紀伊の旅 4 那智の滝
石段を降りてると木々の間から那智の滝が見えた。 日本三大名瀑とは、日光の華厳の滝、奥久慈の袋田の滝、熊野の那智の滝をいう。 華厳の滝と袋田の滝は訪れてるので、これで三大名瀑はクリアしたことになる。 目標設定してなくても、気づくとそういうルートを通ってるから不思議である。 自然と向き合い、自然を感じて、自然を崇拝し感謝する気持ち、 そういう空間を写真に切り取ってみたくなった。 この道は、那智の滝に通じてる昔からの道。 自然に対し心を閉ざしてれば、この空間は見逃してただろう。 立ち止まり、人差し指でカメラのシャッターを押す、押さない、 意外と心の中は迷ってる。 判断に困ってる一瞬の中間的微妙な状態に、 無意識を操作してる心が、私にシャッターを押せと命令した・・・ かもしれない。 この道の左下にはミニドラゴンが湧水を吐いてた。 真夏の昼下がりは暑さを癒し、 信仰心ある人には長寿の水、 死者を復活させる霊液となる。 神話によると、神武天皇は山の中に光を見て那智の滝にたどりついたという。 まるで、女神が滝に打たれてるようだ。 水の流れを見てると普遍的時間の流れを思う。 例えるなら、源流から水分子のような光の粒子が溢れ出し、 小さな流れを集め、重力に乗って大きなラインとなる。 時には滝になり、時には激流、濁流になる、 私の中を流れてるそういう時間に気がつく時がある。 人皆、個人個人が異なる時間のラインを持ち、 それぞれの求めてる欲のような重力に影響され、、 特に疑問もなく一生を過ごしてること。 どのように理解すればいいんだろうか? まあ、どうでもいいことかもしれない。 それは、体の細胞が無くなってから、 光の種子のような非細胞物質は、 自然のエネルギーによって流れ、流されてゆく。 風に吹かれて、 火と共に煙になって、 水の流れに乗って、 もし、行く先が海だとしたら、 産みかもしれない。