【夕顔26-3】古文単語「訪らふ」☆ | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔26-3】古文単語「訪らふ」☆

源氏物語イラスト訳重要古語ですラブラブ 

 

古文単語でよく出題されるのは、


チェックボックス1.古典特有語

   …現代にない古語。


チェックボックス2.古今異義語

   …現代と意味の異なる古語。


チェックボックス3.死語的現代ワード

   …受験生世代はホボホボ使わない語。



…ですが、今回の古語は、

読みの分からない、現代にも通ずる古語☆

 

はい、ではいってみましょぉ~♪

٩(๑•̀∇•́๑)و

 

夕顔26のイラスト訳はこちら

 

【今回の源氏物語】

「…なり限りあれ朝夕しも見たてまつら心のまま訪らひ参づることなけれ、…」

 

 

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今回出てきた古文単語
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■【君(きみ)】…源氏の君。光源氏

■【は】…提示の係助詞

■【いと】…とても

■【あはれ】…しみじみ悲しいこと

■【と】…引用の格助詞

■【思ほし】…サ行四段動詞「思ほす」の連用形

※【思ほす】…「思ふ」の尊敬作者⇒光源氏

■【て】…単純接続の接続助詞

■【いはけなかり】…ク活用形容詞「いはけなし」の連用形

※【いはけなし】…幼い

■【ける】…過去の助動詞「けり」の連体形

■【ほど】…時。ころ

■【に】…時を表す格助詞

■【思ふ】…大切に思う。かわいがる

■【べき】…当然の助動詞「べし」の連体形

■【人びと】…人々。ここでは桐壺更衣や祖母など

■【の】…主格の格助詞

■【うち捨て】…タ行下二段動詞「うち捨つ」の連用形

※【うち捨つ】…置き去りにする

■【て】…単純接続の接続助詞

■【ものしたまふ】…いらっしゃる。亡くなられている

※【ものす】…いる。ここでは、亡くなるの意

※【たまふ】…尊敬の補助動詞作者⇒桐壺更衣

■【に】…完了の助動詞「ぬ」の連用形

■【ける】…過去の助動詞「けり」の連体形

■【なごり】…影響。余波

■【育(はぐく)む】…養育する

■【人】…人。女房

■【あまた】…たくさん

■【ある】…ラ変動詞「あり」の連体形

■【やうなり】…比況の助動詞「やうなり」の連用形

■【しか】…過去の助動詞「き」の已然形

■【ど】…逆接の接続助詞

■【親しく】…シク活用形容詞「親し」の連用形

■【思ひ睦ぶる】…バ行上二段動詞「思ひ睦ぶ」の連体形

※【思ひ睦ぶ】…気を許す。うち解ける

■【筋(すぢ)】…その筋の人

■【は】…提示の係助詞

■【またなく】…ク活形容詞「またなし」の連用形

※【またなし】…他にない。二つとない

■【なむ】…強意の係助詞

■【思ほえ】…ヤ行下二段動詞「思ほゆ」の連用形

※【思ほゆ】…思われる

■【し】…過去の助動詞「き」の連体形

   アップ

単語の意味文法的説明です。

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

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今回の古文単語 「訪(とぶ)らふ」 ☆

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私が高校生の頃は、

かばんの中に、古語辞典、英和辞典

置きっ放なのは、国語辞典に英和辞典。

家でも使うので2冊ずつ(((゜д゜;)))

 

よく持って行ってたもんだと思います。

Oo。。( ̄¬ ̄*)

 

今ではほんと、便利になりましたよねぇ~♪

 

今ではSNSで調べたら、古語辞典はおろか、電子辞書がなくても、

一発検索ぅ~~!!

ε=ε=ε= ヾ(*~▽~)ノ

 

 

 

 

 

…でも……

 

今回のような、読みの分からない語、

どうしてますかぁ?

 

 

訪らふ 【とぶらふ
【他動詞:バ行四段活用】
①尋ねる。問う
②訪れる。訪問する
③慰問する。見舞う 
④探し求める
⑤追善供養する。冥福を祈る

  *『学研全訳古語辞典(Webilio古語辞典)』より

 

…漢字を見ると

なんとなく分かりますが…

 

傍線部で出てきた場合は、

ちゃんと訳しておかなくちゃならないので、

ダルいですよねぇ~;;

(´・_・`)

 

 サゲサゲ↓  サゲサゲ↓

「…人となりて後は、限りあれば、朝夕にしもえ見たてまつらず、心のままに訪らひ参づることはなけれど、…」


問)傍線部の理由として最も適当なものを次の中から選べ。

1.人知れず尼君の窮境に心を痛めてはいたが、朝夕だけしかお出会いすることがなくなってしまったから。

2.成人して結婚などをしたため、時間に融通がきかなくなり、尼君を見舞う機会も限られてしまったから。

3.成人してから後は、朝に夕に朝廷の仕事で多忙を極めており、尼君のことはすっかり忘れてしまっていたから。

4.尼君との仲が人に知られてからというもの、気持ちはあっても、大々的に会いに行くこともままならなかったから。

5.一人前に仕事をするようになってからは、神聖な尼君と俗世間で会うなどという罪を犯してはならなかったから。

  

 

上のような読解問題☆

理由なので、傍線部より前の文脈理解

ある程度イケるんですけど…

 

 

傍線部「訪らひ~」の内容をきっちり押さえておけば、

絞り後の選択肢の精査に役立ちます!

(●‘∀‘●)ノ"

 

 

 

ちなみに、

「人となりて後」の「人」とは、

一人前の人間、つまり成人した大人

という意味です。

 

 

今では、成人して大人になったら、

仕事で忙しくて、会いたい人にも会えなくなる

というのが通例ですが…(;゚;∀;゚;)

 

 

平安時代は、

仕事よりも男女の仲重視だったんですよ!

(-_\)(/_-)三( ゚Д゚)

 

 

限り 【かぎり
【名詞】
①限界。限度。極限
②あいだ。うち
③全部。すべて 
④最期。果て。臨終
⑤時期。機会
⑥それだけ。そればかり

  *『学研全訳古語辞典(Webilio古語辞典)』より

 

 

 

尼君にすら会いにいけずに、

愛人の六条御息所に逢いに行ってたんかーい!

∑(゚Д゚)

 

 

 

解答……

 

 

【空蝉(第3章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

「…なり限りあれ朝夕しも見たてまつら心のまま訪らひ参づることなけれ、…」


 

過去記事リンク

人②

と(格助詞)

なり(識別)

て(接続助詞)

は(係助詞)

限りあり

あり(ラ変)

ば(接続助詞)

に(助詞)

しも

し(識別)

え~ず(陳述)

見る

たてまつる(奉る)

ず(助動詞)

の(格助詞)

ままに

ど・ども(接続助詞)

 

 

 

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→今回のイラスト訳はこちら

→今回のイラスト解釈はこちら