【技術士対策129】コンピテンシーの改訂 | 技術士を目指す人の会

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勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、宅建士、電験三種等に合格。

●「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」の改訂

文部科学省科学技術・学術審議会技術士分科会において「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」の改訂されたことを踏まえ、令和8年度の技術士第二次試験から、改訂版のコンピテンシーを適用した試験を実施するそうです。

コンピテンシーは、令和5年1月に改訂されました。国際エンジニアリング連合が定めたコンピテンシーが社会構造や技術環境の変化を踏まえて改訂されたため、これに併せて技術士のコンピテンシーも再定義したものです。

詳細は、文部科学省の以下の通知をご覧ください。

https://www.mext.go.jp/content/20241115-mxt_kiban02-000038842_08.pdf

 

コンピテンシーは、①専門的学識、②問題解決、③マネジメント、④評価、⑤コミュニケーション、⑥リーダーシップ、⑦技術者倫理、⑧継続研鑽の8項目で構成されています。このうち改訂されたのは、「問題解決」、「コミュニケーション」、「技術者倫理」、「継続研鑽」の4項目です。

 

 

●「問題解決」について

今回の改訂では、問題を解決するために、データや情報技術を積極的に活用すること、そして関係する人たちの意見を取り入れることが、はっきりと示されました。これは、DXの進展により、AIやビッグデータを使った分析が当たり前になり、これまでのように個人の経験や勘だけでは、十分な判断が難しくなってきたためです。また、道路や上下水道などの社会インフラ整備や公共事業では、住民、利用者、事業者など多くの人が関わります。そのため、技術的に正しい案であるだけでなく、社会全体として納得できるかどうかを考えながら課題を解決する力が、より強く求められるようになっています。

 

●「コミュニケーション」について

改訂では、情報技術を使った意思疎通と、包摂的(誰かを排除しない)なコミュニケーションと協働が新たに重視されるようになりました。背景には、テレワークやオンライン会議が広まり、対面だけに頼らず、さまざまな手段で円滑に意思疎通を図る必要が高まっていることがあります。また、「包摂的」という言葉が加えられたのは、年齢や立場、考え方の違う人たちを排除せず、互いを尊重しながら話し合い、合意をつくっていく姿勢が重要だからです。技術士には、関係者の声に耳を傾け、みんなで協力して進める役割が期待されています。

 

●「技術者倫理」について

技術者倫理では、社会・経済・環境をまとめて考える視点や、将来にわたって役立つ持続可能な成果を目指すことが新しく強調されました。これは、SDGsに代表されるように、技術が社会に長くどのような影響を与えるのかを重視する時代になったことが背景にあります。また、文化的な価値を尊重することが明記された点からは、技術を一律に当てはめるのではなく、地域の特性や人々の暮らしを考えた判断が、技術士に求められていることが分かります。

 

●「継続研鑽」について

継続研鑽では、これまでの「知識を増やすこと」に加え、変化し続ける仕事に対応する力を高めることが目的として示されました。技術の進歩が非常に速い現代では、一度身に付けた知識だけでは通用しなくなります。そのため、技術士が長く社会で活躍し続けるには、新しい技術や考え方を学び続ける姿勢そのものが大切であることを、改めて明確にした改訂だといえます。

 

●令和8年度の口頭試験対策

以上のように、本改訂はコンピテンシーの枠組み自体を変えるものではありません。

日本技術士会のHPにおいても、「令和元年度より実施してきた現行の筆記試験の試験問題、口頭試験での試問事項を通し全体として、改訂されたコンピテンシーの内容に対応できているとの判断から試験内容については変更ありません。」と説明があります。

このため、これまでの口頭試験対策で十分しょう。

強いて言えば、①コンピテンシーが改訂されたこと、②「問題解決」、「コミュニケーション」、「技術者倫理」、「継続研鑽」の4項目が改訂されたこと、③ステークホルダー(利害関係者)の意見を取り入れる必要があること、④データ活用等を含めた新技術の導入が重要になること、この4点を確認しておけば良いでしょう。

 

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●技術士試験対策

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●下水道の基礎知識

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※「新下水道ビジョン加速戦略」については こちら と こちら をどうぞ。

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●テキスト

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●二次試験の過去問と解答例

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●口頭試験について

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