【桐壺118-③】思し召さる
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
■【時の間】
■【おぼつかなし】
■【かくて】
■【あさまし】
■【思し召す】
■【る】
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今日は、「思し召さる」の「る」の識別です☆
ーーーーーーーーーーーーーーー
「思さる」「思し召さる」について、2通り解釈があります。
①お思いあそばす(「る」=尊敬)
②自然とお思いになる(「る」=自発)
特に、「思さる」の場合は、①②半々なので、文脈解釈が重要になってきますが、
「思し召さる」の場合は、ほとんどが、②自発の意でOKです!
なぜって…
「思し召す」は「思す」よりもさらに敬意の高い尊敬語であり、もうこれだけで二重尊敬になっています。
これ以上、「る(=尊敬)」をつけたら、三重尊敬になっちゃいますよね”!
つけすぎ(σ・∀・)σ
ただ、「御覧ぜらる」の場合も、「思し召さる」と同様ですが、
(「御覧ず」は「見す」よりもさらに一段階高い敬語です)
「らる」が尊敬の意になる場合が、大変多いです;;
よって、「思し召さる」の「る」が尊敬ともなりえそうですよね!
(パーセンテージは低いですけど^^;)
とにかく、心中語のあとに「る」が出てきたら、すぐに「自発」と決めつけてしまうのではなく、
その心中語が、尊敬語ではないか、という点も、落とさずに見てください!
■「思し召す」が、尊敬の意が強い場合→「る」=尊敬
■「思し召す」が、心中語の意が強い場合→「る」=自発
まずは、基本的な「自発」の意を入れてみて、不自然なようなら、尊敬に切り替えてみるとよいでしょう!
あいでした
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
■【時の間】
■【おぼつかなし】
■【かくて】
■【あさまし】
■【思し召す】
■【る】
【原文】
「時の間もおぼつかなかりしを、かくても月日は経にけり」と、あさましう 思し召さる。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
最後に、今回出てきた重要語を覚え、本文が自力で訳出できるか、確認しておきましょう♪
今日もお読みくださり、ありがとうございました☆