宅建tシリーズ 26年度の基本テキストについては、こちらのページで説明

(1)不当景品表示法の「徒歩10分」とは

P:前回の「宅建t:住み替えに役立つ宅建02 大学合格者が部屋を借りるまで(宅建業者、宅建士とは)」で、今回から「重要事項説明書(賃貸)について説明の予定」と、予告したんですが、

 「重要事項説明書」(宅建業法35条書面)

は契約の前、

「契約書」(宅建業法37条書面)

契約締結後に遅滞なく交付する書面。

だけど、そもそも部屋を決めるまでにいろいろ注意点があるよね? ということで、今回はまず「部屋探し」の3大要件といわれる、家賃・立地・広さ(間取り)の中でも、立地についての注意点です。※1

 

とくに筆者やSさんの土地勘がある東京農工大付近(東京都小金井市・JR東小金井駅近辺)には、なかなか特徴のある「地形」の場所がありまして、これがタイトルにある「徒歩10分」にも関わってきます。

S: いろいろな住宅情報サイトで、物件検索するときに、賃料・間取り・築年数などと並んで、「交通」、たとえば「最寄り駅から徒歩10分以内」などと指定できますよね。

ここで言う「徒歩10分」は、法律(不当景品表示法:不動産の表示に関する公正競争規約)で、1分80m換算、つまり物件までの道路距離が800mという意味になりますが、このとき信号待ちや坂道などは考慮されていません。※2

P: つまり、経路に幹線道路の横断とか、高架になる前のJR中央線のように「開かずの踏切」があったとしても、徒歩10分になると?

S: そうです。実際にかかる時間ではありません。

この1分80mという数値は、昔、ハイヒールの女性が歩く速度をもとに決められたそうなので、スニーカーの男性だと、歩く時間だけなら7~8分くらいかな?

逆に、全国どこでもありがちな「坂道」「階段」は、とくに私たちのようなシニア世代は要注意!

時間がかかるというより、そもそも自分たちが歩けなくなることを想定して、物件選びを考える必要もあります…。

P: 「坂道」「階段」といえば、農工大の合格者(新入生)が、物件探しをするときに遭遇する(かもしれない)傾斜が、こちらです ↓

農工大・工学部キャンパスの南には、「国分寺崖線(はけ)」という地形が東西に細長い帯状に広がっていまして、生成AIの説明だと、

『国分寺崖線は、立川市から世田谷区にかけて約30km続く、多摩川が武蔵野台地を削り取ってできた連続した崖です。小金井市内を東西に貫く10〜20mの崖と湧水、緑地が豊かな自然環境と、風情ある坂道の多い景観を形作っています。』

S: 小金井市がわざわざ「坂と遊歩道マップ」を作成して、「坂」を紹介してくれてます。

P: みはらし坂、ムジナ坂、観音坂…農工大近くの坂にもいろいろな名前がついてますね…。

農工大付近でなくても、地元以外の大学に合格して、部屋探しをするときは、まずできるだけ拡大した地図で、地名をチェック。

○○坂が多い場所は、高低差があるということです。

ただ、坂のある場所だと、家賃が周囲より割安になるケースもあって、現に当ブログ・レギュラーのZくんは、社会人になって一人暮らしを始めた時、わざと最寄り駅までの間に坂のある物件を選んだそうです。

ちなみに上の写真の、階段前の道路からは、農工大方面へのわりあいなだらかな坂もあります。

少し遠回りになりますが、自転車通学ならこちらの方が早いでしょう。

 

(2)宅建業法35条書面(重要事項説明書)の「水害ハザードマップの提示」

S: たとえ、坂がゆるやかでも要注意なのが、「水害」です。

とくに、昨年の東京では、異常なくらいの短時間豪雨が何回もありまして、私も2回くらい、最寄り駅付近で雨が止むのを待ったことがありました。

P: 東京で有名なのは、渋谷駅ですね。

名前に「谷」がつくくらいですから、すり鉢のような谷底に駅がありまして、「道玄坂」などから流れ落ちた水で、駅付近が浸水したニュースを何度もみたことがあります。

ただし、今はすごい施設を地下に作って対策しているみたいですね。

 

 

S: 普通の住宅街では、大がかりな対策は難しいとおもいますが、賃貸なら浸水しそうな場所を避けて借りることはできます。

「水害ハザードマップ」といって、東京都の市区ならどこでも作成している地図がありまして、さらに小金井市では「浸水予想区域図」も発行していました ↓(PDFファイル)

https://www.city.koganei.lg.jp/kurashi/472/bosai/bosaiservice/bousaimap.files/koganei_bousai_map2025_3.pdf

P: この地図を見ると、小金井市だと「はけ」の斜面よりも、小金井市北部の仙川と南部の野川の流域に、浸水の危険な場所がありますね。

S:「水害ハザードマップ」は、宅建業法35条書面(重要事項説明書)の中で、説明すべき項目になっています ※3

 

 

ので、賃貸契約の前に浸水想定区域内に入っているのか? 区域外かの確認はできるんですが、もし浸水想定区域内だったら、部屋選びをやりなおすの? という話で、とくに国立大・後期合格の場合は時間がないので、ネットで調べられる情報は、親御さんが事前によく調べておくことをおすすめします。

また、傾斜地だと、同じく宅建業法35条書面(重要事項説明書)の中で、説明すべき項目になっている、「土砂災害警戒区域」「土砂災害特別警戒区域」内かどうか? も要チェックです。※3
P: 生成AIによれば、

『土砂災害警戒区域(イエローゾーン)とは、がけ崩れ・土石流・地すべりなどの土砂災害が発生するおそれがあり、住民の生命や身体に危害が生じる可能性がある土地の区域で、警戒避難体制の整備や危険周知が行われますが、建築規制は特にありません。』

土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)も含めた、詳しい解説は ↓

 

S: この「土砂災害警戒区域/特別警戒区域」の場所も、たとえば小金井市だと「防災マップ」

で調べられます。

これも、物件探しの際に、事前に「警戒区域ではない」と分かれば、安心できますよね。

 

P: 今回は、見知らぬ土地で賃貸物件を探すときの参考に、農工大工学部・南側の一部地域をピックアップしましたが、農工大工学の周辺は、もよりの東小金井駅で北口の再開発もすすみ、また、東小金井駅~武蔵小金井駅間のJR高架下には、地ビール工房やおいしいパン屋さん、デザイナーズ学生寮(CLH)なども並び、とても住みやすい場所ですよ。

 

【参考情報】小金井市標高図(PDF・1ページ)

下のリンクから、地図全体が閲覧できます。

この地図をみると、東小金井駅付近が、標高約65メートル(うす黄色)。「はけ」の地域が標高60~50メートルくらい(うす緑)とはっきりわかります。

https://www.city.koganei.lg.jp/kurashi/482/buss/cocobussaihenjigyo.files/R2.1_hyokozu.pdf

(上記の小金井市作成地図から一部引用)

なお、この地図は、国土地理院の「基盤地図情報サイト」のデータをベースに作成されたようです。

ただしデータ利用には、GIS(地理情報システム)ソフトが必要(各種無料閲覧ソフトはあります)

 

そこまでしなくても、国土地理院の下記サイト

から、「色別標高図」も見られますので、小金井市のような情報提供がない場合でも、ご自分でいろいろ調べられます。

ちなみに、下記は横浜国立大学付近の丘陵地の凹凸を示した図です。

 

 

【補足】

※1 家賃・立地・広さ(間取り)については、下記のようなサイト等をみて検討してください。
https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00698/

※2 基本テキスト 第4編:その他 505ページ

※3 基本テキスト 第2編:宅建業法 376ページ 「重要事項説明書」については、別にまとめて説明予定です

 

【写真】すべて撮影P トップ:生成AIでアンディー・ウォーホル風にアレンジした東京・武蔵小金井駅前写真、文末:はけの道沿いの昭和なお店(中村文具店

【BGM】

S選曲:GRe4N BOYZ 「道」

P選曲:The Police 「Every Breath You Take」

宅建tシリーズ 26年度の基本テキストについては、こちらのページで説明

(1)子どもの受験と並行して親の準備は?

P: 対談日(26/01/17)は、ちょうど共通テストの1日目。

東京は、春を思わせるくらいの良い天気ですが、その昔、受験日に東京でも雪が降った年もあったようです。

S: 私は、2次試験の試験日が大雪で、宿泊先から試験会場(大学)までのタクシーの中から見た雪景色が忘れられません!

P: 国公立受験のみなさんは、これから2次試験もありますが、前期/後期の受験先を決めるのと並行して、4月からの住まいも気になってくると思います。

S: 大学の場合、昔から「大学生協」か「大学」の提携/協力業者に部屋のあっせんを頼むことが多いはず。

Pくんもそうでしたよね?

P: 現在の東京農工大・大学生協のサイトが ↓

 

このページの中に「How to 住まい探し」という項目がありまして、受験生のみなさんは「合格後」に見るとして、親御さんは、まず「Step1:入居に必要な費用」から順にチェックしておきましょう。

S:…「用意する費用は家賃の6ヶ月分が目安」。

Step2に学生向けの相場「45,000円〜65,000円位」とありましたので、5万円として30万円。

P: 家賃については、建物/部屋の状態等でとても幅がありますが、同じく家賃5万円で計算すると、

 ・敷金→家賃の1〜2ヶ月分 10万円
 ・礼金→家賃の1〜2ヶ月分 10万円
 ・前払い家賃→1ヶ月分 5万円
 ・火災保険→大学生協の学生賠償責任保険(一人暮らし特約) 約1万円 ※1
 ・仲介手数料→家賃の1ヶ月分 5万円
 ※別途:管理費(毎月)

 ・更新料:2年ごと…このため、大学3年生になる前に、一度は引っ越しを考えるわけです

が、かかる計算です。※2

気にいった物件があれば下見(Step3)をして、決めたら、いよいよStep:4 契約(賃貸契約)ですね。

ちなみに、物件選びのポイントついては次回からの「宅建03:重要事項説明書(賃貸)」で触れる予定です。

 

(2)そもそも宅建業者、宅建士とは?

S: たいていは不動産屋さんのオフィスで契約手続きをするわけですが、ここでの不動産屋さんはあくまで大家さんに依頼されて契約事務をしているだけ(代理)で、普通、賃貸契約の相手方は、建物/部屋の持ち主=大家さんです。※3

そして、この「賃貸契約の仲介や代理」のように、宅建業法に定められた一定の取引をする不動産業者を、宅建業者と呼んでいます。

P:  不動産業者の守備範囲 > 宅建業者の守備範囲

という感じですか?

S: そうです。

不動産業者(プロ)と、部屋の借り手=一般人では、知識の量などが圧倒的に違いますから、そういう素人の保護のために、宅建業法などがあります。

部屋を借りるだけなら、なにか問題があっても引っ越しですみますが、家の購入だとそうもいかないので、私はこうやって宅建法の勉強をしているわけです。

P: これまでの宅建Tシリーズの知識で、宅建士がStep4-4:契約前の「重要事項の説明」を行うということは覚えていますが、このときの宅建士(個人)が、宅建業者(法人)に雇用されているという関係ですよね?

S:  宅建業者は、部屋を借りる/家を買うなどの相手方に対して、宅建士に「重要事項の説明をさせる」義務がありますが、この宅建士は「専任」である必要はありません。

P: つまり正規職員ではなく、パート(非常勤)の宅建士でも良いわけですか?

 

S: そうです。

ただし、宅建業者は、1つの事務所等で、「宅地建物取引業に従事する者」5名につき1名以上の専任の宅建士を置くことが義務付けられています。 ※4

ちなみに、その会社(宅建業者)の社長が、宅建士である必要はありません。

宅建業を開業するときは、都道府県知事に申請(※5)して、免許をえる必要がありますが、その申請書類の記載事項の中に、専任の宅建士の氏名を書きます。

 

P: え? 筆者が、専任の宅建士を雇えば、宅建業が開業できるわけですか?

S: 実際に開業するには、上のHPに書いている説明営業保証金なども準備しなければいけませんし、申請後に審査もありますから、Pくんは…。

今回のように、大学と協力している業者は、地元で実績のあるところばかりで心配ないですが、もし、ネットなどで物件を見つけて、業者の事務所を訪れたときは、事務所に掲示が義務付けられている「標識」をチェックするとよいですよ。

P:「標識」ですか?

S: 宅建業法で、宅建業者は「宅地建物取引業者票(業者票)」を事務所に掲示しなければなりません。

ちょうど、25年4月から掲示内容が改正されていました↓ 。

 

 

※上記、全日本不動産協会 新潟支部のページから図を引用

 

ここでチェックするのは、一番上の免許証番号、とくに( )の数字=更新履歴ですね。

ちなみに、インターネットに掲示している業者さんもあって、たとえば農工大の協力業者さんの例で

  東京都知事(8)第62~2号

この業者は、5年に1回/3年に1回の免許更新を8回されているわけです。※6

P: その間ずっと、問題なく営業をしてきたという証(あかし)なわけですね。

筆者は、これから(ただし時期未定)、ネットでいろんな物件を探して引っ越し先を決めると思いますが、その際の参考にします。

 

そして、次回からはいよいよ「賃貸」の重要事項説明書(35条書面)についても触れます。

筆者もあれこれ質問すると思いますので、35条書面だけでも、記事が何回になるかは未定です。
 

※1 生成AIに「学生賠償責任保険 一人暮らし特約 火災保険 費用」などと尋ねてみてください

※2 東京の「敷金・礼金」の慣習、関西圏とずいぶん違うみたいですね!

※3 大家さん自分で部屋を貸す場合や、ビルの管理業には、宅建業の免許は不要です。(基本テキスト:273~275ページ)

また、「代理と媒介」の違いは、基本テキスト:274ページ。

※4 詳しくは基本テキスト:291ページ。

※5 「免許」について詳しくは基本テキスト:277ページ~。

※6 宅建業者の免許更新は、1996年まで3年に1回。以降、5年に1回。詳しくは基本テキスト:281ページ。

 

【写真】①②提供:Pixabay  ③:筆者撮影  東京都・四ツ谷駅前風景写真を生成AIで加工

【BGM】

S選曲:GRe4N BOYZ 「キセキ」

P選曲:M!LK「コトノハ」

【26年2月7日&14日 追加情報:東京39市町村職員採用情報サイト】

以下で紹介した、東京39市町村合同説明会(2/16開催)は、1月31日参加申し込み締め切りでしたが、本日(2/7)時点で、後半は定員に達していない。また、技術職・専門職の個別相談会は前半/後半とも空いているようで、下記ページからリンクする申込フォームから、申し込みができました。→2/13 受付終了したようです。

 

ただし、2/16のイベントに参加できなくても、下記のサイトで、各自治体の紹介や、「採用情報検索」(募集前/募集中、応募終了も含むすべて等、選べます)ができますので、調べてみてください。もちろん、イベント参加者もね。

 

ちなみに、2/7時点で「募集前/募集中」の「技術職」は24件、やはり土木・建築系の募集が目立ちました。

 

(0)序

P:  年明け早々に、「東京39市町村の職員採用合同説明会」開催のニュースが飛び込んできて、ひとまず下記ページで速報しました。

 

Z: 上の記事では、ちょうど八王子市の技術系・採用方法について話題にしてまして、今回の説明会は

  2月16日(月)

  八王子市駅近くの「東京たま未来メッセ」

で開催されるんですね。

25年夏に、「夏の陣」の記事タイトルで、東京・多摩地区20市合同の採用説明会についてPさんと話題にして、

なんとなく次は来年度かな~と思ってたら、半年後にしかも規模を拡大して開催されると!

P: それだけ、自治体の人材採用についての危機意識が強いんでしょうね。

今回は、(1)でこの「東京39市町村の職員採用合同説明会」について紹介しますが、(2)では長崎県・長崎市職員採用サイト「ナルホド わからん」を取り上げます。

このサイト内の長崎市からのメッセージで

『全国的に人材獲得のための競争が激しくなっている時代、実は、長崎市役所も受験者数の減少を感じています。
<中略>
長崎市職員として働く魅力はふんだんにありますが「公務員」として一括りにされがち。
もしかしたら「なるほどわからん」状態で止まっているのではないだろうかと思うのです。』

とありまして、

  とにかく、まずは公務員の仕事を、長崎市を知ってほしい!! 

という思いがあふれていました。

(1)東京39市町村職員採用合同説明会

P: 1/9時点で紹介ページが見当たらない市町村も多かったですが、1/5いちはやくページを公開していた府中市のページが下記です。

 

Z: 夏の20市合同説明会は、1,2部各300人の募集定員でしたが、 今回は前半、後半700人ずつですか。※1
P: 募集人数は増えましたが、参加自治体も増えたのと、理系の就職先の選択肢として、技術系公務員もあることがひろまりつつあると思いますので、1/31が申込締め切りですが、とにかく早めに申し込むことをおすすめします。

Z:今回の説明会の「個別相談会」の対象が、

  ・技術職…土木、建築

  ・専門職…保健師、保育士

で、機械・電気職は対象外なんですね。

P: たとえば、清瀬市などは、何期かにわけて募集をしていますが、最後まで募集していたのが、保健師と土木・建築でした。

今回の説明会の対象は、「公務員として働くことに興味のある方」ですので、土木・建築学科の1,2年生の方も、まずは申し込んでみては?

※文末に注記

(2)長崎市職員採用サイト「ナルホド わからん」

 
Z: 市役所の仕事について、動画や職員へのインタビュー、職種図解ページなどで、具体的に分かりやすく紹介してくれていますね。
そして、職員インタビューページのツートップが、土木と建築…長崎市もですか~。
P:  とくに、長崎市は世界文化遺産の、
 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」
 「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」
を抱えているという事情もあると思います。
おなじように、文化遺産の多い市町村なら、土木と建築のみなさんの活躍の場はとても広いはずです。
Z: それと、特集(なるほどわからん特集)に、長崎大学の写真部や漫画研究会の学生さんとコラボした記事がいろいろ載っていまして、学生目線での紹介記事は、ぼくも専攻分野は違いますが、大学の先輩/後輩の会話を聞いているみたいで、なつかしく思いました。
P: これまでも就活Sシリーズで、民間企業の採用の工夫などはいろいろ取り上げてきましたが、全国の自治体も、採用の「戦略」をあれこれ考える/考えざるをえないようになってきたといえます。
実は、この年末年始・「東京都」の技術系採用についてチェックしていまして、年明けにはZくんとまた話そうかと準備中でしたが、年頭に(1)の東京39市町村「合従(がっしょう ※2)」の動きがありましたので、「東京都」の採用戦略についてはまたの機会に。
 ↓ 26年2月追加しました

※1 東京都の自治体は、23特別区(千代田区などですね)、26市(東京の西部、多摩地区に所在)と13町村(小笠原村など島しょ部も含まれます)で構成されています。

※2 合従策(がっしょうさく)とは Google AIの文を短く編集

『「合従」とは、中国の戦国時代に、強国・秦に対抗するため、南北に連なる諸国(燕・趙・韓・魏・斉・楚の六国)が同盟を結び、連合して秦に立ち向かった外交政策を指します。

「連衡(れんこう)」と対になる概念で、「合従連衡」は、現代では状況に応じて複数の勢力が結びついたり離れたりする駆け引きや戦略全般を意味します。 』

東京の自治体ですと、23区という強力なライバル(秦?)に対して、今回39市町村が共同で対抗するという構図ですね。

【写真・画像】①提供:Pixabay 

②筆者撮影の立川市・多摩モノレール風景写真 を、生成AIで「キース・へリングの著作権に配慮」して加工。

「キース・ヘリングのスタイルを参考にしつつ、独自の構図と表現で仕上げたポップアート風の都市風景です。太い黒線、鮮やかな原色、抽象的な人物や幾何学模様を用いて、オリジナル性を保ちながらもエネルギッシュな雰囲気を演出」(Copilotのコメント)

③提供:Pixabay "大浦天主堂”

【BGM】

Z選曲:離婚伝説 「ステキ!!」

P選曲:岡村和義(岡村靖幸・斉藤和義) 「少年ジャンボリー」

(1)再始動―備えあれば憂いなし ※0

P: 2025年宅建試験を受験したSさんが、「住み替え」に必要な知識に絞って、宅建の再勉強をスタートしました。 ※1

宅建試験合格は目指さないということで、シリーズ名を「宅建t」に変えましたが、宅建試験の知識の中で、筆者のような賃貸住まいの方や、Sさんのように自宅の売却・新居の購入を考えている方に役立つ情報、とくにトラブル防止情報を、提供していく予定です。

S:トラブルといえば、最近の消費者トラブルのなかに、「据置型Wi-Fiルーター」についての事例がありました。

とくに、70歳以上の方からの相談が増えているみたいですね。

P: 上の事例だと、

 業者に問題あり…(例)

 ・通信速度について、消費者に誤解を与えかねない説明がされている。

 ・電話勧誘において、契約前の説明書面が交付されないまま契約している場合がある。

 利用者にも問題あり…(例)

 ・スマートフォンの使い方を聞きに行っただけなのに、よくわからない箱を2つ渡され、2台分の据置型Wi-Fiルーターの契約をさせられていた。

事例のタイトルにもある、「実質無料」は、WiFiルーターを購入する代わり、月々の通信料から一定金額、たとえば3万6千円の本体なら、月千円の機器分割引が3年で実質無料になるわけですよね。

これをたとえば1年で解約すると、2万4千円分の端末代金残額が請求される…ということで、筆者はスマホ端末で同じような「実質無料」サービスを利用中ですが、このしくみを業者がシニア向けにいいかげんに説明すれば、トラブルにもなりますね!

S: このケースだと3万6千円ですが、住み替えの不動産取引だと、少なくとも1000倍(3,600万円)です。

いいかげんな業者にも問題はありますが、家を売る/買う客側にも、ちゃんとした知識がないと「よくわからない箱を渡され、契約をさせられていた」ということになりかねません。

ちなみに、家の売買のときは、さすがに高額ですので宅地建物取引士が、契約前にしっかり契約書面の説明をしなければならないことが、宅建業法(宅地建物取引業法)の35条に定められています。※2

P: いまさらなんですが、「宅地建物取引士」というのが、「宅地建物取引士資格試験」に合格された方なんですよね?

S: 厳密にいえば、宅建試験に合格→都道府県知事に登録申請→宅建士証の交付を受けた方が、「宅地建物取引士」です。※3

この手続き等も、宅建業法に定められていて宅建試験の出題範囲ですが、これからの宅建tシリーズでは触れる予定はありません。※4

ただし、今回(25年)宅建試験を受験してみて、こういう試験を突破した宅地建物取引士のみなさんと、気持ちよく自宅売買のおつきあいができるよう、こちらも準備しておく必要があると思いましたので、新たに宅建tシリーズをはじめます。

最初は、1~3月に移動が多い賃貸物件について取り上げる予定です。

P: 筆者も、前シリーズ(宅建T)が、民法からいよいよ借地借家法の解説に入る寸前で、Sさんが受験勉強期間に入られて残念でした。

今年(26年)はまだ引っ越す予定はありませんが、契約更新時の更新料とか、家賃の値上げとか、気になることはいろいろありますから。

 

(2)2026年の基本テキストは「らくらく宅建塾」

P: 新シリーズでも、基本テキストを使うんですね。

S: 過去2年は、宅建試験合格をめざしての独学用テキストとして、

 「合格のトリセツ」(24年版)

 「出る順宅建士 合格テキスト 」(25年版)

を使いましたが、このtシリーズでは、法律的な基礎知識のあまりない一般消費者にも読みやすいテキストという観点から、「らくらく宅建塾」(26年版)を選びました。

ただし、ほかにも迷ったテキストはありましたので、実際に書店で見比べて、図が多くて分かりやすそうなテキストを選んでいただければ良いと思います。

P: このテキストも、

 権利関係/宅建業法/法令上の制限・その他の分野

の3分冊になっているんですね。

S: 書店で手に取ると、分厚さに驚くと思いますが、実際は、上の写真のように、権利関係(うす緑)/宅建業法(青)/法令上の制限・その他の分野(うす茶)の3パートに分かれています。

このシリーズでよく使うのは、青(宅建業法)。

そして賃貸については、うす緑の部分の「賃貸借」や「借地借家法(とくに借家関連)」ですね。

P: Sさんが、26年度も引き続きフルタイムのお仕事を続ける予定ということで、記事掲載も月1~2回になる予定です。

 

【注】

※0「備えあれば憂いなし」…ことわざとしてご存じの方も多いと思いますが、出典は中国の超古典(書経)↓

※1 宅建Tシリーズは、2023年12月に60代からの住み替えを考えはじめたSさんが、

  目的:住み替え、手段:宅建テキストから必要な知識を学ぶ

ために、宅建試験の勉強を始めました。

26年度は、宅建試験受験の予定はないそうですが、家の売買で肝心の、宅建業法35条書面、37条書面を中心に、関連知識を深堀りするとのことです。

 

※2 住み替えの流れと、宅建士の役割については、宅建Tシリーズの最初で解説しています(ただし2年前の記事なので変更点があるかもしれません。宅建関連は毎年いろいろ法改正がありますので、試験を受けないとしても、基本テキストは毎年買い替える必要があるとのこと)。

 

※3 「宅地建物取引主任者」が、宅地建物取引業法の改正(2015年)によって、「宅地建物取引士」に変わりました。弁護士や行政書士などと同じ「士業」になったはずですが…

※4 詳しくは、「らくらく宅建塾」P.296

【写真】筆者撮影:①提供:Pixabay ②と③:筆者 ※③は港区・虎ノ門「菊池寛実記念 智美術館」

【BGM】

S選曲:玉置浩二 「ファンファーレ」

P選曲:福山雅治 feat. 稲葉浩志  「 木星」

【目次】

(0)序:理系学生の会社研究の盲点

(1)荏原製作所はどんな会社で、どんな職種の新卒募集をしているか?

(2)機電系・土木・建築系を採る工夫と、国は学生を増やす努力を!

[付録] 荏原 畠山美術館と上杉謙信(霜は軍営に満ちて)

(0)理系学生の会社研究の盲点

P: 前回は、新卒・既卒を問わず、自治体が機電・土木・建築系の人材を採用する動きが、ますます活発化している状況を、ご友人のZくんとチェックしました。※1

ただ、東京都内の自治体だと、機電系より土木・建築系の方が足りない印象で、たとえば東大和市は経験者対象ですが、建築技術の通年採用を始めています。

 

D:  上のページを見ると「建築技術」の関連先が、都市づくり課、管財課なのはわかりますが、都市基盤課(道路など)や下水道課でのニーズもあるんですね。

P:  建築を勉強中の学生だとインフラ関係の会社は、土木の縄張り? と考えてあまり会社研究の対象にしないでしょうし、一方、土木関係の学生でメーカー志望というのも少ないのでは?

D: 機電(機械・電気電子)だと、いわゆる”ものづくり企業”ならどこからも需要があることを、学生も知ってますから幅広く企業研究しますが、土木・建設・建築だと、専門コンサル会社(例)までは意識しても、メーカーは…。

P:  たとえば三菱電機でも、「プラント建設統括部」で、

インターン募集をしてましたね。

ちなみに、三菱電機で、12の事業領域があるんですよ!

D:  三菱電機だと知名度がありますが、メーカーの多くは、「○○? えっ、なんの会社?」と言われがちです…。

P:  以下で取り上げる「荏原製作所」も、失礼ながら筆者もDくんも「社名を聞いたことがある」レベルでしたが、新卒募集のHPの「職種紹介」で、職種ごとに「知識を生かせる専攻」の案内をしてくれていて、とても分かりやすかったので、今回、Dくんとみていきたいと思います。

 

(1)荏原製作所はどんな会社で、どんな職種の新卒募集をしているか?

P: 荏原製作所の原点はポンプ製造で、いまも、建築・産業設備向けの機械や、エネルギー関連(タービンなど)、水、廃棄物関連の製品を多く作っていますが、実は、半導体製造装置のCMP装置(化学機械研磨装置)で世界シェア2位、排ガス処理装置なども手掛けています。さらに、新規事業で
水素事業/航空宇宙事業/エコ・GX事業/マリン事業/バイオ事業

なども。

D:  自社の技術と事業を、周期律表形式にまとめたページ

https://www.ebara.com/jp-ja/technical-personnel/

がユニークですね!

 

(図:上記ページより、部分を引用)

そして、「職種紹介」のページでは、機械・電気が「データサイエンス」なども含めて、たいていの職種に対応しているのが分かりますし、土木・建築だと「施工管理」で活躍できそうですね。

P:  日立製作所もそうなんですが、荏原製作所も、いわゆる「ものづくり」だけでなく、設備建設などを総合的に手がけているようですね。
ポンプを使った排水機場・浄水場などの社会インフラ設備や、廃棄物焼却プラントなどのプラント・機場を建設する事業の「施工管理」に、土木・建築の専門知識が必要だと。

D:  機電・土木・建設系のどれもに関係がありそうな新規事業として、水素発電向け液体水素昇圧ポンプの開発が面白そうですね。

P: さらに、この水素事業が航空宇宙事業ともリンクして、新しいプロジェクトも生まれつつあるようです。

こういう新規事業には、多様な専攻の人材、ただし「今ある現実を疑い、試してみて、新しいものを生み出していく。そういう個の探究心による突破力」を求めているようなので、新規事業に興味のある方はチェックしてみては?

 

(2)機電系・土木・建築系を採る工夫と、国は学生を増やす努力を!

D:今回は、他社の「機電系・土木・建築系を採る工夫」が聞けるというPさんの誘い文句だったんですが。

P:まずは、オーソドックスな「奨学金返還支援」の話題です。

公的機関、たとえば東京都だと、今年(令和7年度)から、東京都内の自治体(都・区市町村)に採用された職員むけの、奨学金返還支援事業をはじめました。

D: 支援は、返還額の50%、上限が150万円(学士)・225万円(大学院)ですか。
P: 企業の「代理返済」については、下記のページに334企業の一覧が載っています。
 

この「代理返済」では、企業が日本学生支援機構などに、直接返済します。

D: 支援の上限や期間は、各企業でずいぶん違いますね。

差額は、社員が負担するわけですが、仮に上限150万円・5年間として、年30万円の出費が抑えられるわけですから、ありがたいですよ。

P:  当ブログ監修者のSさん(地方国立大学・文系卒)から以前きいた話では、1980年代だと地方銀行や地元有力企業の奨学金をもらって、そのままその企業に就職した知人が何人もいたそうで、いわば「暗黙の了解」だったそうです。

D: 上の記事と同じサイトに、「企業・民間団体の奨学金【採用無関係】一覧」と、わざわざ【採用無関係】とあるのが、逆に…。

 

P: 別のサイトの情報だと、ソニー、電通、ニトリ、キーエンス、コカ・コーラ、三菱UFJ信託などの有名・有力企業が、財団を設置=別組織で、給付型奨学金を実施しています。

 

D: その中には「青田買い」を狙ったものもあるかも? と。

P: 優秀な学生と接点をもつのが就活ならぬ企業の「採活」?の第一歩で、Dくんの会社は機電系のリクルーター採用をしているわけですが、荏原製作所は「リファラル採用」をしています。

 

上の記事は、2021年の記事でこのときは新卒と中途で18人。

現時点(25/12)では、リファラル採用の対象は「キャリア採用」になっていますが、これは数年前に、いろいろな会社の新卒と先輩社員との間の「就活ハラスメント」問題が報道された影響かな。

自治体も、機電系・土木・建築系の「既卒採用」を強化していますので、Dくんの会社も、検討してみては?

D: そもそも、自治体は機電系・土木・建築系がそんなに人手不足なら、自治医科大学のように、全国の自治体(都道府県)が協力して、機械/電気電子/土木/建築などの専門人材を育成すべきだと思います!

P: 自治医科大学の医学部の入学定員は123名ですが、学費などが2300万(9年間の公務員生活で実質免除)! 工学系の専門人材育成費(学費)は、私立大4年間で約600万円なので、すくなくとも年間500人くらいの育成はできそうですね。それでも、都道府県あたり10人程度ですが。

D:  国が、国立大学・工学系の定員を増やしてくれてもいいんですが、とにかく供給の絶対数がたりません!

P: 国と言っても、産業関連は経産省、大学は文部科学省の管轄なので、もっと上のレベル(首相?)が指示しないと、定員増は難しいのかなあ?

ちなみに、「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」など、内閣府、文科省、経産省が連携する事業などはありますが…。

企業として、最終手段は、自前の大学、学部の設立ですね。

豊田工業大学とか、京都先端科学大学工学部機械システム電気工学科とか。

D: 京都先端科学大学の理事長は、今、業界外でもニュースになっているニデック(旧日本電産)の永守 重信氏なんですね!

P: 筆者は、2018年夏、関西旅行に行ったときに、太秦の京都学園大学(当時)のキャンパスまで行って、工学部棟の工事中写真を撮影しています。

D: 当時から注目していたんですね。
P: アメリカだと、カーネギーメロン大学(カーネギー家、メロン家)、シカゴ大学(ロックフェラー家)など、富豪が設立した工学系でも有名な私立大学がありますから、S社とかH社とか、日本でももっと増えてもいいのではと思います。
D: 1社では難しくても、地方なら地元企業と地元の公立大学が協力して、工学部をつくることはできるかも。
P: あと、国立大学でも地元企業と協力して、イベントを開催する例もあります。
たとえば、埼玉大学の「100円朝食は、学生は生協食堂の朝メニューが100円で食べられる代わりに、協賛企業の説明を聞きながらの食事になります。

埼玉大学だと全学部対象になりますが、工学部は静岡大や山形大、茨城大などのように、工学部だけ別キャンパスという大学も多いので、「100円朝食」をピンポイントで提供できますよ。

D:  在学中に、こういうイベントがあったら、ぼくも利用したかったな。

P:社員食堂のメニューが充実していると、新卒勧誘のときも有利ですよ

 

[付録]  荏原 畠山美術館と上杉謙信(霜は軍営に満ちて秋気清し)
今回、企業研究の対象を荏原製作所にしたのは、やはり当ブログの縁です。

宅建Tシリーズの共著者Sさんに宅建試験受験の感想を港区・白金台で取材した際、Sさんから近くの「荏原 畠山美術館」を奨められて行ったら、美術館の創設者&荏原製作所の創始者、畠山一清氏が、能登の守護大名だった畠山氏の後裔でした。

https://www.ebara.com/jp-ja/innovation-story/first-innovator_01/

能登の畠山氏といえば、上杉謙信が畠山氏の居城・七尾城を攻めた際に詠んだ漢詩

九月十三夜陣中作 上杉謙信
 霜満軍営秋気清
 数行過雁月三更
 越山併得能州景
 遮莫家郷憶遠征」

が、寒い季節になるとレミオロメンの「粉雪」と並んで? 思い浮かぶんですよね~。

三行目の「越山併得能州景」(越山あわせえたり、能州の景)の「能州の景」がちょうど、謙信が七尾城を攻め落として、越州(新潟・富山県)の山々(領国)だけでなく、能登も加わったという喜びをうたっていまして、勝った側は良いですが、では敗れた畠山氏はといえば…無事生き残り、しかも上杉家と奇妙な縁があったようで。

 

 

※1 Dくん、Zくんは、同じ大学・院(学科は別。Dくんは機電系)を21年に修了し、現在は別のメーカーのエンジニアとして、都外(違う県)で働いています。

 

【写真提供】①Pixabay、②Pixabayの写真(給水塔)を筆者が生成AIでピカソ風に、③筆者撮影・荏原 畠山美術館

【BGM】

D選曲:離婚伝説 「ファーストキス」

P選曲:I Don't Like Mondays. 「切ないラブソングはいらない」