入門者、初心者さんの疑問でよくあるのが、「囲碁の終わりが分からない」というもの。
 
この疑問は、実は2種類あります。
 
一つは、将棋は王様取ったら終わりだけど、囲碁はどうなったら終わりなの? というもの。
 
これは、囲碁とはどういうゲームなのか、という質問とほぼ同じです。
 
もう一つは、囲碁のルールはわかっているけど、打つところがもう無いのかどうか、つまりこれで終わりにして良いのかどうかが分からない、というもの。
 
では、それぞれの疑問について答えましょう。
 
一つ目の問題についてです。
 
「将棋は相手の王様取ったら終わりだけど、囲碁はどうなったら終わりなの?」
 
実は囲碁とは、盤上における石の数が多い方が勝ち、というゲームとも考えられます。
つまり、盤上に石をおける場所が無くなったら終わりとなり、石数を数えてどちらが多いか比べましょう、ということになります。
 
「でも、テレビで見る囲碁はまだ打てるところがたくさん残ってるのに終わりになってるよ?」
 
囲碁の最も重要なルールとして、”囲めば取れる”というのがあります。
これは、相手の石に自分の石をぴったり囲まれると盤上から剥がされてしまう、というルールです。
このルールがあるため、黒石がたくさんある地域に白石を打つと、その白石はやがて囲まれて取られてしまうことになります。この、白石を打っても取られてしまう場所のことを「黒地」と言います。逆に黒石を打っても取られてしまう場所のことを「白地」と言います。
黒地に置いた黒石は最後まで残りますが、黒地に置いた白石は結局最後は取られるので残りません。
つまり、黒地=この後置ける黒石数、白地=この後置ける白石数、ということなのです。
囲碁を打てるようになると、黒地、白地が分かるようになります。打っても取られそうだから打たない場所が相手の陣地です。
陣地に石を詰めて行くのは単純作業ですので、面倒臭いですね。
ですから、この後はお互いに自分の陣地に石を置くだけだ、と成った時点で終局にします。
そして、そのあと陣地に置ける石数を数えてしまうのです。
囲碁は石を交互に1個ずつ置きますので、結局のところ、終局後に陣地の大きい方がたくさん石を置けることになりますので、現在の日本の囲碁のルールは「陣地の大きい方が勝ち」となっています。
したがって、囲碁ではお互いの陣地が全て確立した時点で終局となります。
 
以上が一つ目の質問への回答です。
 
さて、二つ目の質問に答えましょう。
 
「囲碁のルールはわかっているけど、打つところがもう無いのかどうか、つまりこれで終わりにして良いのかどうかが分からない。どうしたら良いですか?」
 
実は、この質問は3種類に分けられます。
 
一つは、「境界線が確立してるかどうかが分からない」というもの。
 
もう一つは、「手入れ要否が分からない」というもの。
 
そして最後は、「相手の大きな陣地に打ち込んで良いかどうか分からない」というものです。
 
では順番に回答していきましょう。
 
まず、「境界線が確立してるかどうかが分からない」についてです。
 
これは、すみませんが、注意深く見てもらうしかありません。
 
見方のコツは、お互いの境界線が盤の端まで石が詰まっているかどうか、です。
 
頑張って下さい。笑
 
そしてあと二つ、「手入れ要否が分からない」と「相手の大きな陣地に打ち込んで良いかどうか分からない」についてです。
 
結論を言うと、中国ルールを採用すればどちらも解決します。
 
日本ルールでは、自分の陣地に石を置くと陣地が1目減るので損となることが明確です。
そして、相手の陣地に石を打ち込んでも手抜きで取られたら、それも損になります。
したがって、相手の陣地に打ち込んで良いのかどうかが分からない、というか、損をするのが怖い。というか、その手は損だ、と上手から怒られるのが怖い。(笑)
 
中国ルールでは、石数と目数の合計が点数になりますので、ムダに手入れしても、相手の陣地に打ち込んで取られても、損になりません。
(厳密にはムダな手入れは日本ルールと同じで損になる可能性があるのですが、省略)
 
手入れが損にならない、打ち込んで取られても損にならないのであれば、安心して打てますね。
 
どんどん打ち込んで、「あ〜、やっぱりダメかあ」とやれば良いのです。
 
また、どうしても終わりが分からない、自信が持てない人は、相手がパスするまで空いてるところに打って、相手がパスしたらパス、という禁断の手法も使えます。
 
結局は、たくさん打って慣れることが最短の近道なのですが、日本ルールだと「分からないまま考える」という時間の浪費によって、返って遠回りになる気がします。
 
まずは9路盤でたくさん打って慣れましょう。
 
次に13路盤で打てるようになれば、もう大丈夫。
 
なお、囲碁クエストは中国ルールですから、まさに私の思いと一致しています。