治療指針が求められる理由ー慢性頭痛治療指針 | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 これまでも頻繁に述べてきたことに過ぎませんが・・

 

 なぜ、片頭痛の治療指針が必要とされているのでしょうか?


 それは、医師・専門家、片頭痛そのものの患者さん、患者さんの家族、患者さんを取り巻く医療従事者、学校関係者(養護教員等々)など利用される方々は多岐に渡っています。

 現在、日本であるのは「慢性頭痛診療のガイドライン」です。これが全てです。
 患者さんのためには、市民版が用意されています。
 専門家は、国際頭痛学会が作成した「国際頭痛分類 第3版β版」に基づいて作成されたものであり、世界中で最も権威あるものとされることから、皆さんは誰でも疑うことなく信用されています。
 そして、専門家の先生方は、片頭痛は原因不明ながらトリプタン製剤という片頭痛の特効薬があり、発作の都度服用して苦しい頭痛を緩和させ、健康寿命を延ばしましょうとされてきました。
 最近では片頭痛が多因子遺伝とされながら、片頭痛予防の第一歩は、何が自分の片頭痛の引き金になっているかを知ることであるとされます。
 生活習慣で言えば、睡眠不足、あるいは不規則な睡眠時間、食事、ストレスなどが誘因です。さらに、ホルモンバランス、環境因子である天候(気圧、温度、湿度)、光、音などが密接に関係するのです。
 こういったことから、自分の片頭痛を引き起こす誘因を知り、こういった誘因を極力避けることが原則とされ、このことが片頭痛の予防に繋がるとされています。
 これが、「片頭痛が多因子遺伝である」理由とされます。

 

 このようにトリプタン製剤が2000年に発売されて以来、専門家たちによって大々的に啓蒙活動が行われ、製薬メーカーとともに宣伝されてきました。
 ところで、こうした大々的に学会専門医が中心となって、啓蒙活動が行われてきたにも関わらず、慢性片頭痛といった極めて厄介な状態の患者さんが増加してきています。
 こういった原因がどこから来ているのかを私達は冷静に見つめる必要があります。

 このブログでも頻繁に指摘してきましたように、トリプタン製剤は片頭痛の特効薬ではありません。すべての片頭痛患者さんに服用してもらうことは出来ず、4割前後は原疾患があるため服用ができません。また、場合によっては全く効かないひともいます。
 このような事実を考慮すれば、現在の「慢性頭痛診療のガイドライン」が如何に不適切なガイドラインかを如実に示しております。


 こうしたガイドラインは、頭痛に限らずすべて、患者さんのためのものではなく、厚生労働省の役人、研究者(医者)、製薬メーカーのためにあると有識者から指摘されています。
 このことが日本の医療制度の特徴とされ、医療費高騰の原因にもなっています。
  ですから「慢性頭痛診療のガイドライン」は、頭痛診療をおこなう担当医師の診療指針であり、製薬メーカーのために存在し、決して頭痛患者さんのためにあるものではありません。

 もし、患者さん自身のためにあるものであれば、慢性片頭痛といった患者さんが増加してくることはあり得ないからです。

 

 私はこれまでブログでも述べてきましたように、自分の感じている頭痛がどういったものであり、どの段階にあって、今後どのような方向に向かっていくのかを的確に知ることであり、これを理解してもらえるようなガイドラインでなければならないと述べてきました。
 私は、外来診療において発症間もない頭痛患者さんに徹底して、このことを説明してきました。これを独りずつ徹底してきました。とくに中学生・高校生に対して述べてきました。そして、最後に、今回のような指針を手渡し、何時でも繰り返し閲覧できるように便宜をはかってきました。
 このようなトリプタン製剤だけの宣伝のためのガイドラインでは不適切であり、患者さんのための治療指針でなくてはなりません。

 

 

 

                            慢性頭痛治療指針
                                       
                                    目次


はじめに


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12442170654.html

 

第1章 慢性頭痛とは・・


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12442181571.html

 

第2章 ミトコンドリア


 その1https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12442654289.html


 その2 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12442659592.html

 

第3章 ミトコンドリアの機能を悪化させる要因


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12442707336.html

 

 第4章 「酸化ストレス・炎症体質」の形成過程


  https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12442860555.html

 

 第5章 慢性頭痛の発症過程


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12442874812.html

 

 第1章 自然治癒力

 

 その1 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12442923802.html

 

 その2 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12442931689.html

 

 その3 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12442942450.html

 

 その4 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443104969.html

 

 第7章 慢性頭痛の症状


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443159215.html

 

 第8章 片頭痛の治療の原則


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443184016.html

 

 第9章 「健康的な生活」 を送るために

 

 その1 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443336110.html

 

 その2 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443341224.html

 

 その3 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443347156.html

 

第10章 自然治癒力を高めるためには

 

 その1 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443357362.html

 

 その2 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443383205.html

 

 第11章 ミトコンドリアの機能を回復させる

 

 その1 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443390894.html

 

 その2 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443397113.html

 

 その3 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443399347.html

 

第12章 脳内セロトニンを増やす


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443405075.html

 

第13章 体の歪み(ストレートネック)の是正


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443409282.html

 

 第14章 片頭痛体質改善のための「3つの約束」

 

 その1 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443579506.html

 

 その2 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443583693.html

 

 その3 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443587078.html

 

 第15章 お薬を服用される際の考え方・注意点


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443621509.html

 

 第16章 慢性頭痛治療の進め方


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443636881.html

 

 第17章 これでよいのか現代の頭痛医療


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443808506.html

 

あとがき


 https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12443816436.html

 

 

 結局、私達に求められているのは、断片的な情報ではなく、体系的・系統的な治療指針であり、頭痛出現と同時に、このような知識を授けることが重要になってきます。

 こうしたことから、皆さんの子供さんが頭痛を訴えた初期の段階からご覧頂くことが極めて重要になってきます。

 現代頭痛学では、頭痛を緩和させる有効な薬物があれば、それで治療が完結したものとされています。このことが現代頭痛学の進展を阻害した最大の要因になっています。

 当初は市販の鎮痛薬で抑制可能であったものが、繰り返し服用することにより効かなくなり、次の薬剤を求めることになります。こうしたことの繰り返しの行く末がトリプタン製剤になっています。

 ということは、日常茶飯事にテレビで宣伝される「市販の鎮痛薬」のCMを野放しにする理由はここにあります。皆さんの行く末はトリプタン製剤になっているからです。こうした事実は、どなたに有利なのでしょうか。そうです、市販の鎮痛薬、さらにトリプタン製薬メーカー共々、儲かる図式になっています。こういった当たり前のことが野放図になっています。

 こうしたことを常に念頭に置いた上で、私達は対処しなくてはならないということです。

 

 ただ、私はトリプタン製剤を服用すべきではないと述べているのではありません。服用する以上は、その要因をチェックした上で、服用しながら同時に対処すべきであると提唱しています。