ごめん、ごめん、ごめ~~ん!!
こちらは先日完結いたしましたパラレル連載・おふたりさま物語のその後のおまけです。
ヤッシーsideでお届けです。
お楽しみいただけたら嬉しいです。
本編はこちら⇒おふたりさま物語<1 ・2 ・3 ・4 ・5 ・6 ・7 ・8 ・9 ・10 ・11 ・12 ・13 ・14 ・15 ・16>
おふたりさま物語・その後のおまけ
■ その後の二人 ■
敦賀くん、キョーコちゃんの二人が成婚退会してから三ヶ月ほどが経ったある日のことだった。
俺が二人を見かけたのは。
その日も俺はお見合いサポートに行っていて、じゃああとはお二人で…となって別行動をしたあと。
一息つこうと公園のベンチで足を伸ばし、ついでに気も緩めていた。
土曜日だってことと
あまりに天気も良かったから
公園はそれなりに多くの人が行き交っていて
その中の一組のカップルが二人だった。
「 あ……っ 」
やっぱり目立つ、美男美女。
二人は仲良く並んで歩いていた。
それを見て心底嬉しくなる。
ああ、良かった。
あの二人を引き合わせたのは間違いじゃなかった。互いに出会えてよかったね。
心の中でそう話し掛けた次の瞬間、俺は目を見開いてしまった。
何故かと言うと、二人の表情は決して微笑ましいものではなかったから。
敦賀くんの隣にはキョーコちゃん
キョーコちゃんの隣には敦賀くん。
その構図に違いはない。
けれど二人はともに携帯を持っていて
お互いに見せあいながら何やら画面を操作している。
その雰囲気はおよそ穏やかなものとは違っていて
それを見て俺の眉間にしわが寄った。
なんだ、それ?それってまさか
互いに隣にいるのに会話をラインで…なんてしているんじゃなかろうな?
立ち止まって画面を見ては歩き出し
また立ち止まっては画面を見ている二人。
ため息を付いてから歩き出してはまた立ち止まって…を繰り返していた二人の顔に、やがて大きな変化が現れた。
敦賀くんの表情だけが明るくなり
逆にキョーコちゃんは泣きそうに。
挙句、二人は顔を見合わせて二言、三言なにやら言葉を交わしたあと
方向をたがえて歩き出してしまった。
――――――――― え?なんで?ちょっと待ってくれよ、心臓に悪い。
まさか二人はいま仲が悪いのか?
幸せそうな笑顔でLMEを成婚退会してから
まだ三か月しか経っていないじゃないか。
それなのに……
自分の視界から徐々に遠ざかる二人の距離。
成婚退会してしまった彼らはもう俺とは何の関係もない。
だけど、こんな場面を見たらやっぱり放ってはおけなくて…!!
「 キョーコちゃん!! 」
敦賀くんの姿が見えなくなったところで
俺に近づいてきていたキョーコちゃんに思い切って声をかけた。
「 …っ??……あ?社さん?! 」
「 そう、久しぶりだね。見かけたからつい声を掛けちゃった。えっと、その後はどう?敦賀くんとは…その… 」
「 はい!順調にお付き合いしています。…っていうか、今度、式を挙げます。実はもう彼とは一緒に暮らしているんです 」
「 本当に?!それは良かった、おめでとう。本当に良かった!! 」
「 えへへ。ありがとうございます。本当にその節はお世話になりました。社さんに背中を押していただけたおかげで本当に…。諦めなくて良かったって、何度も感謝していました。本当にありがとうございました 」
「 いやいや…それは俺のおかげじゃなくて、キョーコちゃんが頑張ったからだよ。でもあれ?そうすると… 」
いま泣きそうな顔で敦賀くんと別れたのは
一体どんな理由で?
「 どうかしましたか? 」
「 ん?えっと………っ…キョーコちゃん、いま携帯で何かしてた? 」
「 あ、はい!いま、鉱石発掘GOをしていました! 」
「 鉱石発掘GO? 」 ※ポケモンGOみたいなものだと思いねぇ
「 はい。ご存じないですか?現実の位置情報を駆使して色んな場所で鉱石を発掘してゲットするゲームなんですけど… 」
「 ……は? 」
「 っていうか、聞いてくださいよ、社さん!!今日、この公園ですっごく珍しいレア鉱石が発掘できるって情報があって、もう2時間もウロウロしているのに全然ゲットできないんです!!なのに、敦賀さんだけ先に発掘しちゃったんですよ!!! 」
「 え??? 」
「 自分は全然興味ないとか言っていた癖に、いざレアを発掘したら自慢してくるんだもの!!それがものすごく悔しくて、さっきちょっと泣きそうになっちゃいました。だって敦賀さん、本当に嬉しそうに自慢してくるんだものっっ!! 」
うん?ううん?ちょっと待て。
じゃ、さっき俺が見たのって、もしかしたらそれだった?
「 え?じゃ、その敦賀くんは? 」
「 ちょっと前に飲み物を買って来るって言って売店に…… 」
「 …っ……キョーコッッッ!!! 」
「 あ、ほら、戻って……って、敦賀さん、飲み物は? 」
「 ちょっと!彼女は俺の婚約者なんだ。だからちょっかい出すのは……って、社さん?! 」
「 だよ。久しぶりだな、敦賀くん 」
「 なんだ、焦った。俺が目を離した隙にナンパされてんのかと思って、急いで戻ってきちゃったじゃないですか… 」
「 ナンパ?……ぷっ!!! 」
なんだ、それで飲み物買わずに飛んできたって?
マジか、心配する必要なかったな。
まだ全然。
いや、それより以前にも増して……
「 今度、式を挙げるんだって?おめでとう 」
「 ありがとうございます。彼女とそうなれるのも社さんのおかげです 」
「 それ、さっきキョーコちゃんにも言ったけど、俺のおかげじゃなくて、二人がともに頑張ったからだよ 」
「「 それでも感謝しています!! 」」
「 ははっ。相変わらず仲が良いな 」
満面の笑顔を向けられて、誇らしさが俺が包む。
ああ、ほんと
こんな時にこう思えるんだよ、俺は。
これからもずっと
この仕事を続けていきたいな…って。
こちらこそ、ありがとう。
そして改めて
結婚、本当におめでとう。
E N D
実はこのシリーズ、おまけをいくつも用意してあったのですけど、おまけを5までお届けしたら書く気が失せてしまって。
以降のおまけはもういいや、お腹いっぱ~いって思って、未公開下書きおまけはデータから削除してしまったんです。
…が、先日ふとこのおまけ話だけ脳裏に再浮上。なのでお届けさせていただきました。
ちなみにですけど、実はこの先のさらに続きの妄想を手書きでメモった一話を先日発掘しちゃったのですけど。
でもそれ、限定じゃないとお届けできない内容で…。だからデータに起こしてなかったとも言う。
そっちはお蔵入りにするしかないかしら……。
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