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***
さて。
フランス在住中、
家を見るのが大好きな私にとって、
とてもありがたく、
楽しかったことがあります。
それは、
たくさんのフランス人のお宅に
何度もお邪魔する
チャンスを得られたことです。
場所柄ということもあるでしょうが、
どこのお宅も驚くほど美しく、
まるでホテルのように
整えられていました。
たいていのお宅はママ友だったので、
我が家同様、幼児のお子さんがいる
お宅でした。
私はそんな彼らのお宅に行くたびに
驚いていたことがあります。
日本と決定的に違うことですが
それは何かというと、
「リビングにおもちゃが一切ない」
ということでした。
おもちゃがリビングのはしっこに
少しだけあったお家もありましたが、
それは私の経験ではたったの一軒だけ。
そしてそれもリビングの端に
少しだけある程度でした。
それ以外どの家も
リビングは大人の空間。
調度品、センスの良い家具・・。
そして一度もゲージなどを
見たことがありませんでした。
どうして子供がいるのに
こんな空間が維持できるのか。
いつもいつも不思議でした。
どちらかというとフランス人的に
家をしつらえていたい私にとって
興味津々。
かたや日本では
おもちゃはもちろん、
リビングに子供の書いた
絵や作品が飾ってあったり、
勉強用の数字やひらがなの表が
貼ってあったりと、
リビングは子供のもので溢れている家が
ほとんどでした。
そしてそれが良い母としての
「勤め、役割」
子供を主体に思う「良い家」の証
のような感じさえしています。
逆に日本では一度たりとも
リビングにおもちゃがない家を
見たことがありません。
日本のママたちは家事をしていても
子供がすぐに見えるように
キッチンやリビングに近い場所に
子供を置いておきたがります。
するとリビングは色も雑多になり、
子供主体の空間になり、
決して美しい空間を作ることは
難しいですよね。
でも。
フランスの家は真逆なのです
もちろん、友人に聞いてみました。
「どうして子供がいるのに、
こんな風にホテルのように
美しくできるの?
日本だったらリビングにおもちゃが
あふれているわ。」
すると彼女は言いました。
「子供部屋があるでしょ
ここは大人のスペース。
子供には子供部屋を与えているから
彼女のスペースはそこで十分よ。
ここからこっちは私とパパのスペースだから
一切おもちゃはもってこないように、
持って来てもすぐに持ち帰るように
教えているわ。
境界線が必要よ。」
冬の寒い日に行われた
日本の就学前説明会で
12と3と6と9の数字しか
書かれていない教室内の時計を見て、
あるママが大きな声で言っていました。
「あの時計、だめじゃね?
子供には全部数字書いた時計が
常識っしょ。
あれ子供がいる家には
絶対置いちゃいけない時計なのに
なんでそれが教室に?
って感じじゃね?」
と。笑
あぁ、そうよね。
日本のママたちは全てにおいて
そういう考え方をしながら
ママ業をしているわよね。
と改めて思いました。
もっというと、正直、
「だめじゃね?」という
言葉遣いをするようなママでさえ、
そんな風に子供のことを一生懸命
考えながら育児をしているんだから、
そいういう子供第一主義の
マママインドは
日本に「広く深く」浸透している、
「良い母」像なのだろうと思います。
フランスのリビングには一切そういった
配慮は感じられませんでした。
時計も子供仕様ではありません。
完全に大人の空間
子供のためのものなどは
一切と言い切れるほど
何もないのです。
家やインテリアに興味のある私は
心の中では目を見開いて興味津々、
いつも静かに家を観察しまくっていました。笑
(文化の違い、という観点から)
もちろん、
フランス人のお宅にも
広さなどの物理的理由から
それが叶わないお宅もあるでしょう。
でも、フランス人は事情さえ許せば、
そういうスタイルを選ぶのだろうと
思います。
それが大人のためでもあるし、
子供のためでもある。
そして、そんなマインドがあるからこそ、
フランス人ママンの育児は
日本よりずっとずっと
しやすいのだと思います。
まだまだ母と子供とが
ずっとべったりいるのが
良いと考えがちな日本。
フランスはどうも違います。
お互いの距離を置いてこそ、
良い育児ができる。
全てにそういうスタンスが
貫かれている気がします。
まだまだたくさんある
フランスの育児の事例を
これからご紹介していきながら
私が思うフランス人の育児の真髄に
少しずつ迫っていけたらと思います。
フランス人の家、
本当に羨ましい限りデス
プチカフェで静かに遊ぶ子供達。
滅多に母親の邪魔などしに来ません。
くるのはうちの娘だけ・・・
後ろの鏡に映るママたちの姿。
あれが子連れで優雅にお茶をする
フランス人のママたちです
長くなるので今日はこれにて!!
***
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