国立市にあるアトリエ ルーチェ クラッシカのデザイナー・光田みどりです。

 

夏ならでの衣装といえば浴衣。涼しげに髪の毛をアップして普段の印象と違う一面を魅せられるのも素敵ですよね。

 

浴衣は、湿度や気温の高い日本の風土に合わせて脇を開けた涼しい作りになっているのも特徴です。

 

そんな魅力的な日本の浴衣の良さを生かしながら、先日観たディオール展のエッセンスなども沢山散りばめて、ベーシックで長く着られるデザインのブラウスに仕上げました。

 

(リメイク料金につきましては、ブログの下の方に記載しています)

 

 

脇を開けて湿度と熱を逃すフレンチスリーブに、肩を冷やさないようにケープをかけたデザインに仕上げています。

 

 

サイズはフリーサイズですがウエストにタックをとり、さらに細いリボンを結ぶことでメリハリのあるシルエットに仕上げました。

 

襟ぐりは涼しげに少し横に開けて、胸元は開きすぎず清楚さを保つラインに。

 

 

(リボンを後ろに結んだ場合)

 

 

ケープのフレアも立体的にかつ美しさを優先して贅沢な布使いをしました。

 

 

リボンなしでもリラックスしたシーンにはピッタリ。

 

多面的な作りになっているので、ゆとりがあるのに着痩せ効果があるのが立体裁断の特徴です。

 

 

大切な浴衣をほどいて仕立てたブラウスは、できるだけ長く着られるように、前と後ろにつまんだタックを将来サイズが変わった時に縫い目をほどくだけでさらにゆったりサイズで着ることができます。

 

 

大正ロマンのヴィンテージ着物を集めていらっしゃるお店に出会い、古い浴衣を手洗いし、ほどき、また手洗い、アイロンを手間をかけたら、生地は輝きを取り戻し新しいブラウスに生まれ変わりました。

 

 

思い出のある浴衣をリメイクして、新しい思い出を重ねたいですね。

 

 
もう一点のブラウスは伝統工芸士の青木啓作さんの反物を分けていただき、その素材の魅力に見せられ、いつかブラウスに仕立てたい...そう構想してから3年。
 
やっと念願を形にすることができました。
 
思わず頬ずりしたくなるような肌触りの良さと、日本らしい紫陽花の柄の美しさ。白地に紺の模様で控え目だけれどダイナミックな模様に心が弾みました。
 
夏用のかぶりのブラウスは作りやすさから襟ぐりを大きく開けているものが大半ですが、程よい開きにすることで清楚さを出しました。
 
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少しだけ太めのリボンは、ドレッシィな印象になります。
 
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後ろは、くるみボタンを外して着脱できるかぶるタイプのデザインです。
 
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平置きした時にもまっすぐの四角い形箱型ではなく、ウエストラインがゆるやかにシェイプされているのがわかります。
 
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なんといってもこちらのブラウスの特徴は、脇の涼しさ。
ゆったりしているのに、太って見えないマジックは立体裁断ならではです。
 
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バストラインからゆるやかにフレアが入りウエストを絞らないシルエットは、1920年代にポール・ポワレが、1950年代にクリストバル・バレンシアガが、1960年代にはイヴ・サンローランがトラペーズラインとして広めました。
 
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ゆったりしたトラペーズラインも、脇のラインはストンと布の重力で下に落として見せることでスッキリとしたラインを出すことができます。
 
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白地に紺、アクセントにアンティーク調のピンクが効いていて、とっても可憐な浴衣地です。
 
髪の毛をアップにして、浴衣を着る気分を楽しめるようなブラウスに仕上げました。
 
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青木先生のことはまた後日ブログに書かせていただきます。
素晴らしい反物からブラウスを作らせていただけたこと、本当に光栄でした。
ありがとうございました。
 
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★浴衣のリメイクブラウスについて

 

フリーサイズ

バスト・・・78cmから92cmの方まで対応可能

ウエストサイズ・・・・タックありの場合(75cmくらいまで)

タックなしのデザインの場合(90cmくらいまで)

 

 

 

★リメイク料金につきまして

 

洗い・ほどき・アイロンをアトリエ内で行いお仕立てします。

通常税込¥30,800-ですが、この夏にアトリエ27周年記念にともない27%off 税込¥22,484-でお仕立てさせていただきます。

 

おサイズの変更や仮縫いをご希望の場合も、ぜひお問い合わせください。

 

全て手作業で行いますので、仕上げまでの期日につきましてはその都度お問い合わせ頂けましたら助かります。

 

 

 

 

ps.アトリエが定休日の今日は久しぶりに何もしない休息の時間をとりました。ゆっくり休んだ後は空が綺麗に見えたり、暑さの中にも涼しい風を感じたりと心の余裕を感じました。やはりリフレッシュ大事ですね*

 

 

今日もブログを読んでくださってありがとうございました。

 

 

「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ」展に感動して以前書いたブログ

 

◎胸に突き刺さる美しさの理由を探る

人の心を動かす・ディオール展の舞台裏

 

◎着物を忘れないでとのメッセージ

「ディオールの日本への想い」

 

◎この気づきからますます関心が高まった

「ディオールのクリエイションの源を探る

 

◎感動冷めきれずに再び考察

「ディオールの魅力について」

 

◎新緑の季節2度目のディオール展へ

再び「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ展」へ

 

◎ふるさと青森が日本の美を表す素材に

「ディオールのドレスと青森ねぶたの融合」

 

◎白いドレスの魅力を探る

「ディオールのドレス分析・すずらんモチーフ」

 

◎2023年のはじめに観た

「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ」展

  

 

 

 私たちのアトリエではウェディングドレスの制作の経験を活かし、着物リメイクをスタートしました。眠っている着物をとっておきの一着にしませんか。

 

 

 

人やものとの繋がりを大切にすることで未来と繋がる。

守られているような安心感や生きる力が湧いてくる。

本当に好きなもの、捨てたくないもの、長持ちするもの。

そんなものづくりを目指しています。

 

 

 ドレスは見せることよりも隠すことのほうが重要

 

着物リメイクの撮影を振り返って

 

付け下げドレスのデザインが決まるまで

 

赤と黒のケープドレスが生まれるまで

 

お日様のような小紋のハーフコートと長襦袢のブラウス

 

花嫁衣装の黒留袖・江戸褄(えどづま)をドレスに 

 

花嫁衣装の黒留袖と赤い長襦袢をケープドレスに

 

家紋入りのメンズ・パンツ

 

付け下げが、大人可愛いドレスに変身

 

パンク風のチェック柄パンツ

 

帯から生まれたビスチェドレス

 

家族を思う原点の言葉「忘れないでね、思い出してね

 

 想う気持ちを形に・・・着物リメイクを始めるきっかけになったこと

 

和とフレンチの融合・・・大島紬をドレスワンピースに

 

目に見えない力を感じた着物リメイク・・・小紋と羽織りが引き寄せた偶然とパワー

 

ふりかえり・2022・・・駆け抜けた撮影までの道のりと自分の変化

 

思い出いろいろ・・・浴衣地をメンズシャツに

 

お守りのような存在・・・長襦袢をアロハシャツに

 

未来とツナガル・・・着物リメイク料金のご案内について

 

 

 

 

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