独立して、独自の研修プログラムを開発するようになるとそれまでとは見えてくる世界が変わりました。
研修会社の所属講師の時は、研修会社が作成した講師マニュアルがありました。
基本的にその講師マニュアルに沿って研修を進めていれば何の問題もありませんでした。
当時は、研修する内容に関する知識があればそれで事足りていました。
入社と同時にとてもハードな講師特訓が用意されていました。
実施した内容は、第一に講師マニュアルの丸暗記です。
各テーマごと所要時間が決められていて、時間内に一言一句審査員の前で暗唱しないと次に進めない仕組みになっていました。
かなりの厚さの講師マニュアルを研修助手で1冊、講師になると2冊の暗記が必須でした。
合格すると、次は一人芝居の特訓でした。
受講者が前に十数人いるつもりでシャドートレーニングを行います。
「管理者はトップから何を期待されていますか?」
「そう、素晴らしい」
と質問を投げかけて、答えを受け止める練習です。
これがかなり難しいんです。
一人何役にもなって、黙々と行います。
慣れてくると、鏡の前で行うこともあります。
自分の表情が確認できるので助かります。
これにも審査が待っています。
文字通り、一人芝居をしているところを厳密にチェックされます。
言葉と言葉の間の取り方までチェックする鬼の目チェックです。
難関をクリアすると、先輩講師を受講生役にした模擬講義の特訓となります。
ここまでくるだけでも大変ですが、今度は海千山千のベテラン講師が相手です。
太刀打ちできません。
講師マニュアル通り進めて行っても、解答をストレートに答えてくれません。
やる気のない受講者になり切っている人もいます。
わざと、違った答えを言い張る人もいます。
最終関門をクリアできて、ようやく受講生の前に立つことが出来ました。
そんな過去を振り返りながら、今日の研修では事務局として研修に参加しています。
自分が試行錯誤を繰り返し作成した講師マニュアルに沿って、担当する講師の方々に研修を進めてもらっています。
皆さん、講師経験20年以上のベテラン講師です。
当然ですが、研修の流れと着地点は一緒です。
しかし、話し方や質問内容は講師のカラーが出ています。
事務局を担当しながら、研修室の後方で各講師の進め方を観察しました。
着地点は一緒なのに、冷静に聞いていると各講師の力の入れ方が微妙に違っていました。
やはり十人十色ですが、ご自身がかつて受けた講師特訓の効果が随所に表れていました。
流石です!!
