友人のスジャータ女史はカバンがでかい。つねに本を最低でも15冊は持ち運んでいるのです。なぜそんなにたくさんかというと、カフェ狂である彼女は、「訪れたカフェとその日の気分に最もふさわしい本を読まなきゃもったいない死んでも死にきれない!」というわけなのだそうです。私もつねに本は持ち歩いているが、たいてい内容がしっかりしたのと軽いのの2種類、しかも文庫本です。しかしスジャータ女史は単行本、雑誌、ムック、邪気、霊、前世の人格、選ばなかった人生、滅びた大陸の記憶、なんでもカバンに持ち運ぶ。般若のような怨念顔で大荷物を持ち運び、餓鬼のような執念でお茶を飲みながら本を読むのです。
私はたまにこの女が、まるで古代から連綿とさまよえる、語られなかった人たちのために生きているような気がすることがあるのです。だって、人間ひとりがこんなに欲深いなんてことがあるでしょうか。15人分ぐらいの欲望を、その双肩に背負ってるに違いありません。新年早々、こんなカルマだけは背負いたくないですね☆
・・・・・・・・・・・・・・・・・
●スジャータ女史まとめ 2016年上半期
・・・・・・・・・・・・・・・
●拙著出てます