Master先生の棋譜を見て(第46局)
Master先生の白番です。黒はパク・ジョンファンさんです。ケイマかかりに1間受けの時は、すぐに三々へ入ります。押さえを保留するのが新定石ですが、パクさんは今まで通り、上辺から押さえました。星でケイマにかかられたら、先生は大抵ケイマに受けます。こっちも素直にケイマに受けます。囲碁って簡単ですね。笑黒が下辺に大きく構えたところで、左上に深く入ります。この深さが、Master先生の得意技です。当然のコスミツケにはケイマカケに外します。ここで黒はグズミが形。と思ってるのは人間であって、Master先生は、このグズミが悪いと言ってるのだと思います。上辺の石にツケ!道策を彷彿とさせる、といろんな人が言いますが、私も同感です。(わかったようなフリ♪)ここでグズミを押さえます。切れるもんなら、切ってみなさい。そう言ってるようです。グズンだ3子の両側を白に押さえられたところで、黒は切りました。これはもう、ただじゃすみませんが、切るしか無いですね。白はハネます。黒、愚形ですねえ。やっぱりグズミは悪手なのかなあ。黒が2線に下がったところで白は隅へ這い込みます。白が隅に生きました。だったら外は黒の勢力だ、と切ってる石を包囲します。なんですかねえ、この手は。次に要石を逃げるぞ、取れ、ということですかね。取るしかないみたいですね。2子取りです。要石を見捨てて、ひょいとこちらへ身をかわします。要石の重要さについて、人間の感覚とは異なる気がします。後手で取ってくれるんなら十分、という感じ。まして、この形だと欠け目が残るし。今度は黒が左下隅へ潜り込んで、白が外回り。ガッチリと要の黒石を抱えました。大場、大場と打ち合い、上辺から中央の黒模様が深くなってきたところで、このノゾキ。形勢は、中央がまとまれば黒良し、と見えます。この手を見ると、先生は形勢が悪いと見てるのかな、という気がします。この下がりの図々しいこと。笑普通、相手の勢力圏に入ったら、ツケ切ったり、ささっと軽く飛んで逃げたりするもんですが、黒の方が弱いと主張しているかのようです。白は図々しい2子を捨てて外側を厚くして、中央経営へ乗り出しました。黒は2子を取らされた格好で、凝り形ですね。形勢は白がよくなった気がします。黒は下辺の1子を切り離しました。切られた1子を左へ引いても白やれそうに見えますが、先生は上から押さえてしまいました。明るい、というんでしょうか。私には大損に見えますが。笑下辺を黒が制したところで、中央にトビです。右辺の黒の薄みも見えてきました。少し手が進んで、先生は右辺の黒を切りました。これは黒厳しいでしょう。右辺の黒石に猛烈に襲いかかります。黒が生きれば中央は白地ですね。予定通り、黒は下辺につながり、中央が白地になりました。後はヨセです。終局図。白の1目半勝ちです。左上のかかりから上辺のツケ、下辺の打ち込み2子捨てで中央経営、などが参考になる打ち方でした。下辺の1子捨ては、まあ無理ですね。あそこを捨てても勝てるとは、到底思えません。笑