こんばんは
あいです。
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■【いと】…とても
■【かう(かく)】…このように
■【きびはなり】…幼少である
■【ほど(程)】…時、頃
■【あげ劣り】…元服して髪上げした時に、容貌が以前より見劣りすること(対:あげまさり)
■【や】…~か(疑問)
■【疑はし】…疑わしい、信じられない
■【思さ(思す)】…お思いになる
■【れ】…尊敬(自発)の助動詞「る」の連用形
■【つる】…完了の助動詞「つ」の連体形
■【~を】…~のを、~のだが、~ので
■【あさまし】…驚きあきれる
■【うつくしげ(さ)】…かわいらしい様子
■【添ひ(添ふ)】…加える
■【たまへり】…~ていらっしゃる
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今日は、「あさまし」のお話です☆
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「あさまし」については、中学生でも知っているはずの重要古語の代表みたいなものです。
源氏物語でも、何度か出てきていましたが、
他の語の説明ばかりで、なかなかここまで手が回らなかったので、今まできちんと紹介できていませんでした^^;
【あさまし】
①意外である、驚くほどで、思いがけない
②あきれて、興ざめである、がっかりだ
③情けない、嘆かわしい
現代の「浅ましい(=品性がいやしい)」とは、意味が異なりますし、また、よく出てくるので、最重要古語なんですね!
「あさまし」は、善悪にかかわらず、思いがけない、という意味が基本です。
よく出て来るのが、今回のように、
「あさましう」という副詞的な形で、
「驚くほど、意外なほどに」という訳出です。
しかし、こういった副詞的な使い方ではなく、
形容詞本来の形で出てきた時には、
②や③のように、マイナスイメージが強くなるんです。
例1)物うちこぼしたる心地、いとあさまし。
例2)家の焼けたるは、あさましかりしことどもなり。
②や③の意味の見分けは、何の形容であるのか、ということを文脈判断してください。
例1)は、ものをこぼした時の心の持ちようを考えます。

もちろん、①や③の意味も、多少は入ってきますが、
心をこめて作った料理や飲み物をこぼしてしまったら、
がっかりですよねー;;
ヽ(;´ω`)ノ
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例2)は、火事になった時の人の気持ちを考えます。

①や②の意味あいも多少は入ってきますが、
大事な家を失った喪失感は、
本当に、嘆かわしいものですよねー;
。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
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つまり、100%この意というわけではありませんが、
選択肢問題として出題された時には、
どの意になるかを的確に選べるようにしてください!
(o^-')b
☆その他の重要古語☆
■「かう」についてはこちら→
■係助詞「や」についてはこちら→
■「思さる」についてはこちら→
■「うつくしげ」についてはこちら→
■「添ふ」についてはこちら→
■「たまへり」についてはこちら→
※重要古語一覧はこちら
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【古文】
いとかうきびはなるほどは、あげ劣りやと疑はしく思されつるを、あさましううつくしげさ添ひたまへり。

今回の古文、一語一語、現代語訳できますか?
難しいようなら、イラスト訳や上の重要語句を復習してね♪
■【桐壺213-①】イラスト訳
■【桐壺213-②】イラスト解釈
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あいでした