Master先生が白です。
ここにアテられた時、反射的にツギとか切ってる石を逃げ出したい気持ちにかられますが
こっちから開いておくんですね。
要石は大切なので先に逃げておく、という感覚ではなく、要石は大切なので上手く使う、という感じがします。
序盤から2線に石が来ることも、全然気にしません。
私も2線は好きなので、とても気が楽になりました。
(私の手とは全然意味が違うんでしょうが)
ここに来てのツギです。
相手の利かしには即受けるのではなく、別な箇所を打ち終えてから様子を見て受ける、という感じです。
要石を動き出して、上辺と左辺の黒を攻める体勢です。
ここらへんはわかりやすいですね。
黒が上辺を守ったので左辺に迫ります。
こういう急所は、まあ逃さないですね。
E13のアテとかF14の割り込みなどが気になりますが、要の3子を守って置けば、たぶん上辺が持たないのでしょう。
黒が白への攻めを中断して上辺に構えたところです。
私が白なら中央の白をもっと中央に逃げ出しておくところですが
こういうことをするんですね。
切られて見ると、D16の黒が怪しい感じですね。
しかし、これで攻めあいは黒が勝ってるように見えます。
上辺の切りがあるので、この二段バネがよく働きます。
左辺の黒の目もノゾきで奪ってあります。
黒が1子にアテた瞬間
2線に這いこみました。
格好いいですねえ。
黒のアテをあざ笑うかのようです。
黒がアテた1子取りました。
白は一体何をしたいのか、よくわかりませんね。
バラバラじゃないですか。
ところが、この割り込みに
黒はツゲずにノビ。
ツグと結局中央の黒が取られてしまいます。
このノビに対して
外からハネました。
黒は2子を捨てるようですね。
黒は中央の白を封鎖しましたが、結局D16の黒は攻めあい負けになりました。
つまり、白が大きく得をしています。
ただし、黒から外側のシボリが利くので、中央は黒がめちゃ厚いのは確かでしょう。
白が右辺、右下に地を稼いだところで、黒は下辺から中央に大きな勢力を主張してきました。
こういうのを明るい、というのでしょうね。
車の後押し悪手の見本もお構いなし。
4線の黒石を5線でぐいぐい押してしまいます。
下辺は全部黒地で結構。
右辺1子をハネて、これで十分だと。
黒が下辺中央をハネたところで今度はこちらから。
左辺の黒も狙っている感じですね。
左辺の黒は無事繋がりました。
下辺は完全に黒地に固めて、右辺を白地にします。
優勢となると、一気に地取り碁です。
右辺は白地ですが、こんなに中央を固めて大丈夫なのかと、心配になってしまいます。
でも白番。
白が右上をハネて黒が左下三々にコスミのとき、白は右上の黒2子を取りました。
先手ですね。
中央を減らしにきました。
黒も意地ですね。
中央放置して、白が手抜いている左下へ。
左辺白は詰碁か?
ツケコシからアタリを利かして、楽生き。
終局図。黒が投了です。
黒がH13にアテた一瞬の隙を突いた白K18が素晴らしく、これで決まった感じです。
完全に人間が読み負けてます。