石段を降りてると木々の間から那智の滝が見えた。
日本三大名瀑とは、日光の華厳の滝、奥久慈の袋田の滝、熊野の那智の滝をいう。
華厳の滝と袋田の滝は訪れてるので、これで三大名瀑はクリアしたことになる。
目標設定してなくても、気づくとそういうルートを通ってるから不思議である。

自然と向き合い、自然を感じて、自然を崇拝し感謝する気持ち、
そういう空間を写真に切り取ってみたくなった。
この道は、那智の滝に通じてる昔からの道。
自然に対し心を閉ざしてれば、この空間は見逃してただろう。
立ち止まり、人差し指でカメラのシャッターを押す、押さない、
意外と心の中は迷ってる。
判断に困ってる一瞬の中間的微妙な状態に、
無意識を操作してる心が、私にシャッターを押せと命令した・・・
かもしれない。

この道の左下にはミニドラゴンが湧水を吐いてた。
真夏の昼下がりは暑さを癒し、
信仰心ある人には長寿の水、
死者を復活させる霊液となる。

神話によると、神武天皇は山の中に光を見て那智の滝にたどりついたという。
まるで、女神が滝に打たれてるようだ。

水の流れを見てると普遍的時間の流れを思う。
例えるなら、源流から水分子のような光の粒子が溢れ出し、
小さな流れを集め、重力に乗って大きなラインとなる。
時には滝になり、時には激流、濁流になる、
私の中を流れてるそういう時間に気がつく時がある。
人皆、個人個人が異なる時間のラインを持ち、
それぞれの求めてる欲のような重力に影響され、、
特に疑問もなく一生を過ごしてること。
どのように理解すればいいんだろうか?
まあ、どうでもいいことかもしれない。
それは、体の細胞が無くなってから、
光の種子のような非細胞物質は、
自然のエネルギーによって流れ、流されてゆく。
風に吹かれて、
火と共に煙になって、
水の流れに乗って、
もし、行く先が海だとしたら、
産みかもしれない。