【帚木14-②】古文解釈「君」って誰をさすの? | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木14-②】古文解釈「君」って誰をさすの?

おはようございますラブラブあいです。

 

元気に気合い入れて勉強していますか?

目標を持って前向きに、今日も1日過ごしてくださいね♪

(*^_^*)ノ

 

さて。

 

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【今日の源氏物語】

里にても、わが方のしつらひまばゆくして、君の出で入りしたまふにうち連れきこえたまひつつ、

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【源氏物語~これまでのあらすじ】

長く雨の続いた時節、桐壺帝の物忌みのため、臣下である光源氏もずっと宮中へ泊まり込んでいました。左大臣邸では、源氏と葵の仲に気が気ではありません。それでも光のために衣装を新調し、自分の息子たちに宿直所まで、それを届けさせます。左大臣の長男は、光源氏とよくなれ親しんでいました。

今回は、「君」についてです
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」については以前、「君たち」のところでもご説明しましたが、

(※詳しくはこちら→


 

【君(きみ)】

①天皇、帝

②主人、主君

③貴人をさしていう語

④(「~の君」の形で)~さま

⑤遊女

⑥あなた

 

 

今では、「君」という呼称は、

■「あなた」という二人称

■「~くん」の形で目下の者をさす

   ↑

このような使い方ぐらいでしょうが、


 

これまで出てきた「源氏物語」の中では、

 

■「疑ひなき儲けの」→春宮

■「四の」→藤壺宮

■「源氏の・光る」→光源氏

■「大殿の」→葵の上

    ↑

その文脈によって、男性・女性にかかわらず尊敬する相手に用いられていますね。


 

では。

なぜ、「大殿の君」が、左大臣や頭中将ではないのでしょうか?

なぜ、今回の「」が、「光源氏」のことだと分かるのでしょうか…?

( ̄ー ̄;

 

 

実はこれ、文脈によるものであって、

イコールではないんです><;


 

「大殿」は、ここでは左大臣の意味で取りましたが、位のことなので、役職が代われば、その指す人物も代わります。

 

源氏物語の後のほうでは、光源氏のことを「大殿の君」と呼んでいることもあるんです;

(`・д´・ ;)


 

さらに、「君」にいたっては、

頭中将、葵の上…誰もかれも、「君」と呼ばれているんです;

(;゚;∀;゚;)

 

 

【源氏物語 登場人物の呼称】

(※渋谷栄一教授「源氏物語の世界 」による)

 

■光源氏■

男御子・御子・君・若宮・宮・源氏の君・光る君・源氏・光る源氏・中将・源氏の中将・中将の君・男君・大将の君・大将・大将殿・右大将・男・殿・主人の君・源氏の光君・殿・主人・源氏の大納言・源氏の大殿・大殿・大殿の君・内大臣殿・権大納言殿・内大臣・大臣・源氏の大臣・内の大臣・太政大臣・六条の院・六条の大臣・主人の院など

 

■頭中将■

蔵人少将・宮腹の中将・君・中将・中将の君・頭の君・頭中将・中将殿・君・頭の君大夫・三位中将・宰相・宰相中将・権中納言・中納言・右大将・大将・内の大殿・内の大臣・致仕の大臣・太政大臣・致仕の大殿・父大臣・大殿・大臣など

 

■葵の上■

御女・女君・大殿の君、御女、妹君など

 

■左大臣■

引入の大臣・大臣・大殿など

多くの専門家の方々が、さまざまな研究をもとに、その作中人物が誰をさすかを調べられてるんですね♪


 

大学入試では、作中人物が誰をさすか、前書きやあとの注釈に書いてある場合がほとんどです。

あなたは、研究家ではないのですから、それらを参考にしながら、読み解いていけばいいんですね♪

(o^-')b

 

今回のイラスト訳はこちら→
 

 

あいでしたラブラブ