一連の訳で2点。
(ただし、「な~そ」の訳がなければ0点)
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☆ 古文オリジナル問題~偏差値レベル58 ☆
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つと抱きて、
「あが君、生き出でたまへ。いといみじき目な見せたまひそ」
とのたまへど、冷え入りにたれば、けはひものうとくなりゆく。
問)傍線部の心情として、最も適当なものを一つ選べ。
1.夕顔の死に直面し、自身の無能ぶりを嘆くとともに、夕顔の死体に向かって、ひどい目にあわせた事への恨み言を言っている。
2.夕顔にし慣れた悲しみを取り除くべく、大変な目にあわせた六条御息所の生き霊を退治しようと、祈祷を始めている。
3.最愛の夕顔を失った絶望のあまり、たとえ幽霊となってでも夕顔が現れてくれないかと、夕顔の死体に向かって懇願している。
4.生き返るはずのない夕顔の死体に向かって、絶望の中、こんなにひどい苦痛を味わわせないでおくれと無益な懇願をしている。
5.ひどい苦痛を負わせた夕顔に対して、恨み言を言いつつ、その死体を目の前にし、これからどうしたものかと思案している。
センター試験は、このようなマーク問題ですので、
ちゃんと正しく読み取れれば正答しますが、
90%読み取れてても、
ほんの少しの見落としで得点を失うことがあります;;
しかも、このレベルの問題は、けっこう得点が高いので、
このテの問題を取れたり取れなかったりすると、
偏差値にも大きく差が開いてしまいます;;
(((( ;°Д°))))
やったね! 偏差値60いった!
…と思っても、次の模試で…
ガーン! 偏差値55きった;;
…なんてことも…(/TДT)/
1.夕顔の死に直面し、自身の無能ぶりを嘆く(△ナシ)とともに、夕顔の死体に向かって、ひどい目にあわせた事への恨み言を言っている。
2.夕顔にし慣れた悲しみを取り除くべく、大変な目にあわせた六条御息所の生き霊を退治しようと、祈祷を始めて(×ナシ)いる。
3.最愛の夕顔を失った絶望のあまり、たとえ幽霊となってでも夕顔が現れてくれないか(△ズレ)と、夕顔の死体に向かって懇願している。
4.生き返るはずのない夕顔の死体に向かって、絶望の中、こんなにひどい苦痛を味わわせないでおくれ(○傍線と一致)と無益な懇願をしている。
5.ひどい苦痛を負わせた夕顔に対して、恨み言を言いつつ、その死体を目の前にし、これからどうしたものかと思案(△スギ)している。
選択肢は部分的に見ていきましょう!
そして、
● 本文に書いてない箇所(ナシ)
● 解釈がずれている箇所(ズレ)
● そこまで書かれてない部分(スギ)
をチェックしていきます。
【解答】…4