友人のスジャータ女史の部屋探しに、また金魚のフンのようについていった。

はじめに見た部屋は、女性限定で、全体がとてもキチンとした印象のアパート。前に住んでいた人のキチンとした残留思念と、キチンと並べられた自転車。洗濯物の干し方も、隣の領域に入らないようにキチン干し(そんな干し方はない)。なんとなく、はみ出すことを全体的に否定するようなキチンオーラが…(そんなオーラもない)。スジャータ女史と部屋の感想をしゃべりながらアパートの周囲を歩いていたら、裏庭に小さな木がコンクリートを突き破って生えていて、「何この木かわいい~」「がんばってるね~」などと盛り上がっていたら、二階の窓がガラッと開いて、中からキチンとした女性が「何してるんですか!」「あ、内覧に来たんですけ…」「静かにしてください!」ピシャ!

こんなところでピアノなんか弾こうもんなら殺される。スジャータ女史と私は早歩きで物件を立ち去り、女の悪口にひと花咲かせました。


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●スジャータ女史まとめ 2016年上半期
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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●拙著出てます