自分の立場を誤解している人の心理状態
1月の年明けから担当している研修のある項目に簡単なテストを用意してあります。質問はシンプルに3つだけです。Q1 会社において社長と部長ではどちらのほうが偉いでしょうか?Q2会社において部長と課長ではどちらのほうが偉いでしょうか?Q3 会社において課長と自分ではどちらのほうが偉いでしょうか? 社内の役職に就く前の方々を対象とした研修なので施このような質問になっています。各自にボールペンで回答欄に自分で答えを書いてもらいます。特にQ1とQ2を考えている時間帯に「Q1とQ2の答えを違えると出世の道が絶たれます」と意図的に投げかけたりします。研修時間中のことなので、受講者の皆さんは必死に考えています。実は、この研修に参加している方々は数年前にこの答えを当時の研修の中でつたえています。丁寧に詳細の解説も行っています。皆さんが真剣に考えて答えを書いた後、チーム内で答え合わせをしてもらいます。一部の方を除いて、皆さん同じ回答を記しています。いろいろな前振りをした後、正解を伝えます。一瞬、静寂があります。正解を覚えていた一部の方を除き、ザワザワし始めます。改めて、解説をすると「そうだった」「忘れていた」「太宰治さんでした」などの声が聞こえてきます。「太宰治さん」とは、有名な作品「人間失格」のことを指しています。つまり、答えを間違えた人。かつて習ったことを忘れてしまった人にしてみると、自分の人間性・人間力を問われたことになります。月日の経過とともに、人としての基本を忘れていた自分自身を猛省することになります。人と人の関係に上下はありません。役職の上下や年上・年下の関係なく誰に対しても「敬意」と「謝意」を忘れないことは人としての基本です。弊社ではこれを「ベーシックマナー」と表現しています。最近、別の研修の場面で「エッ」と感じることがありました。一般社員さんに交じって、事業部長や部長クラスの方が受講生として研修に参加していました。入社年時の横割りで研修対象者が割り出されていたため、変則的なメンバー構成でした。なぜ「エッ」と感じたか、頭髪や服装が仕事を完全に舐めていると感じる風体でした。同じ、教室には一般社員の方がネクタイをきちんと締めて参加していました。服装ばかりか、言動も横柄でした。発言や行動を観ると、社長からの指示で嫌々参加している様でした。本人たちは「社長に言われたから研修に参加してやっているんだ」とでも言いたいのでしょう。他の受講者にどう見られているのかも感じずに「偉そう」な立ち居振る舞いでした。事業部長や部長としては成果や結果を出しているのだと思います。しかし、根本的な人間性・人間力に大きな問題を抱えています。現在、小菅の拘置所に拘置されている某会社の経営者がいます。起訴前ではありますが、いろいろと情報が出てきています。経営者としての手腕は疑う余地もありません。結果に表れています。しかし、人間性が疑われる容疑がいろいろと出てきています。いくらマネジメントスキルやリーダーシップが立派でも、人としての基本を忘れてはいけません。立場が上になればなっただけ、素直さや謙虚さを忘れてはいけません。