パリのママンは母親失格!? 日本とフランスを考える | 子供と暮らすウィーン便り 〜美しいもの探し&文化の違いに思いを巡らせて〜

子供と暮らすウィーン便り 〜美しいもの探し&文化の違いに思いを巡らせて〜

イギリス、パリ、東京、現在ウィーンに暮らす駐在妻です。
「美しき青きドナウ」を見ながら子供とドタバタ暮らす
「忙しきクスミBBA」(笑)がウィーンで美しいものを探し、
新たなる価値観や文化の違いに興味を持ちながら暮らしています。
英仏回顧録、旅行記、収納等も♡

いつもご訪問ありがとうございます。

我が家は、
今日からまた新しい生活です。
ワクワク。

***

さて。
長い独り言です。
御興味のある方だけおつき合いください。


唐突ですが、
人と同様、完璧な国はない、
と言うのが私の結論で、
日本もフランスも、良い点悪い点、
あることを重々承知している上で、
どちらかの国に肩入れすることもなく、
フラットな視点で色々な事象について
思いを巡らし、自分の好きなように
文化比較をすることが、ほとんど
「趣味」に近くなっております。

そんな私が
先日ふと目にした記事。
さらりと読んだだけですが、

道端アンジェリカさんと言う方が
「週に一度は子供をシッターに
預けて、夫とデートをしたい」

と発言した事に対し、
日本の多くの方が批判をした、
と言う記事。

無論日本全体ではないですが、
批判をする方が多く、
しかも若い方でも

「そんなの母親じゃない、
育児をなめてる」
「子供は自分で育てるべき」

のような発言を多くしている、
と言う記事で。

それなら、多くの日本人から見ると、

「パリの母親は皆失格!」

ということになってしまいます叫び

フランスでは
ワーキングマザーに限らず、シッター
(ヌヌ)に子供を預けるのは
ごく普通のことです。

バカンス先にさえヌヌ同伴で行き、
旅先でも夫婦だけで楽しむ時間を
作る人も少なくないのです。

それに、例えば、
私が園のママ友に夫婦同伴で
夕食に招かれた時、
「こんな時フランス人は子供はどうするの?」
と聞くと、
ヌヌに預ける人がほとんどだけど、
あなたが心配なら連れて来てもいいわよ、
と言われました。

つまり、働くためだけでなく、
親の楽しみのために子供を預けるのは
フランスでは全く悪ではなく、
特に夫婦のためにも
むしろ「すべきこと」として
考えられています。

フランスに憧れている方は多いと思いますが、
どの国にも光と影、
+と−があって、例えば、
フランス人のママ達はファッショナブルで
美しい!優雅に育児をし、
髪を振り乱している様子はない、
と言う所だけ見ればプラスですが、

それは「ヌヌ文化」あってこそである、
という側面も知っておく必要がありますね。

ちなみに、私の知り合いのシッターに
一日の様子を聞いたら、

親が朝ご飯を食べさせた後から
出勤し、ベベの公園遊び、昼食作り、
家の掃除、買い出し、
長女のお迎え、子供の夕食作り、
子供に夕食を食べさせ、
お風呂を入れる、
ところまでやっているそうです。


お宅それぞれだとは思いますが、
渡仏直後にそれを聞き、
え!そのママ、育児なにも
やってないと同じじゃない!と
びっくりしました。

そんなことは、フランスでは
普通の事なのです。

働いている方はもちろん、
そりゃ、フランスのママンは
息抜きばっちりできる
環境が整っているのよね、
だからあんなに優雅でいられるのね、
と良い所にも目が向くようにもなり・・。

そして、やはり
個人の時間に戻るのは
とても大切だと感じます。

かくいう私は結局あまり預けては
いませんが、でもこの国の文化は、
専業主婦でも個人のために
子供を預けるのを悪としていないので、
必要なときは罪悪感なく、
いつでも預けられる、というのは
それだけで心のゆとりかもしれません。

シッター文化が
浸透していない日本では、
当然のことながら、まだ、

「他人に子供を預けるのに抵抗が」
とか
「専業主婦が子供を預けるなんて」

と感じる方も多いと思います。
そして、金銭的な負担ももちろん。

それはそれで尊重されるべきことですよね。
でも、自分は抵抗を感じても、
他人の思考に批判をするのは
不要かな、と感じますね。

人と違うことに対して
寛容になれれば、そして、
良い意味で人に無関心になれれば、
日本はもっと住みやすい良い国に
なるだろうなぁとしみじみ感じます。


まぁ、それもこれも文化であり、
変えて行くには長いスパンが必要で、
ドラスティックな何かがないと、
変わらないのかもしれないけれど、
小池百合子さんが使われていた言葉、
「意識改革」。

少しずつ、日本のママたちも
「意識改革」をしていくと、
幾分、育児がしやすくなるかも
しれませんね。

私もそうだけれど、
母性神話のある日本のママ達、
本当によく頑張っていると思います。

でも頑張りすぎて
息が詰まっていたり、
育児ノイローゼになってしまう方も。

フランスは母性神話なんかとは
ほど遠い気がしますね笑。


道端さんの発言に対して批判をしているのが
若いママも多い、と言う記事を読んで、
日本のママたちは、自分たちで
自分の首を絞めているなぁ、、と
感じました。

これから姑にもなっていく世代が
この考えだと、もうしばらく
日本のママたちは大変なのかなぁ・・。
とぼんやり、ちょっとがっかり考えます。

道端さんの人となりを私は知らないのですが、
その記事に、彼女は結婚相手に
年収5000万円以上を望んでいる
ともあったので、そこらへんが
庶民感覚とかけ離れているとかで、
やっかみや、そもそも彼女が
嫌いな人もいるのかと思いますが、

彼女のベビーシッター発言だけを考えれば、
世界の目で見ると、
批判されるような事では
ないと思うんですけれどね。

嫌いな人だから、と
何でもかんでも叩くのではなく、
冷静に、その発言自体をフラットに
受け止めたいな
と思った記事でした。




娘の園での教育を見ていても、
幼稚園の時点でも大きな違いを感じます。

フランスでは皆と同じように
行動することに重きを置いていません。

学芸会だってとてもゆる〜く、
日本のいわゆる完成度とは
ほど遠いものがあります。

フランスのそれを知った後で
日本の幼稚園の運動会、お遊戯会
を振返ると、幼稚園生なのに、
見事に揃っていて、素晴らしい!と
思う反面、
軍隊みたい・・と思う時も・・・。

本当に幼い頃から「右へ倣え」
「みんなと同じように集団行動」
をすることを教えられているのが
日本なのですよね。

正に文化ですね。

日本のそれが悪い事だけではなく、
もちろん、それが
日本のこれだけの秩序や経済発展の
土台となっているとも思え、それも
誇りではあります。

でも、その教育の甲斐あって、
マイナス面では、やっぱり、

「みんなと違う人をたたく」
「出る杭は打たれる」
「没個性」
「同じでなきゃいけない」

的なところが、意識せずとも
あるのかな〜と思います。

道端さんの発言が
こんな風にたたかれる日本に、
パリのママが移り住んだら、
とても住みにくいと感じるでしょうね。

先日、日本を良く知るフランス人女性と
お茶をしましたが、彼女とは
日仏両文化比較を話題に、
とっても楽しかったです。

文化比較など、書きたいこと、
備忘録をかねての旅行記も、
たまりにたまっておりますが、
少しずつ、綴って行ければと思います。

私の目標の一つは、
フランスと日本の良いとこどりの、
バランスのとれた・・
・・そんな女性になることを夢見ております。

このように、
楽しみつつ様々に観察しながら、
両国を、時にイギリスも含め3国に
思いを行ったり来たりさせながら、
毎日を過ごしております。

***

前記事の独り言とは違い(;^_^A
ながーい独り言に、おつきあいくださり
ありがとうございました。

***

未だ大きな余震が続いています。

☆熊本支援☆


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