ソウルメイト・ドラゴン⑳ 愛されていることに、自信がありますか? | 立ち止まったハートが前進する!未来が視える奇跡リーディング

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【未来が視える!奇跡リーディング】で、立ち止まったあなたのハートを開きます。女性の健やかな幸せのためにポラリスは輝きます。人響三九楽ヒビキサクラ

 

ソウルメイト・ドラゴン ① 天命を載せた龍

ソウルメイト・ドラゴン② 私は龍の背中に乗る

ソウルメイト・ドラゴン③ 運命は「もし・・・」を超えた積み重ね

ソウルメイト・ドラゴン④未来は過去を手放した「今」から開かれる

ソウルメイト・ドラゴン⑤ 星が私を導く

ソウルメイト・ドラゴン⑥ 一見ネガティブな出来事にでさえ、最善の未来がある

ソウルメイト・ドラゴン⑦ 私は皆に応援されている

ソウルメイト・ドラゴン⑧ この結婚生活は、仮面夫婦でセックスレス

ソウルメイト・ドラゴン⑨ あきらめが明らかに改まった時、光が見える

ソウルメイト・ドラゴン⑩ 運命という龍に選ばれここに来た

ソウルメイト・ドラゴン⑪ 神様が用意した束の間のドルチェヴィータ

ソウルメイト・ドラゴン⑫ 愛を言葉で伝えたい

ソウルメイト・ドラゴン⑬ 幸せは与えられるものではなく、自らが作り出すもの

ソウルメイト・ドラゴン⑭ あなたは本物のソウルメイト

ソウルメイト・ドラゴン⑮ 女のプライド

ソウルメイト・ドラゴン⑯ 人は誰かにコントロールされるのを、本能的に嫌う

ソウルメイト・ドラゴン⑰ 小我を手放した時、大我は姿を現す

ソウルメイト・ドラゴン⑱ 私がここにいる意味は、きっときっとある

ソウルメイト・ドラゴン⑲ 今いる場所で、私ができることは

 

家茂様は21歳だった。
同じく和宮様も21歳だった。

そして愛する人を失った。
私が家定様を失った年に近い。
だからこそ愛する人を失った和宮様の気持ちが、心に染みわたるほどよくわかる。

つがいを失った心に、どこまでも深くて暗いブラックホールが生まれる。
それは悲しみと辛さを吸い取り、どんどん肥大する。

自分自身をも吸い込まれるような思いに囚われる。

生きる気力を失った和宮様は、魂が抜け落ち腑抜けのようになっていた。
どんなことにも反応せず、目は空をさまよっていた。
身体からすべての生気が失われていた。

このままでは、和宮様の心も身体もブラックホールに取り込まれてしまう、と危惧した時だった。

 

あるものが和宮様に届けられた。

家茂様が亡くなられて数日後のことだった。

中を開くと、美しい見事な西陣織の反物が現れた。
それを目にした和宮様は、西陣織を抱きしめ号泣した。

「おみやげは何がいい?」
家茂様は、京都に出陣する前に和宮様に聞いていた。
元気に帰ってくる気、満々だったのだ。

はにかみ甘えた表情で和宮様は、西陣織をねだったのだ。
その約束通り、西陣織が和宮様に届けられた。

 

この世に何一つ偶然などない、と言う。

だからこそ、このタイミングだった。

家茂様があの世から和宮様を見ていたように、ベストタイミングでこの西陣織が届いた。

これより早すぎても遅すぎても、和宮様の心には響かなかった。

ブラックホールに手を引かれ、黄泉の国に連れて行かれそうになった和宮様を引きとめたのは亡くなった家茂様だった。

熱い思いが胸を刺し、私は天を見上げ、心の中でつぶやいた。

「家茂様、すばらしい采配です。

あなたは本当にすごい方です。

見事としかいいようがありませんよ。

愛おしい息子よ」


家茂様の愛をしっかりと受け取った和宮様は、このような歌を詠んだ。

「空蝉の 唐織ごろも なにかせむ 綾も錦も 君ありてこそ」

あなたが約束を守って西陣織を届けてくれたのは、もちろんうれしいわ。
でもね
この着物を身に着け私が見せたかったのは、あなたなの。
見てくれるあなたがいなければ、この西陣織の意味なんて、何もないのよ・・・・・・


そして、もう一首。

「三瀬川 世にしがらみの なかりせば 君諸共に 渡たらしものを」

この世で私が生きていなければならない、いくつものしがらみや理由や立場がなければ
私は今すぐにでも、あなたのところに行きたい。
あなたを追って、あなたと一緒に三途の川を渡りたいものを、それすら今の私には叶わないの

 

どちらも愛する家茂様を失った和宮様の悲しみが、痛いほど伝わるお歌だった。

対立していた私達だったが、私達は短い結婚生活で愛する伴侶を失った同志だ。

西陣織を抱きしめ泣き続ける和宮様の背中を、そっと抱きしめ伝えた。

「和宮様、あなたはこんなにも家茂様に愛されていたのです。
愛されたことを忘れてはいけません。
愛された自分に、自信を持ってください。
あなたの悲しみや辛さは、きっと誰よりも私が一番わかります。
私も家定様を失った時、この世が終わるかと思うほどの悲しみを体験しました。
ですが家定様から託されたものがありました。
あなたと家茂様に徳川のバトンを渡すことです。
それを成し遂げたら、薩摩に帰っても良い、自由に生きろ、と言われました。
けれど、私はこうしてここにいることを選びました。
徳川はこれからどうなるかわかりません。
あなたも家茂様から何か託されたものがきっとあるはずです。
だからこそ、こうやって家茂様からお約束の西陣織が送られてきたのです。
あなたへのギフトです。
これはただ単に美しいだけの西陣織ではなく、あなたへのたくさんの愛とメッセージが込められた家茂様からあなたに託されたギフトなのです」

 

和宮様の耳は私の言葉をとらえ、私を振り返った。

泣き疲れぼんやりとした目が、私の顔に焦点を当てたのがわかった。
「わたくしへのギフト・・・?」

かすれた声で和宮様は問うた。

「そうです。
家茂様はあなたに、生きよ!と言われています。
あなたはこれまで、たくさんの方に愛され守られて生きてきました。
ですがあなたの本質はもっとお強い。

それをあなたはご存じない。
本来のあなたは、ただ守られ愛され受け身で生きている方ではないはずです。

そうでなければ、たとえどんな理由があろうとも江戸には来なかったはず。

そして、この私と争えなかったでしょう。
この大奥に来られなかったはずですよ」

そこまで一気に伝え、和宮様に微笑んだ。


泣き笑いのような顔で和宮様は言った。
「天璋院様、わたくしは徳川に嫁いで来てよかったのですよね?
生まれてきて、よかったのですよね?」

「当たり前です!
和宮様は大奥に来られて、何を受け取りましたか?
家茂様からの溢れんばかりの愛を、受け取りましたね。
これまでのように受け身でただ愛されるだけではなく、あなたは家茂様を愛されました。
初めてご自身から愛を差し出したのではありませんか?
あなたはそれを学ぶため、徳川に嫁がれたのかもしれません。
家茂様があなたに託したギフト・・・・・・
今はまだ、わからないかもしれません。
ですが、きっとわかる時がきます。
その時を私と一緒に待ちませんか?
私が一人残され、ここできっときっとやることがある、と信じたように、あなたにもここできっとやることがあります。
だから私と共にここでそれを見つけましょう。
私があなたのそばにいます。
ここであなたは一人ではないことを、憶えていて下さいね」

涙を流しこっくり頷いた和宮様を、私はさらに抱き寄せた。

西陣織の反物が愛する人を失った二人の女を包むように夕陽を受け、きらきらと輝いていた。


後年、和宮様はこう言った。
「あの時の天璋院様の言葉が、その後のわたくしを支えました。
家茂様を亡くした三か月後の八月に母を失い、その四ヶ月の十二月兄である孝明天皇を失いました。
あの時の天璋院様の言葉がなければ、わたくしはこの世に残れなかったでしょう。
天璋院様の言葉がわたくしをこの世に引き留めたのです。
本当にありがとうございま。」

家茂様を失った和宮様は落飾し、名を静寛院宮と改めた。
新しい人生の始まりだった。

 

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あなたは自分が愛されていることに、自信がありますか?

 

自信を持っていますか?

 

愛された自分に自信を持ってください。

 

あなたにはその価値があるのです。

 

 

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