(1)マンション管理人の求人内容は?
P: 4月末に、60代・Sさんの就活の途中経過を、お伝えしました。
6月中旬現在も、お仕事を探し中ということですが、この間に「マンション管理人」の募集にも何件か応募されたということで、ちょうど「宅建tシリーズ(住み替えに役立つ宅建)」でも、マンション管理:区分所有法についての記事を掲載中ですので、「マンション管理人」にスポットをあてた特別編を、お送りします。
S: まず、募集職種としての「マンション管理人」ですが、26年6月20日時点で、マイナビ ミドル・シニアの「東京都」で、214件の募集がありました。多摩地区(23区外)に絞れば、14件。
P: 求人数が、思ったより少ないですね!
S: マンション管理人は、定年72歳、雇用延長で80歳まで働ける場合もあるようなので、いったん仕事を始めたら、自分の健康状態とか、家庭の事情などがなければ辞めない職業なんでしょうね。
P:Sさんは「健康維持のため」に、マンション管理人の仕事に興味をもたれたようですし、もともと60歳を過ぎても働く意欲と体力がある方が、この仕事に応募されていると思いますので空きが少ないと。
ちなみに、同じマイナビ ミドル・シニアの多摩地区/マンション清掃・その他 で検索すると118件になりますね。
マンション管理人の仕事内容には、たいてい共用部分の清掃や敷地内のごみ置き場の管理が含まれていると思いますが、「マンション清掃」の方が、求人数は多いようですね。
S: 実は、マンション管理人といっても、仕事の中身や勤務条件が、募集案件によってけっこう違うんですよ!
例として、実際の募集から、いくつかピックアップしてみました。
なお、いずれも東京23区内なので、給与は他地域より高めです。
A:M社
◎仕事内容
分譲マンションの管理業務 ※清掃中心
館内巡回(管球切れチェックなど)
マンション内外の共用部分清掃
ゴミ出し対応 など
◎勤務時間
8:00~12:00(実働4時間)※週5日
◎給与
月給10万6千円
B:S社
点検業務 巡回点検や業者の点検時の立会い
清掃業務 ※清掃員は別途、ただし一部清掃補助の可能性
管理組合運営補助業務 ※理事会や総会の出席は原則ない
◎勤務時間
入居者・外来者の窓口対応
簡易的な清掃作業
年5回の理事会、年1回の総会参加
(1-1)女性は歓迎されるのか?
P: 上の記事だと、「体力的に楽」とありましたが、ごみ置き場の片付けなどがあると、ごみ袋ってけっこう重たいですよね。
S: たしかにBのS社のように、清掃人は別という場合は、あまり重労働はないと思います。
が、私のような女性でも大丈夫な仕事なのかは、私自身も不安がありまして。
あと、AのM社と同じく天井の管球交換が、業務例に入っていた求人もありました。
そこで、しゅふJOBというサイトで、東京都のマンション管理人を検索すると、私が探した時点で90件以上の求人がありました。
P: 文字どおり「主婦歓迎」の案件ということですね。
S: しゅふJOBの求人だと、「マンション・コンシェルジェ」という仕事もあるんですが、こちらは高級マンションでの受付業務が中心で、30・40代歓迎の仕事がほとんどなので、やはり「60代の多い職場」で絞り込んで探した方がいいですね。
P: 募集文のなかに、「極端な力仕事はないため、女性スタッフが活躍しているお仕事です♪」と書いている会社もありましたが、「極端な力仕事」って…、生成AIにきいたら、建設や運送といった業種の仕事らしいので、それと比較しても…とは思いました。
(2)マンション管理員の研修
S: 実は、都の「職業訓練」の科目の中に、下記のように「マンション維持管理」がありまして、
50歳以上を対象に、3か月の無料講習(年4回募集、選考あり)を実施しています。
上のページをみても、どちらかといえば男性向けという感じです…。
P: この職業訓練で、
資格:上級救命技能認定証
労働安全衛生規則による特別教育:低圧電気取扱特別教育修了証
が取得できるんですね!
S:この講習を修了した方なら、職種未経験でもマンション管理人に採用されやすいと思います。
事前に、見学会も開催されるようなので、このまま就活に苦戦するなら私も見学会への参加を検討します。※2
(3)マンション管理人とマンション管理会社、マンション管理組合との関係
一方で、マンション管理組合が、直接マンション管理人を雇用する「自主管理」のパターンもあるようです。
上のページにも書いていますが、マンション管理組合が管理会社に業務委託する仕事には、管理業務のほかに
・事務管理(会計業務)
・共用部の清掃業務
・建物・設備管理業務
などがあります。
具体的に、どの業務を管理会社に業務委託するかは、マンション管理組合の判断になります。
(2-1)マンション管理費の内訳
それでも、人件費を抑えるために、午前中だけ勤務…とか、多分、コスト削減のためにマンション管理組合がいろいろ管理会社に条件をつけていると思うんですが、実はマンション管理人の人件費は、管理費という氷山の水面上に出ている部分にすぎません。
「管理費」「管理委託費」などの関係図が掲載されていまして、宅建tシリーズで懸案になっている、「(長期)修繕積立金」との関係も、わかりやすく説明されています。
P: 上のページによれば、
【「管理費 > 管理委託費 > マンション管理人業務費」という包含関係】
で、一方
長期修繕積立金と、日常の管理に使われる「管理費」とは目的が全く違うので、会計上も厳密に分けて管理しなければならないわけですね?
S: そうです。
そして、マンション管理組合が一番考えなくてはいけない「氷山の本体」は、やはり「長期修繕積立金」だと思います。
ちょうど、下記の記事が掲載されまして、
現時点での私の感想は、「マンション管理組合」はタイタニック号か? というもので、次回の「住み替えに役立つ宅建11」で は「マンション管理組合」(主に理事会)の視点から、マンション管理費や長期修繕積立金について取り上げる予定です。
【BGM】
S選曲:スピッツ 「虹を越えて」
P選曲:Rainbow 「Street of Dreams」
「下を向いていたら虹を見つけることはできない(You'll never find a rainbow if you're looking down.)」
チャールズ・チャップリン
【写真】
筆者撮影3点 トップと中間写真は東京・若葉台駅付近
提供:氷山の図提供 いらすとや



























