おふたりさま物語 ◇15 | 有限実践組-skipbeat-

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 現代パラレル蓮キョの続きです。

 どうぞお付き合いください。


 前のお話はこちら⇒おふたりさま物語<11011121314>


■ おふたりさま物語 ◇15 ■





 このデートのあと、俺に電話をしてきた敦賀くんが、携帯の向こうでどれだけ弾けていたのかご想像いただけるだろうか。



『 社さん、聞いてください!!俺たち、真剣交際に入りました!最上さんと真剣交際ですよ!! 』



 もちろん俺は事前にキョーコちゃんからそうしたい旨を聞いていたので受けた報告に驚きはなく、ただここで敦賀くんを落ち着かせるのが自分の役目だと思っていた。



「 そうだってね、おめでとう。実は数分前に彼女からそういう報告メールが来て知ってた 」


『 あ、そうなんですか。なんだ、そっか。だから社さん、全然驚いていないんだ。それで、真剣交際に入ったってことは、俺はもう最上さんにプロポーズしてもいいって事ですよね?!いいって言ってましたもんね? 』


「 そんなこと言ってない 」


『 嘘だ!?この前俺にそう言ったじゃないですか!言ったでしょう?思い出してくださいよ、社さん!! 』


「 言ってません。俺が言ったのは、プロポーズは真剣交際に入ってから…だ 」


『 だから!真剣交際に入りましたってば!! 』


「 違うだろ。今はまだ真剣交際を始めましょうって言われただけで、入ったとは言えないだろ。何しろ一時間デートを3回しかしていないんだ。なのにプロポーズなんて早すぎる。

 いいかな?敦賀くん。結婚したらね、休日なんかはほぼ一日中一緒にいる相手になるんだ。それに耐えられるかどうかも判ってないのに結婚?そんなの冗談にもならない 」


『 俺はそんなの平気です!ぜんぜん、オール・オッケーです!! 』


「 君の話は聞いてない。俺は彼女の事を言っているんだ。彼女にも選択権があるのを忘れてないか? 」


『 うっっ…!! 』


「 敦賀くん、いいか?前に俺が君に言ったことを君はちゃんと覚えているか?

 女性が相手を好きになるのは平均6回会ってから。だから、少なくともあと3回は普通にデートしてみなきゃ。…って言っても、今度は今までのように一時間のデートじゃ短すぎるから、半日とか、一日とか伸ばしたデートがいいよ。でも決して油断はするなよ?婚活の場合は、そこに至ってもお断りになるケースっていうのは珍しくも何ともないんだから 」


『 そっ……そうなんですかっ!? 』


「 そりゃそうだ。一緒に居る時間が長くなればなるほど、今まで見えなかったものが見えて来る。…ということはだ、敦賀くんにもそういう可能性は十分あるし、彼女の方だって。

 それに、彼女の中で敦賀くんと同じ答えが出なければ必然的に結婚には結びつかない。だから気を抜かずに今まで通り頑張れ。彼女に好きになってもらえるように 」


『 ……くっ……はい、分かりました 』


「 そう。とにかく落ち着け、焦るな。勢い付けてゴールに駆け込もうとすれば、足がもつれて思わぬケガをするかもだろ。少しのミスが命取りになる場合もある。そんなのは嫌だろ?ここまで来たらちゃんと進みたいだろ? 」


『 はい、もちろんです 』


「 うん。……しかし、今回は完璧に予想外だったよ。まさかデートに引き続いて真剣交際まで彼女の方から言い出すなんて…。だから敦賀くんがこんな風に調子こいちゃうんだろうに 」


『 …っ!!お・俺だって本当にびっくりしたんですよ!?びっくりして……夢みたいに嬉しかった……。

 だからこそ!!俺、プロポーズは自分からするつもりです!絶対失敗したくない!だから社さん、俺、逐一ちゃんと報告を入れますからそのタイミングを教えてください!それで、最上さんが憧れているかもしれない理想のプロポーズシチュがあるのかどうかも探って、俺に真相を教えてください!! 』


「 もちろん。そこらへんは大船に乗った気でいていいよ。俺は仲人だからね 」



 そう言って敦賀くんとの通話を切ってから、さほどの間を置かずに今度はキョーコちゃんから着信が入った。


 実はコレ、タイミングよく入って来たのではなく、ちゃんと言えました…とメール報告を貰ったとき、相談したいことがあると続いていたので、この頃なら大丈夫、と推測した時間を返信しておいたのだ。


 画面で時刻を確認して、流石にぴったりだな、と俺は感心を覚えた。



「 もしもし?キョーコちゃん、お待たせ 」


『 こんばんは。社さん、いま大丈夫ですか? 』


「 もちろん大丈夫だよ。そして改めて、キョーコちゃん、本当に頑張ったね。男性にリードしてもらいたいって言っていたのにさすがは教職。やらなきゃならない時はちゃんと自分で出来る。その姿勢が偉いと思うよ 」


『 え?…ふふっ。やだ、社さん。人から褒められるなんて久しぶり過ぎて照れくさいです。でも、いくつになってもそれって嬉しいものですね 』


「 だよね。同じ、同じ。そういえば婚活にあるよ、そういう極意が。その名も、婚活さしすせそ 」


『 婚活さしすせそ? 』


「 そっ!…っていうか、俺、キョーコちゃんには教えていなかったな、コレ。お見合いの時に使うといいと言われているセリフの頭文字なんだ。

 さすが!知らなかった!すごーい!センスいいー!そうなんですねー!を使うと、大抵の男は気分が良くなる。試しにいま使ってみて? 」


『 え?えーと。……すごーい、社さん。そんな極意があるなんて、私ぜんぜん知りませんでしたー。そうなんですねー。勉強になりますー 』


「 あはははは。そうそう、うまい。今度、敦賀くんとの会話で困ったら使うといいよ 」


『 ぷっ!はい、分かりました。ありがとうございます。今のところそういう場面はありませんでしたけど、この先も無いとは限りませんものね 』


「 ……ね 」



 ほらな、やっぱり。

 少なくともキョーコちゃんに限っては、敦賀くんよりよっぽど冷静沈着。


 きちんと相手を見極めようとしているからだろうな、と俺は分析している。



『 ……それで、社さん。ご相談したいことがあるんですけど、いいですか? 』


「 あ、そうだったね。なに? 」


『 あの、敦賀さんと真剣交際をさせていただくにあたって、今後発生するであろうお食事代を毎回敦賀さんが支払おうとするのを何とかしたいと思っているんです。年収を知ってしまったので余計に…。

 それで、そういうの、具体的にどうしたらいいかな、と思いまして… 』


「 なるほど、それね。あのね、相手にだけお金を払わせるのは申し訳ないって思うのなら、その分いっぱい笑って会話を盛り上げてあげればいいんだよ。男はそれだけでだいぶ嬉しいから。

 あとはね、お酒を飲む人なら自宅で楽しめるおつまみセットみたいなのを持って行って手土産として渡してもいいし、手作りクッキーとかあげても男は物凄い喜ぶよ? 」


『 それだけですか?そうじゃなく、もっとこう…… 』


「 あらら。この案じゃダメ?じゃあね、お弁当を持って行けば? 」


『 は……お弁当、ですか…… 』


「 そうそう。これから真剣交際に入るわけだから、デート時間とか必然的に長くするよね?学生さんとか見ていると若々しいデートをいっぱいしているでしょ?たとえばサイクリングとか、バーベキューとか、アスレチックとか。

 ピクニックとかでもいいと思うけど、そういうデートを敦賀くんとしてみれば?キョーコちゃんがお弁当を持って行く代わりに、敦賀くんには現地まで車を出してもらうとかして 」


『 ……っ…社さん!!それ、凄く良いです!そうですね。少し遠出して遊歩道散策とかして、どんな野生植物が好きなのか、とか、敦賀さんのお話を聞いてもいいかも。敦賀さんって今までのお見合い相手と違ってあんまり自分の話をしてこないんですよ。だから…本当にちょうどいいです 』



 ああおぅ。

 そりゃあ、俺がそういうアドバイスをしたからだね。



『 早速、明日にでも敦賀さんに話してみます。土曜日のデートはそういう風にしていいかどうか 』


「 そうだね、二人で相談してみて。所で、昆虫のもげた足は?一緒に探さないの? 」


『 そ…それは、私にはちょっとハードルが…… 』


「 あはははは!!なに?そういう事も一応考えたんだ? 」


『 ちろんです!自分だけ楽しんでも長続きなんてしないじゃないですか。なにより、私といると楽しいって思ってもらいたいから… 』


「 そうだね。女性のそういう気遣いはとても素敵だと思う。でもね、相手を楽しませなきゃ…って思いすぎるのはやめた方がいいよ?それにばっかり気を取られちゃうと自分が楽しめなくなっちゃうから 」


『 なるほど。はい 』


「 うん。そういうのが続くとね、なんで自分ばっかりこんなに気を使っているんだろ…って、簡単に不満が生まれちゃうんだ。そうなってしまうのは相手のためにと思って行動するから。だから相手のせいにしちゃうんだよね。

 それなら最初から、自分がどうしたら楽しめるのかを考えた方がいい。

 男はね、女性が無表情になるとどうしたらいいか分からなくなってオロオロしちゃうんだ。遠慮して気を使われて、結局最後に振られるぐらいなら自己主張しながら毎回会ってもらえる方が男は何倍も嬉しいんだよ。だからね、キョーコちゃんは、いつでも自分が笑顔でいられる方法を考えながらこれから敦賀くんとデートしてみて? 」


『 はい、アドバイスありがとうございます。心掛けようと思います。それで、もう一つ質問があるんですけど、いいですか? 』


「 はい、どうぞ? 」


『 社さん。……真剣交際からプロポーズに至るまでって、どのぐらいが目安なのでしょうか?または何回ぐらいデートをするとそういう風になりますか? 』


「 うーん?そういうのは個人差があるからなー……っていうか、なに?もしかしたらそれを参考にまたキョーコちゃんから何か仕掛けるつもり? 」


『 し…仕掛けるだなんて…!!ただ………プ………プロポーズって……女性からしてもいいもの?


「 うん???!!なに?それって、まさかキョーコちゃん、自分からプロポーズしようと思ってる!? 」


『 …っっっおかしいですか? 』



 嘘だろ、マジか!?

 この子はどれだけ俺をびっくりさせるつもりなんだ。



「 いや、待って。おかしくはないけど、本気?別に俺はキョーコちゃんが良いならそれでもいいと思うけど、でもキョーコちゃんの理想は自分を引っ張ってくれる人じゃないの?なのに自分からって… 」


『 それは、そうなんですけど…。でも敦賀さん、本当に素敵なんです!私みたいなのに可愛いって言ってくれるし、いつも優しく笑いながら私の話を聞いてくれるんです。

 正直に言うと、私、もうだいぶ敦賀さんに惹かれています。好きになりかけていると思う。あとはもう時間の問題です。だから、自分が頑張らなくちゃって…… 』


「 ………でも、本当はキョーコちゃん、理想のプロポーズみたいなのがあったりするんじゃないの?そういうのは諦めちゃうの?それとも自分から…が理想だったとか? 」


『 ち・ち・ち・違いますよ。前から持っている理想があります。でも、男性側から言って欲しいなんて、そんなことに固執していたら… 』


「 そんなことないよ。だからこそ俺はこだわって欲しいと思うよ?だってキョーコちゃん、一度は結婚を諦めようとしていたでしょ?こんなにたくさんお見合いしているのに全然いいと思える人に巡り合えなくて…。でも、それでも頑張ってやって来て、ようやく出会えたご縁じゃないか。無理でも無茶でもない。夢は全部叶えた方がいいと俺は思うよ? 」


『 で…も…… 』


「 そんなに不安にならなくても大丈夫だよ。だって二人は今日、お互いの意思で真剣交際に入ろうって決めたんじゃないか。

 だから、俺に話してみてよ、キョーコちゃん。その理想のプロポーズってやつを。そして一緒に対策を立ててみよ?それを実現させるためにどうすべきかを…。ね? 」


『 ……ありがとうございます、社さん。本当に嬉しいです。実は、私がずっと思い描いているのは… 』






 ⇒おふたりさま物語16 へ続く♪


重要情報ゲットだぜ♡

そして意のままに人心を操るヤッシーwすげーな、影の支配者だな。



⇒おふたりさま物語◇15・拍手

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