第19回 第11章 ミトコンドリアの機能を回復させる その2 | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

その7 運動不足は厳禁です

 運動不足になると、細胞内でATPが余ります。すると、ミトコンドリアから電子が漏れ、酸素と反応して活性酸素になります。ATPのニーズが減ることでミトコンドリアの数も減り、オートファジーが衰えて質も悪くなります。 その結果、さらに活性酸素を発生させてミトコンドリアを傷つけるというわけです。
 こういったことから、運動不足は、ミトコンドリアにとってよくありません。

 カロリー制限と週3回の運動で若さをキープ! 

 運動するとATPが消費されます。新たに作る必要が出てきてAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)が働き、ミトコンドリアの新陳代謝が盛んになります。ジョギングやウオーキングといった有酸素運動をすると酸素の消費が多くなり、一時的に活性酸素も増えますが、「ミトコンドリアの質が良くなることで、結果的に活性酸素の排出量が大幅に減ります。
 AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)とは、という飢餓状態で働く酵素です。満腹になると、この酵素の働きが抑えられます。

カロリー制限と運動でミトコンドリアが増える!

 脂肪を燃やす有酸素運動に加えて、筋力トレーニングで筋肉量を増やすことも大切です。基礎代謝が上がり、じっとしているときに消費するカロリーが多くなります。 
 AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)を動かし、ミトコンドリアの新陳代謝を良くするには「30分~45分程度の有酸素運動が有効です。いったんAMPKが活性化すると36時間ほど効果が続きます。そこから考えると2日に1回、週3回のペースで運動すれば理想的です。
 年を取るとミトコンドリアの質が悪くなりますが、運動によって劣化を抑えられます。カナダのマクマスター大学で行われた研究によりますと、日常的に運動する習慣を持つ平均70歳の高齢者たちは、ミトコンドリアの機能が若者とほとんど変わらなかったといいます。
「カロリー制限と運動」といえばダイエットの王道ですが、やせて健康になるだけではありません。ミトコンドリアの質と量を保って慢性頭痛改善・老化を抑えることにも直結しています。
 
 ミトコンドリアは、細胞内に存在しているもので、1つの細胞の中に、数百~数千あると言われています。そして、このミトコンドリアは、細胞内でエネルギーの代謝を促進する働きをしているのです。
 つまり、このミトコンドリアが、細胞内で元気に活動すればするほど、それだけ代謝が促進されていくということなのです。
 ウォーキングによって、細胞内のミトコンドリアが活性され、通常よりもっと多くのエネルギーを細胞内に取り込むことにより、代謝が促進されます。
  歩けば歩くほど、ミトコンドリアが活性され、その活性が代謝促進に繋がっていくのです。よく、歩いて脂肪燃焼と言いますが、それは細胞内のミトコンドリアを活性させているからなのです。
 このように運動不足は、ミトコンドリアの働きを悪くさせ、片頭痛悪化の要因になってきます。


その8 早食い・ドカ喰い・・インスリン過分泌を防ぐ

 このような食事の摂り方をしていますと、一過性に高血糖を来すことになります。
 こうしたことが日常的に繰り返されていますと、積み重なることによって、このような一過性の「高血糖」は、エネルギー産生を解糖系に傾けることになります。
  その理由は、一時的であれ、消費されなかった余分な糖は、コラーゲンなどのタンパク質と結びつきAGE(終末糖化産物)という物質に変質してしまいます。このAGEの有害な毒物の蓄積が、ミトコンドリアの機能を悪くする原因になっています。このためエネルギー産生が、解糖系に傾くことになります。
 そして、こうしたことを繰り返すことによって、片頭痛体質である「酸化ストレス・炎症体質」を作ってくることになります。

 
インスリン過剰分泌をさせないためには

  いわゆる「酸化ストレス・炎症体質」は食事法によっても形成を阻止することができるということです。そしてこの食事法は、片頭痛体質の形成阻止だけでなく、生理痛、糖尿病、肥満、花粉症・アレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患、高血圧・癌などさまざまな生活習慣病の体質改善や健康・美容を維持するための最も共通した基本となる食事のとり方だということができます。

  そこで、誰にでもできる“正しい食事のとり方”をご紹介しましょう。
 その“鍵”となるのが「インスリン」です。「インスリン」は「糖質」や「タンパク質」をとった際に分泌されます。「脂質」はインスリン分泌を促しません。
  タンパク質の刺激によるインシュリンの分泌は、糖質の時のように“一度にドッと”という分泌の仕方ではなく、消化が終わるまでダラダラと長く続きますので、無駄な分泌は少なく、食事量に見合ったインスリンが分泌されます。
  なお、インスリンは血糖値が高くなった時に血糖を下げる唯一のホルモンですので、血糖を必要以上に上げすぎないことが改善のポイントとなります。
  そこで、“一度にドッと”分泌し過ぎないためには、次のように食事を心掛けることです。

 ⅰ、単品に近い食事のときは血糖上昇の緩やか食品を選ぶこと、複数の食品の食事では血糖が上がりにくい組み合わせにする(インスリンを過剰に分泌させない)
 ⅱ、食品の消化・吸収の速度が早くなりすぎないように食事をとる(滞胃時間、食べる順番、咀嚼(そしゃく)時間などで調整する)
 ⅲ、血糖を上げない甘味料(難消化性糖質、オリゴ糖など)などを使用する


インスリンの過剰分泌を抑える食事法とは?
  

  糖質は消化されると、ブドウ糖や果糖、ガラクトース(乳糖の一成分)といった最小の単位まで分解され、体内へ吸収されます。ブドウ糖はインスリンの分泌を強く促し、血糖値もすぐにあがりますが、果糖やガラクトースはインスリンの分泌を強く促すことはありません。
  また、果糖やガラクトースは吸収後に直接エネルギーとして活用されたり、一旦中性脂肪に変換されたりしたあと、必要に応じてブドウ糖として血液中に放出されるため、食後すぐに血糖値が上がるということはありません。
 食品にはさまざまな種類や量の糖質が含まれていますが、食品によって消化や吸収の速度も異なってきます。
 糖質の中でも消化されやすく、消化したあとにブドウ糖を多く生成するものは血糖の上昇は大きく、消化速度が遅いものや消化したあとに果糖やガラクトースを多く生成するものは血糖をすぐに上げることはありません。
  そこで、実際の食事においてどの食品がどの程度血糖値を上げるかを知るために「グリセミック指数(GI)」が用いられることがあります。GIはブドウ糖や食パンをとった際の血糖上昇値を基準(100)として、それぞれの食品の数値を相対的にあらわしたものです。GI値の大きいものほど消化吸収が早く、また血糖の上昇も大きくなります。
  また、調理法によってもGI値は大きく変わります。たとえば同じ白米でも、焼き飯にするとカロリーは高くなりますが、消化吸収に時間がかかるため血糖の上がり方は緩やかになり、お茶漬けにするとカロリーは低くなりますが、消化吸収が早いので血糖の上昇は急激になります。
 ですから、同じカロリーになるように計算された食事Aと食事Bを食べても血糖の上がり方はまったく異なってきます。つまり、血糖値は摂取したカロリーで決まるのではなく、さまざまな栄養素の組み合わせや調理の仕方などで決まるということです。
  片頭痛を治すためには、インスリンの過剰分泌を抑制して〝錆び体質〟から脱却する必要があります。そのためにGI値を活用して理想の食事を導き出せばよいのですが、それは簡単なことではありません。食事の組み合わせは無数にあり、またGI値も調理法や体調(絶食、運動、休養などにより異なる体内グリコーゲンの蓄積状況など)によって変動しますので、あくまで目安にしかならないと覚えておいてください。
  また、タンパク質や脂質も消化吸収後すぐにブドウ糖に変換されることはなく、いったんアミノ酸や中性脂肪などに変換されたあと、必要に応じてブドウ糖として血液中に放出されることになります。
  ただし、タンパク質は血糖値を食後すぐに上げる要因ではありませんが、インスリンの分泌は強く促します。タンパク質のとり過ぎも「酸化ストレス・炎症体質」を悪化させる要因にもなりますので、充分に注意してください。

健康であるための(食後の血糖値を上げすぎないための)、正しい食事方法とは?

  「インスリンの過剰分泌を防ぐ→〝酸化ストレス・炎症体質〟からの脱却→片頭痛が治る」という図式を実現するために、正しい食事のとり方を伝授します。
さて、インスリンを過剰に分泌させないにはどうしたらよいか? ごくシンプルに考えるなら、食べ物がゆっくりと消化吸収されればいいのです。つまり――

  ◎咀嚼に時間をかける
  ◎滞胃時間をかける(胃から十二指腸までの移動時間)
  ◎消化吸収に時間をかける


 これができれば、血糖値が急激に上がることは理論上なくなります。しかも、ちょっとした工夫でそれが可能なのです。ではご説明しましょう!

滞胃時間を適正にする!

 順番は逆になるのですが、先にこちらの説明をします。
食後の血糖の上昇を左右するのは、じつは食べ物が小腸で消化吸収されやすいかどうか以上に、胃から十二指腸に送り込まれるまでの滞留時間(滞胃時間)にポイントがあります。たとえば、栄養素では糖質(炭水化物)よりもタンパク質のほうが2倍長く時間がかかります。一緒にとればその分、血糖の上昇が緩やかになります。
また、脂質に注目すると、一般の油脂に含まれる脂肪酸は分子が大きくなるほど胃の働きを抑制して滞胃時間を延ばします。分子の大きい肉類の脂のほうが、分子の小さい魚の油よりも胃の働きを抑制する効果が大きいのです。このように、油脂には血糖を上げやすい(GI値が高い)食品と一緒にとると、血糖上昇を緩やかにする働きがあります(「お茶漬け」よりも「焼き飯」がその例)。
 それは酢酸や乳酸のような分子の小さな脂肪酸でも同じです。酢の物や乳酸飲料、乳酸食品などを食べると滞胃時間が延びることになります。
 さらに、調理法によっても変わります。たとえば卵の滞胃時間は、半熟卵では約1.5時間、生卵では約2.5時間、ゆで卵では約3時間となります。ジャガイモの場合には、焼きジャガイモにするとブドウ糖を飲んでいるのと同じくらいの速度で消化吸収されてしまいます。したがって、焼きジャガイモを食べるときにはサワークリームやバターなど、胃の働きを抑える働きのあるものを一緒に食べたり、ステーキなどのタンパク質・脂質の豊富な食品と一緒に食べたりすることで、適正な滞胃時間に調整することができます。
 さらにジャガイモに関していうと、ゆでる、フレンチフライにするといった調理法によってもGI値を下げることができます。

咀嚼(そしゃく)に時間をかける!

咀嚼(そしゃく)には食物を細かく砕くとともに、食物を選別(魚の骨など食べられない物を除く)し、飲み込みやすくするだけでなく、次の効果が期待できます。

・消化液の分泌をよくする
・食欲の中枢神経を刺激し、食べ過ぎを抑制する
・あごの発達や歯を丈夫にする
・大脳を刺激し認知症を予防する
・集中力を高めストレスを緩和させる
・目のまわりの血行をよくし視力低下を予防する
・虫歯や肥満の予防をする


 このようなことから、食べ物は大いに噛んでいただくことをお勧めします。
  ところで、むかしから、消化吸収には「よく噛んで食べること」が推奨されていますが、じつはやたらと噛めばよいというものでもないのです。
  ほとんどの食べ物は空腸(小腸の前半)で消化吸収が終わります。ここまでの時点での消化速度を見ると、食物繊維を多く含むもの、糖質を多く含むタンパク質(豆類など)、アミロースの多い穀類(インディカ米など)、難消化性糖質など、もともと構造的に消化しにくいものほど消化吸収がゆっくりで、つまり咀嚼の程度にはほとんど関係なく、食べ物によって最初からある程度決まっています。
  咀嚼(そしゃく)の程度ではなく、食べ物自体の消化吸収のしやすさで決まってしまうということなのです。
  ただし、アレルギー皮膚炎やアトピー性疾患などのようにアレルゲンとして未消化物がとなる可能性が高い場合には、空腸と内容物との接触時間をできる限り短くするためにもよく噛む方が極(ごく)わずかかもしれませんが好ましいのかもしれません。
いずれにしろ、咀嚼(そしゃく)に時間をかけるということは、消化吸収までの時間を長くすることになりますので、食後の血糖値の急激な上昇を抑えるためにも悪いことではありません。
  また、咀嚼(そしゃく)に時間をかけるようにするためには、調理の際に根菜類、肉類などは具材を大きめに切ることや、具材を軟らかく調理し過ぎないこと、丼ものにしないことなどの工夫をすると良いでしょう。
  利き手と逆の手で食べると早食いを避けることもできます。
  結局、食後の血糖の上昇を抑えるには、咀嚼(そしゃく)に十分に時間をかけ(早食いをせず)、糖質(炭水化物)だけの偏った食事にならないように、タンパク質、油脂(あぶら)分を考慮した調理・摂り合わせをし、滞胃時間が短くなり過ぎないようにすることが大切ということになります。
  大切なのは、食べても直ぐに空腹にならず、胃もたれもなく、次の食事の時間の30分程度前にお腹がやや空(す)くように、糖質、タンパク質、脂質、食物繊維などを適正に組み合わせることが血糖の上昇を抑える最良の食事法ということができます。
  脂質を多くすると滞胃時間を長くすることができ、食後の血糖の上昇を抑制することは出来るのですが、反面、滞胃時間が長くなりすぎると胃もたれなどを起こし、胃疾患や逆流性食道炎などの可能性を高めることになります。
 
食物繊維を摂る!

  食物繊維には消化吸収を遅らせる作用があります。特に玄米や全粒小麦などの食物繊維の多い穀類、タンパク質と食物繊維を多く含む豆類は消化吸収を遅らせます。
 たとえば、食物繊維を多く含む玄米(含有量約3%)は、食物繊維をわずかしか含まない精白米(含有量約0.5%)よりも消化吸収速度は遅く、食後の血糖上昇は緩やかになります。
  食物繊維にはいろいろな種類がありますが、その種類によって生理的な作用も異なっています。特に水に溶ける食物繊維と水に溶けない食物繊維ではその作用が著しく異なります。
  
  水に溶けない食物繊維として、セルロース(大豆、ゴボウ、小麦ふすま、穀類などに含まれる)、ヘミセルロース(小麦ふすま、大豆、穀類、野菜類など)、リグニン(小麦ふすま、穀類、完熟野菜類など)などがあります。
  水に溶ける食物繊維としては、ペクチン(リンゴやみかんなどの果物、芋類、キャベツや大根などの野菜類など)、ヘミセルロース(コンブやワカメなどの海藻類など)、ガム質(大豆やカラス麦などの麦類など)などがあります。
  水に溶ける食物繊維は一般的に膨潤性が高く吸着作用があり、水に溶けると粘りけが強くなりドロドロになるなどの特徴があります。
  一般に食物繊維の多い食品は噛み応えがあるため、咀嚼(そしゃく)に時間がかかり咀嚼(そしゃく)力が向上するとともに食事時間が長くなります。
 食物繊維は胃に入ると唾液や胃液を吸収して膨潤し容積を増し、小腸においてもさらに  水分を吸収して膨潤し、小腸内容物の容量を増やすとともに、ドロドロの状態にします。
  内容物の容積が増すと、その中に含まれている糖質は希釈されますので、消化・吸収は緩やかとなり、血糖の上昇も緩やかとなります。
  一方、水に溶けない食物繊維は有害な物質と結合したり、有害な物質を吸着する作用がありますので、カドミウムやPCB、ダイオキシン類などの環境汚染物質やタール色素、食品添加物などの有害物質の体内への吸収を防ぐことができます。
  水に溶けない食物繊維は有害な二次胆汁酸や酸化コレステロールなども吸着し排泄することができますので有害物質の排泄に適しています。
  しかし、摂りすぎは同時に有用なミネラルや油溶性のビタミン類なども排泄することは覚えておかなくてはいけません。
  食物繊維は体内の消化酵素では消化されないため、小腸を通過し大腸に到達します。
  大腸では食物繊維の一部は腸内細菌によって発酵分解を受け(水に溶けない食物繊維は発酵を受けにくく、水に溶ける食物繊維であっても海藻類はほとんど発酵されません)、酢酸やプロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸のほか、炭酸ガス、水素ガス、メタンガスなどに代謝されます。
  生成された酢酸やプロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸の一部は腸内細菌自体の増殖にも利用されます。
  一般的に、小麦ふすまなど水に溶けない食物繊維は便の量を増す効果(便秘解消効果)はありますが、血清コレステロール濃度を顕著に低下させるほどの効果は認められていません。逆に、グアーガムやペクチンなどの水に溶ける食物繊維は血清コレステロール濃度を効果的に低下させることはできますが、顕著な便秘改善効果は認められないことが多いようです。

食べる順番を考える!

  全く同じ食事をとっても、食品の食べる順番によって食後の血糖が上昇程度は異なることをご存知でしょうか?
  食べたものは胃などの消化器官内で一部は混合されますが、胃から先では原則的に「先に入ったものは先に出て行く」ため、先に食べた順に、十二指腸、小腸へと進みます。
  そのため、糖質(炭水化物)だけを先に食べると、食後の血糖は上がりやすくなりますし、逆に食物繊維の多い食品や脂質の多い食品などを先に食べると、食後の血糖上昇は緩やかになります。
  ご飯の前に酢の物を食べる、パン食には牛乳やヨーグルトを一緒にとる、でレッシングのかかった野菜サラダなどを先に食べるといったことも、食後の急激な血糖上昇を抑えるのにはよい方法です。
「カロリーが同じであれば、食べてしまえば同じこと」にはなりませんので、日頃より消化吸収速度を考えた食べ方(順序)に気を配ることも血糖の上昇を緩やかにするためには大切です。
  食べる順番の違いが、中性脂肪の溜まりやすさや基礎代謝にも影響を与えることにもなります(ダイエット効果に影響する)。
  勿論、食事中は些細(ささい)なことは気にせず、楽しく、美味しくいただくことが第一優先であり、大原則ではあるのですが。

・難消化性糖質、オリゴ糖などの甘味料を使用する!

  砂糖や麦芽糖(水あめの成分)、ブドウ糖などの甘味料は血糖値を上げやすく、インスリン分泌を強く促します。
  果糖はインスリン分泌の刺激は小さいものの、中性脂肪になりやすく、内臓脂肪として蓄積されやすいという特徴があります。
  私のお勧めは、オリゴ糖や糖アルコールなどの難消化性糖質です。甘味充分にあり、胃や腸の消化酵素によってブドウ糖などへ消化されることがなく、インスリン分泌を促進しないからです。
  また、これらの難消化性糖質が大腸に到達し腸内細菌により発酵されるときに生成する酢酸などの短鎖脂肪酸がインスリン分泌を刺激することもありません。
  そのため、オリゴ糖や糖アルコールなどの難消化性糖質を摂取しても血糖が上がることや血中インスリン濃度が上がることはありません。
  ところで、血糖を上げない甘味料といえばサッカリンやパルスイートなどの合成甘味料もあります。これらの甘味料は安全性などに疑問が残されていることや、天然に存在しない化学物質であることから、私はお勧めしていません。
  難消化性糖質であるフラクトオリゴ糖は、健常者がとっても血糖値ならびに血中インスリン濃度に全く影響を与えることはありません。
  難吸収性のキシリトールやソルビトールも同様な傾向を示します。また、吸収はされても体内で代謝されずにそのまま尿中に排泄されるエリスリトールも同様です。
  難消化性糖質は小腸で消化・吸収されることなく大腸に達し、腸内細菌(善玉菌)のエサとなります。
  善玉菌であるビフィズス菌などの勢力が優勢になると、病原菌の増殖が抑制され、さまざまな感染症の発症が抑えられる可能性が高まります。また、難消化性糖質が醗酵・分解されるときには、酢酸やプロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸が生成されますから、酸に弱い腐敗菌や病原菌などの悪玉菌が抑制されることになります。
  また、これらの短鎖脂肪酸は、全身のエネルギーとしての利用や、腸壁細胞の新陳代謝を促進し、大腸の蠕動(ぜんどう)運動(ミミズが這うように腸の収縮が連続する運動)を促進し、便秘の改善にも寄与します。
 また、悪玉菌が減少すれば、インドールやスカトール、フェノール、アンモニア、硫化物など腐敗物質の生成が少なくなり、肝臓での毒性物質代謝負荷が軽減されることや発癌・老化促進物質などの内因性有害物質の生成が抑制されることになります。
  同時に、糞便や腸ガスの悪臭も改善されます。
  また、フラクトオリゴ糖をとることより血液中の中性脂肪が低下し、血清コレステロール濃度が低下するという報告もあります(プロピオン酸の作用)。
  難消化性糖質を摂取すると、腸管内pHが低下しカルシウムや鉄などの金属イオン吸収が促進されるという報告もあります。
  オリゴ糖や糖アルコールなどの難消化性糖質は砂糖のような甘味料としての強い刺激はありませんが、甘味料としての役割は十分に備えていますので、砂糖との併用を含め日常的に用いることが好ましいでしょう。ただし、急に摂取量を増やしたり、摂りすぎるとお腹が緩(ゆる)くなったり、ガスが多くなることがあります(健康上に悪いことではありませんが)。


その9 デトックスを心掛けましょう

 私達は知らず知らずに、有害物質を摂取しています。このため日頃からこれを排泄させるためにデトックスを心がけることが大切になってきます。
 デトックスを怠れば、ミトコンドリアの機能を低下させ、酸化ストレス・炎症体質を形成することになってきます。

デトックスとは 

 デトックスとは身体の中の毒素を外に出すということです。不要なものは出してしまうことが大事なことです。ちなみに便秘になると不快感を感じます。 イライラしたり身体が重く感じたりしますが、快便の時は爽快じゃないですか。またサウナや岩盤浴で汗をたくさんかいた時も気持ちいいです。老廃物や毒素を出した時には爽快感を感じるのです。
 もちろん毒はなるべく身体に入れないほうがいいのですが、現実的にはとても難しいことです。だからなるべく出してしまうために「デトックス」が必要なのです。

  体内の毒素や老廃物を外に出すこと。これは必要なことなのです。
 ストレスが続いて血圧や血糖が上がるなど、新陳代謝が低下することで体に必要な栄養素などが届きにくく、老廃物などの不要なものが、排出しにくい状況になってしまいます。つまりデトックスができにくい状況になってしまいます。
 毎日の食生活で取り入れる食べ物(たんぱく質・脂質・炭水化物・ミネラル・水)で私達の体が維持されています。その人間の体の70%前後は水でできていますが、水の使い方で体の中の老廃物や汚染物質を流しだすことに大きなヒントがあるのです。
 人の体は、日々代謝を行い古いものと新しいものとに交換しています。細胞の数で5000億個の細胞が入れ替わるといいます。
 その結果、不要物としてたんぱく質や核酸が分解されて出てくる老廃物や、生命維持や代謝によって出てくるものなどの有害物質なのです。
 体の不要物質は、血液によって回収されますが、血液の循環がスムーズに行われないと回収されずに臓器や細胞の働きを邪魔することになります。

1.水を十分に補給しましよう
 

 デトックスするうえで欠かせないのが水です。腸内の水分不足は便秘が起こる原因とも言われています。「それなら水を飲めば解決できる」と安易に考えてはいけません。大腸に届く水は、飲んだ量のわずか10分の1ほどです。便秘解消のためには、“1日1.5~2リットル”を目標にしましょう。特に、マグネシウムやミネラルを豊富に含むミネラルウォーターがオススメです。
 冷たい水が苦手な方はぬるま湯でもOKです。
 また、やたらと水をガブ飲みしても、体が冷えて逆にむくみなどのトラブルが起こることになります。ポイントは、回数を多く、少量ずつ飲むことです。一度に水分を摂取するより、数回にわけることで、常に腸にも水分がある状態になります。体の冷えが気になる方は、冷たい水ではなく、ぬるま湯や常温の状態で摂るようにしましょう。
 
2.食物繊維を十分に摂取しましょう
 
 食物繊維には2つの種類があります。海藻類などの腸の善玉菌を増やす『水溶性』と、さつまいもや大豆製品などに代表される『不溶性』。どちらもそれぞれ、違った効果を持っています。
 さつまいもはヘルシーなおやつとしてもピッタリです!
 
≪水溶性食物繊維の効果≫

 ・血糖値の上昇を防ぐ。
 ・コレステロールの上昇を抑え、生活習慣病を予防する。
 ・海藻類に含まれる『アルギン酸ナトリウム』には整腸作用もあり。
 
≪不溶性食物繊維の効果≫

  ・腸の運動を促進し、便秘を解消させる。
 ・大腸を刺激し、スムーズな排便を促す。
 
3.デトックスからみた食事
 

デトックス効果が高い食べ物
 
 排泄をスムーズに行うこと、デトックスを助けてくれる食べ物のことについて述べます。
 
 先程の食物繊維ですが、食物繊維には不溶性と水溶性の2種類がありますが、特に水溶性の食物繊維はネバネバのゲル状になって体内の毒素を吸着して排出する効果が高いです。不溶性食物繊維は大きく膨張して腸の働きを活発にして排便をスムーズにしてくれます。
「水溶性が毒素を吸着する」「不溶性が便をスムーズに排泄する」、この二つの特徴がデトックスに役立つのです。

■ 腸内で毒素を吸着して排出する食材 としては
 

 ごぼう、オクラ、レンコン、こんにゃく、トマト、海藻、玄米 などがあります。
 
キレート効果
 
 また、包み込むだけでなく、外に出したい毒素と化学的に結合して、体外への排出を促してくれる、「キレート作用」がある食品もあります。
  包み込むだけだと、また元に戻ってしまうこともありますが、キレート結合された有害ミネラルは体内で再吸収されることなく尿や便などから排出され、効果的なデトックスができます。
 たとえば、魚介類や緑黄色野菜に含まれる亜鉛やセレンは 水銀 や ヒ素 に対してのデトックスを促進しくれることでよく知られますが、ビタミンA、C、E、や含硫アミノ酸(にんにくやたまねぎに含まれるイオウを含んだアミノ酸)などもデトックス効果が高いと言われます。
 
■ 血液中の毒素をキレートする食材
 

 にんにく、アスパラガス、ブロッコリー、ねぎ、ほうれんそう、大豆、りんご などがあります。
 
■ 肝臓での解毒機能を強くしてくれる食品
 

 たまねぎ、キャベツ、ブロッコリー、にんにく、ダイコン、わさび など
  

  デトックスを考えるとき、何を食べるかということはとても大切なことです。
 一つには、なるべく毒素を体に入れない食事をする。という考え方が大事です。食品添加物の多そうなもの、加工食品やコンビニのお弁当など、こうしたものはなるべく少なく済ませられるようにするとか、また、残留農薬などが少なくなるよう、野菜はよく洗って食べるなど、毒素が体に入らない配慮をすることは大事です。なるべく毒素を身体に入れないということです。
 しかしあまり神経質になりすぎることもよくないです。上に書いてあるような食物繊維が多い食材、キレート効果のある食材を、なるべく増やすようにする、水分補給をしっかりするなど、できる範囲の努力をしましょう。


その10 薬剤による影響  

 ミトコンドリアは細胞内で細菌のように見え、実際、昔、真核細胞生物に入り込んだある種の細菌がその先祖であると考えられています。このように、ミトコンドリアは細菌的な性質を有していることから、他の細菌類と同じように抗生物質により殺傷される可能性が高いのです。細菌に近い生物であったミトコンドリアにも少なからずダメージを与えます。特に片頭痛の素因のある人は、ミトコンドリアの数がもともと少なく、またミトコンドリアの働きが悪いために、その影響を受けやすいのです。
 こういったことから、意味のない風邪での抗生物質の服用には注意が必要です。
 また、牛肉、豚肉、鶏肉など、大量生産される畜産食品や養殖魚には抗生物質を含むエサを用いて飼育されたものが多く、それらを通して抗生物質が摂取されることになりますので、これらの食品のとり過ぎには注意が必要です。

 また、アスピリン(アセチルサルチル酸)は、肝臓で代謝されてサルチル酸という強い酸に分解されます。サルチル酸は、ミトコンドリアが代謝物を取り入れる小さな穴を破壊します。 その結果、ミトコンドリアはエネルギー代謝ができなくなり、最終的に死滅してしまいます。 頭痛薬や風邪薬の安易な服薬は、ミトコンドリアの働きをさらに悪くさせます。こういったことから、緊張型頭痛の状態で、アスピリンを含んだ鎮痛薬を頻繁に服用していますと、片頭痛への移行を早めることになります。片頭痛の段階での服用は、その鎮痛効果を悪くさせ、結果的に効かなくなります。

 また、予防薬として使われる抗てんかん薬のデパケンにもミトコンドリア毒性があり、要注意です。長期間にわたる服用では、結局何をしているのか分からなくなります。専門医のなかには、小児の片頭痛にまでデパケンを処方される先生がいますが、このような時期から服用することは考えものです。

 病気を治すために飲む薬(市販の鎮痛薬や病院で処方される薬剤などすべてです)これらのものは、つい最近まで、人類の体内に入ることはなかった物質なので、体は異物と理解してしまいます。
 そして、異物を解毒しようと、ある酵素を出します。この酵素が働く過程で、活性酸素が発生してしまうのです。このため、過剰に服用した鎮痛薬は異物そのものであり、これを解毒するために過剰に活性酸素が発生することによって”ミトコンドリアを弱らせる”ことになります。

 以上のように、長期間にわたる薬剤の服用は、その種類は問わず要注意ということです。
 特に、私達が、日常的に感じる極く軽度の頭痛に対して、日常的にテレビのコマーシャルで「頭痛革命宣言」などと言ってあたかも”救世主”のように宣伝されるがために市販の鎮痛薬を安易に服用されますが、後天性ミトコンドリア病を作る根源になってきますので厳重な注意が必要になってきます。


その11 必須脂肪酸の摂取のバランスをとる

からだにいい油と悪い油がある

脂質の役割

 脂質(脂肪)とは、糖質、たんぱく質とともに食品の3大栄養素のひとつであり、水に溶けず、脂肪酸をもち、生体で利用されるもののことを言います。
 人の生体内にある脂質は、おもに、中性脂肪、リン脂質、脂肪酸、コレステロールの4種類。
 中性脂肪はおもにエネルギーの貯蔵、リン脂質は細胞膜の主要な構成成分としての役割があります。脂肪酸とコレステロールに関しては、このあと詳しく述べることにします。
 糖質はほとんどがエネルギー源として働きますが、脂質には、エネルギーの貯蔵のほかにも多くの機能があります。たとえば、エネルギー源になるほか、生体膜の構成成分・ホルモンや胆汁酸・ビタミンなどの原料ともなります。また、血管の保護や、免疫や炎症を調節する機能、細胞同士の情報を伝達する機能もあるのです。
 このように、脂質は生体内でとても重要な多くの役目を果たしており、いい脂質を摂取することは、健康にとってきわめて重要になります。「脂質は太る」というイメージがあるためか、摂取を極端に制限する人がいますが、無理なダイエットなどは慎むべきです。
 基本の食事のなかで、脂質はバランスよくとることが大切になってきます。

からだにいい油と悪い油の見分け方

 からだにとっていい油と悪い油を見分けるには、脂質のなかのおもな成分である脂肪酸の分類を理解する必要があります。


 脂肪酸は炭素同士が長くつながった構造をもち、この炭素同士の結合に二重結合がない脂肪酸を「飽和脂肪酸」、二重結合がある脂肪酸を「不飽和脂肪酸」と言います。飽和脂肪酸は常温では固体で、動物性食品(バター、ラードなど)に多く含まれています。不飽和脂肪酸は二重結合の数(価数)により性質が大きく変わり、数が多いほど油はやわらかくなるいっぽうで、酸化しやすくなります。常温で液体であり、植物性食品(植物油)に多く含まれ、価数によりオメガω-9系、オメガω-6系、オメガω-3系に分けられます。一価不飽和脂肪酸はオメガω-9系であり、オリーブ油やなたね油に多く含まれます。多
価不飽和脂肪酸は二価のオメガω-6系と、三価のオメガω-3系に分けられます。ほとんどの植物油はオメガω-6系に分類されます。オメガω-3系の油はえごま油、あまに油、青魚に多く含まれます。
 不飽和脂肪酸に関して重要なことは、オメガωー6系とオメガω-3系のバランスです。ほとんどの植物油などのオメガω-6系はからだの炎症、アレルギー反応などを促進し、えごま油やあまに油などのオメガω‐3系は抑制します。現代の日本人は、圧倒的にオメガω-6系を摂りすぎていてオメガωー3系は足りない状態です。
 オメガωー6系は、「まごわやさしい」の食材をとっていれば十分なので油としての摂取は控え、オメガωー3系を積極的にとる必要があります。オリーブ油などのオメガω-9系は、炎症などには関係していませんが、脂質自体が生体に必要ですので、加熱して少量とるくらいがいいでしょう。
 もっともとってはいけないのは、マーガリンやマヨネーズなどに入っている、自然界にないトランス脂肪酸です。トランス脂肪酸は自然界には存在せず、植物油に人工的に水素添加してつくられた油です。次に、バターや乳製品など、動物性である飽和脂肪酸になります。
 いずれにせよ、どんな油でもつくられる過程が重要です。オーガニックで遺伝子組み換えでない国産の原料を使った油や、低温・圧搾法でつくられた本物の油が理想です。

必須脂肪酸について

 ほかの脂肪酸から合成できないため、食事などから摂取する必要のある脂肪酸を「必須脂肪酸」と言います。
 必須脂肪酸には、オメガω-6系とオメガω-3系があります。
 オメガω-6系の脂肪酸の代表はリノール酸とアラキドン酸です。オメガω-3系の代表はα-リノレン酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)です。ωー6系とωー3系の脂肪酸は互いに抑制し合い、身体内ではまったく逆の反応を誘導するため、このふたつの比率がとても重要です。
 オメガωー6系は、炎症やアレルギー性疾患を誘導したり、血管が詰まりやすい状態にしたりします。逆にオメガωー3系は炎症やアレルギー性疾患をしずめ、血管が詰まりにくい状態にします。
 簡潔に言い換えますと、オメガ-6系脂肪酸のとりすぎが炎症体質を悪化し、オメガ-3系脂肪酸をとると炎症体質は改善されるということになります。
 これらのことから、摂取する「オメガ- 6 系油とオメガ- 3 系油の比」をもって炎症体質や酸化ストレス体質にならないための油脂の摂取量の目安量を知ることができます。
 いわゆる、オメガ-6系/オメガ- 3 系の比が大きな値を示すほど「酸化ストレス・炎症体質」は悪い状態に向かい、逆に小さな値であるほど「酸化ストレス・炎症体質」は良好な状態に向かうということなのです。

 がんなどの生活習慣病のベースには「酸化ストレス・炎症体質」があり、オメガω-6系とオメガω-3系脂肪酸の比率が関係しています。オメガω-6系は、炎症やアレルギー性疾患、血栓(心筋梗塞や脳梗塞)、がんなどを引きおこしやすくするので悪い印象を受けますが、オメガω-6系が働かないと感染に対して炎症を起こして治る力が働きませんし、少しの傷で出血が止まらなくなります。

 どちらがいいというよりも、あくまでバランスが重要であり、理想的なオメガω-6系とオメガω-3系の摂取割合は3一1とされています。現代の日本人は、圧倒的にオメガω-6系が過剰で、オメガωー3系が極端に少なくなっています(20~40:1)。揚げものや炒めもの、洋食中心の食生活が多い人は注意しましょう。
 オメガω‐3系を積極的にとり、オメガω-6系を控える必要があります。ただし、えごま油やあまに油などのオメガωー3系の油は非常に酸化しやすく、加熱料理には向きません。あえものやドレッシングなどで、積極的にとるよう心がけましょう。

トランス脂肪酸について

 トランス脂肪酸は、液体である植物性の油に人工的に水素添加を行うことにより固体化させた脂肪酸です。自然界にもごくわずかに存在しますが、人工的につくられたきわめて不自然なものです。あらゆる脂肪酸のなかでもっとも害があるとされています。
 普通の脂肪酸と構造が異なり、おもに細胞膜の性質を変化させ、全身の細胞の機能を阻害します。動脈硬化、がん、アレルギー性疾患、クローン病、認知症などとの関係が強く指摘されています。
 マーガリンやショートニングに入っているのが有名で、いつまでもパンをやわらかいままにしたり、クッキーをサクサクにしてくれたりする便利な成分です。そのほか、フライトポテト、スナック菓子、コーヒーフレッシュなど、非常に多くの加工品に使われており、知らず知らずのうちに多くの人々が摂取してしまっています。
 欧米のほとんどの国では、表示義務が課され、使用制限などの規制もあります。日本でも一時規制がかかる動きが見られましたが、なぜか途中で頓挫したままになっており、現在は表示の義務すらありません。どうしても使いたい場合には、トランス脂肪酸フリーのものを使いましょう。


 以上が、ミトコンドリアを弱らせる要因に対する対策です。