おふたりさま物語 ◇1 | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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 むむむぅぅぅ。スマヌ!

 まさか記念リクエストの栄えある一作目に自分の妄想を放り込むことになろうとは夢にも思いませなんだ。


 そう。このお話はリクエスト条件を満たした一葉の妄想です。

 お預かりさせていただいたリクの構成はどれもまだ未完成で、現時点ではお披露目ができないのです。どうぞもう少々お待ちください。



 ところで、このタイトルに非常に酷似した市販マンガがありますが、あれとは全く違います。…っていうか、失礼ながら一葉はそのマンガを読んだことがありませんので、たぶん違うとしか言えないのですが。


 ちなみにこのタイトルでネット検索をしたらヒットが一件もなかったので、素直に思いついたそれを採用してしまいました。

 そしてこのお話、実は現代パラレル蓮キョです。



 目測では15話に到達する前に完結するはず。お付き合いいただけたら嬉しいです。


■ おふたりさま物語 ◇1 ■





 私、最上キョーコが某大手結婚相談所に登録をしたのは、誕生日であるクリスマス当日に一人で29歳を迎え、このままでは一生結婚できないかもしれない…と危惧した翌月早々のこと。



 お正月はつらかった。

 友人たちが送ってくれた年賀状を見て正直私は物凄く焦った。



 あけましておめでとう…の横には素敵な笑顔の家族写真。

 みんなは結婚して家庭を作り、子供を産んで育てているというのに私は未だ一人きり。



 楽しそうな写真年賀状は奥手な私を奮い立たせるのに十分な威力を持っていた。



 このままの生活を続けたところで出会いなんかある訳ない。

 自分を力強く引っ張ってくれる男性との結婚を望むなら、少なくとも自分から出会いの場に行かないと。



 そう決心をした私はお正月が明けてすぐ、テレビCMでもおなじみの結婚相談所に登録を済ませた。

 結婚したい。私は本気で真剣だった。




 そびえたつ校舎の4階から、残り桜の花弁が舞うキャンパスを見下ろす。

 眩しく輝く笑顔を放ちながら行き過ぎる生徒たちを見つめて私は目を細めた。



「 おはよう!! 」


「 おはよー!あ、ねぇねぇ、今日さー、お昼を一緒に食べようよ 」


「 えぇぇ?朝っぱらなのにもうお昼の話? 」


「 いいじゃん。講義のあとって猛烈にお腹がすくでしょ。一緒に食べよ~ 」


「 も~しょうがないなー。じゃあ待ち合わせはどこにする? 」


「 お前ら、色気ねぇなぁ。入学してまだ二週間ぐらいしか経ってないってのに、大学に来て一番にするのが昼飯の相談か? 」


「 余計なお世話ですー 」


「 あっ、思い出した。学生食堂にしようか。昨日、新しいメニューが入ったらしいよ~ 」


「 ほんとに!?よし、じゃあそこにしよう! 」


「 あ!それ、俺達も一緒に食っていい? 」


「 勝手にどうぞ 」


「 やったー! 」



 新入生として新たな学校生活を営み始めたあの子たちは、きっと明るい未来だけを夢見ているに違いない。

 おそらく想像すらしないだろう。まさか10年後に、今の私と同じように、したくても結婚出来ないジレンマに悩まされている自身の未来の可能性など。



 そんな皮肉を考えて私は彼女たちから顔を背けた。

 小さく苦笑がこぼれる。



 それが普通かもしれない。

 あの頃の自分だってそうだった。まさかこんなことで苦しむ未来なんて思ってもみなかったのだ。



 高校生のときも大学生になってからも、漠然とではあったけど、いつかは結婚して家庭を築いていくのだろうと思っていた。

 時期まで考えたことはなかったけれど、そんな未来になるのだろうと信じて疑いもしなかった。



 けれど現実はそうじゃなかった。30歳になった今でも私は独身のままで、しかも恋人すらいないのだ。



 もちろん今まで付き合った人が全くいない訳じゃない。

 けれど年齢が上がるにつれ、長続きはしなくなった。


 最後に振られてからもう何年ぐらい経つだろう。



「 振られるときはいっつも同じセリフなのよね。君は頭がいいから、一人でも十分生きていけるよって。あれ、何回聞いたかしら。どうしてそんなことを言うの?一人でなんて無理。一人でなんて嫌。一人でなんて寂しすぎる 」


 お決まりとなった振られセリフは自分の職業のせいかもしれないと思う。それに気づいていたけど辞めようとは思わなかった。

 なぜなら仕事は仕事であって決して自分の個性ではないから。なのになぜ男性はそれをごっちゃにするのだろう。



 そう考えて頭を横に振った。

 いいえ、きっとそうじゃないはず。探せばきっといるはずだと。



 この世界のどこかにきっと、自分と同じ価値観を持った人がいてくれるはず。

 こんな自分を愛してくれて、こんな自分が愛せる人が必ずどこかにいるに違いない。それを信じないと婚活なんて続けられない。



 廊下を歩き出そうと一歩を踏み出したタイミングでポケットに潜めておいた携帯電話が振動した。

 タイマーをセットしている訳でもないのに何だろう…と取り出すと、お見合い申請があったことを知らせるメールだった。



 食い入るように画面を見つめながら私は固唾を飲み込んだ。

 申請が届いたことの喜びは一切なく、どちらかというと祈りたい気分だった。



 実は私がテレビCMを流している業界最大手の結婚相談所に登録をしたのは、自分と同年代の男性も多くいるに違いないと考えてのことだった。


 事実、入会時に見せてもらったデータでは決して少なくなかったという記憶がある。



 けれどどういうわけか私に申請をくれるのはいつも年上の男性ばかり。

 こんな朝に届いたということはまたそうかもしれない。



 …というか、そもそも登録してからもうすぐ一年半だというのに、今までにお見合いした数が6件…というのは普通のことなのだろうか。考えてから私はまたすぐ頭を横に振った。



「 ……ううん、今はそんなことどうでもいい!今度こそ同年代からであって欲しい。どうかお願い!! 」



 今日、仕事が終わったら早速窓口に行ってみよう。


 申請をくれた人のプロフィールを見せてもらって、お見合い申請を受けるかどうかを回答しなければならない。

 そしてもし年上からの申請だったとしたらもう一度、自分の希望をはっきり相談所に伝えなければ…と思った。





 ⇒おふたりさま物語2 へ続く♪


キョーコちゃんの婚活物語♡うふ(*´艸`*)


ちなみにこのお話のキョーコちゃん、お仕事はきちんとこなす人だけど、性格は控えめで大人しい…という、奥手さん設定です。



⇒おふたりさま物語◇1・拍手

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