ウハウハなんてすごいタイトルつけちゃいましたが

ある美術展を観覧するため
約1年ぶりに埼玉県の地を訪れました

東海道線で浦和まで行き
乗り換えで北浦和へ
車窓から見る風景の印象は
とにかく平坦!
起伏のある土地に住む神奈川県民からすると驚きの光景です

山の上や崖沿いに家がないんですから

いや、そもそも市街地に山や崖を見ない
平地の割合が高い埼玉県では
自転車保有率が常に上位圏内

(大阪府、京都府も常に上位)
納得のデータですね

埼玉県立近代美術館
北浦和駅から歩いてすぐの立地
緑あふれる北浦和公園の中にあります
1982年に開館した立派な建物です

現在展示中の企画展「美男におわす」
こちらを観に来ました

国内初の「美男子」を特集した美術展だといわれています
古今東西の美男子を集めに集めまくったウハウハ企画(言い方ゲス
)

「美男におわす」は与謝野晶子が長谷大仏様を観て詠んだ歌から
長谷大仏様の記事です
「美男に、おわす」
「美男匂わす」
どちらにもとれる歌ですね
早速観ていきます

写真撮影はすべてがOKではなく
限られたゾーンだけ許可されています

【L'Alpha et l'Oméga】入江明日香
埼玉県在住の入江明日香さんの作品
10mに及ぶ大屏風に幻想的な武者が描かれています
まるで動いているような流動感を感じます
中性的な武者
入江明日香さんの画法は
銅版画をベースにしたコラージュとドローイングのミクストメディア
※ミクストメディア…性質や種類の異なる複数の素材を用いる技法
和紙が貼り込まれているだなんてとても思えない表現
そしてこの均一なグラデーションは版画ならでは
先程の武者が「動」ならばこちらは「静」
吸い込まれそうな緻密な絵ですね

よく見るとトリックアートのような技法もチラリ
様々なタッチが複雑に交差して
観るものを飽きさせません
【持国天】【廣目天】入江明日香
持国天
ちょっと憂いもたたえた柔らかな立ち姿
廣目天
まるで少年のように愛くるしい姿
手にした筆で何を描いてくれるのでしょうか
小さなキャラクターも絵の中に同居しており
微笑ましい空間も用意されています
【孔雀明王の王子】山岸凉子
この展示会で一番観たかった(というかこれを観に来た)作品
山岸凉子さんの「日出処の天子」のカラー原画
残念がら撮影不可でしたが、じっくり眺めて心に焼き付けました
もう感無量!
A4ほどのサイズの中に描かれた厩戸皇子は
今にも絵から浮き上がってくるような艶めかしさ
山岸凉子さんの漫画作品は
全部持っているほど昔からファンで
一度は「原画」なるものを拝見したかったのです
撮影は不可でしたが、他にも漫画のカラー原画がいくつか展示されていました
竹宮惠子さんの「風と木の詩」は抽象的なデザインを取り入れつつ、ロマン派を思わせるような絵で立ち止まる人も多かったです
魔夜峰央さんの「パタリロ」
そしてご当地的な「翔んで埼玉」の原画
よしながふみさんの「大奥」の複製原画も美しかった

皆様、覚えておりますでしょうか?
今年の4月にレポした「TARO賞」受賞作品で
京都在住のアーティスト・唐仁原希さんをご紹介しました
唐仁原希さんは見事特別賞を受賞
吸い込まれそうな瞳
まさか唐仁原希さんの作品に再会するなんて思ってもみませんでした
嬉しい驚き

【旅に出る虹の子ども】【キミを知らない】唐仁原希
左:「旅に出る虹の子ども」
右:「キミを知らない」
よく見てみると…
カラスが咥えているのはママの味
ミルキー

そして傍らには
「ドラゴンボール28巻」ですよ

遊び心が楽しい

「旅に出る虹の子ども」では
懐に「ニベア」
だから「子ども」の肌がつるすべなの?
唐仁原希さんの作品によく出てくるユニコーンも健在

映画「マスカレード・ナイト」の
エンディングロールに登場する絵画も
手掛けられたそうですので、観た方もいるかも?
読んでくださりありがとうございます

見どころ一杯の企画展で長くなりそうなので今日はここまで

続きのその②はまた明日

まだまだ美男が登場しますよ


「美男におわす」展は11月3日まで



