【空蝉42-3】古文単語「なびかす」
源氏物語イラスト訳のあいです
古文単語でよく出題されるのは、
1.古典特有語
…現代にない古語。
2.古今異義語
…現代と意味の異なる古語。
3.死語的現代ワード
…日本語にはあるが受験生世代はほとんど使わない語。
…ですが、今回の古語は、
現代よりもちょこっと幅広い古語☆
はい、ではいってみましょぉ~♪
٩(๑•̀∇•́๑)و
【今回の源氏物語】
「さもなびかしつべき気色にこそはあらめ。童なれど、ものの心ばへ、人の気色見つべくしづまれるを」と、思すなりけり。
――――――――――
今回出てきた古文単語
――――――――――
■【さも】…そのようにも(連語)
■【なびかし】…サ行四段動詞「なびかす」の連用形
※【なびかす】…従わせる。なびかせる
■【つべし】…きっと~だろう。~てしまいてしまいそうだ
※【つ】…強意の助動詞「つ」の終止形
※【べき】…推量の助動詞「べし」の連体形
■【気色(けしき)】…様子
■【に】…断定の助動詞「なり」の連用形
■【こそ】…強意の係助詞
■【は】…強意の係助詞
■【あら】…ラ変動詞「あり」の未然形
■【め】…推量の助動詞「む」の已然形
■【童(わらは)】…子ども
■【なれ】…断定の助動詞「なり」の已然形
■【ど】…逆接の接続助詞
■【もの】…物事
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【心ばへ】…趣。風情
■【人】…(一般の)人
■【の】…連体修飾格の格助詞
■【気色(けしき)】…そぶり。態度。意向。気持ち
■【見】…マ行上一段活用動詞「見る」の連用形
※【見る】…見て判断する。見て分かる
■【つべく】…~てしまいそうだ。きっと~に違いない
※【つ】…強意の助動詞「つ」の終止形
※【べく】…推量の助動詞「べし」の連用形
■【しづまれ】…ラ行四段動詞「しづまる」の已然形
※【しづまる】…落ち着く
■【る】…存続の助動詞「り」の連体形
■【を】…順接(理由)の接続助詞
■【と】…引用の格助詞
■【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)
■【なり】…断定の助動詞「なり」の連用形
■【けり】…過去の助動詞「けり」の終止形
◇ 単語の意味と文法的説明です。
―――――――――――
本日の古語 「なびかす」☆
―――――――――――
「なびかす」というと、
チェッカーズの「Jim&Janeの伝説」が浮かびます。
…て、知らね~!?
( ゚ ▽ ゚ ;)
【他動詞:サ行四段活用】
①なびかせる
②従わせる。服従させる
*「学研全訳古語辞典(Weblio辞書)」より
♪~さよなら告げる 長い髪をなびかせ~♪
髪が風になびくように
意のままに、従わせる意☆
問)傍線部の意味として最も適当なものを選べ。
1.光源氏の気持ちを抑え込まなければならないほどの小君の様子
2.空蝉への恋慕を抑えきれないでいる光源氏の様子
3.空蝉の心を光源氏に仕向けることもできそうな小君の様子
4.空蝉との決別をはっきりとは思いきれないでいる光源氏の様子
5.光源氏に騙されても追従していく決意を示した小君の様子
直後に、主語なく「童なれど」とあるので、
傍線部の「気色」は、小君の様子ですよね。
(。´・∀・)ノ゙ !!
解答……3
「さもなびかしつべき気色にこそはあらめ。童なれど、ものの心ばへ、人の気色見つべくしづまれるを」と、思すなりけり。
● 過去記事リンク
■も
■こそ
■め
■心ばへ
■見る
■しづまる
■なりけり
ーーーーーーーーーーーーー
最後まで読んでくれてありがとぉ~☆
応援クリックお願いします