のらねこ(STRAY CATS) 海を渡る/物理教育国際交流〜ミオくんと科探隊セレクション | ひろじの物理ブログ ミオくんとなんでも科学探究隊

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 セレクション、今回は、海外の物理教育界では「STRAY CATS」として(意外なほど)知られている、ぼくたちのグループの、海外交流の小史をまとめてみました。

 記事の内容を、実際の出来事の時系列順にまとめてあります。

 

 今までの記事を拾ってみると、意外に書いていないこともまだあるなあ・・・という印象を持ちました。それは、これから少しずつ補っていこうかと思っています。

 

 各タイトルにそれぞれの記事へのリンクが貼ってありますので、ご利用ください。

 

のらねこ、海を渡る その1
・1987年の日本物理学会(名古屋)に参加したときの話です。このちょっと前に開かれた物理教育国際会議の話にも触れています。この国際会議がSTRAY CATSの国際デビューにつながっていきます。

 ぼく個人の物理教育の歴史にとっても、このときの物理学会は、非常に大きな転換点になりました。そのことについても、書いています。(より詳しくは、『授業づくりで変える高校の教室4 理科』川勝博編著(明石書店)をご覧ください)

 

「学習者主体の物理教育をつくるために」シンポジウムから

・ある日、東京の後藤道夫先生(のちに、『子供にウケる科学手品』ブルーバックスをヒットさせた人です)から、手紙をいただきました。その手紙には、来る応用物理学会の物理教育シンポジウムで、ぼくに60分の講演発表をしてほしいとの依頼が書かれていました。

 そのまえに、新潟で行われたイギリスと日本の物理教育の会で、ぼく、杉本さん、川勝さんが、実験満載の発表をしたのが印象に残っていたとのお話しでした。

 当時、物理教育学会や物理教育研究会が、学術的な形式主義に陥っていて、もっといきいきとした発表で、高校大学の先生方に衝撃を与えて欲しいと書かれていました。

 ぼくは学会の仕組みをよく知らなかったのですが、通常の学会の発表は15分がせいぜいで、60分もの時間が設定されるのは異例中の異例だったそうです。それだけ、当時の物理教育界には閉塞感があり、後藤先生たちは、日本の物理教育の未来に危機感をお持ちになっていたのですね。

 記事にも書きましたが、ぼく一人ではたいへんだったので、いろいろな事情の末、岐阜の小川さん長野さんに手伝っていただいて、3人で発表しました。後藤先生のご自宅に宿泊させていただいたのも、なつかしい思い出です。

 このときのぼくの「レンガ割り」実験が、のちに読売新聞、朝日新聞に取り上げられ、『いきいき物理わくわく実験』の出版に大きな影響を与えることになるとは、このときは思ってもいませんでした。

 その本が、アメリカのAAPTに初めて参加するときの、大きな手土産になることも、もちろん予想できなかったことです。

 より詳しい内容は、本編の記事をご覧ください。

 

のらねこ、海を渡る その2

・1989年に初めて渡米し、AAPT(アメリカ物理教師協会とでも訳せばいいのでしょうか。アメリカの大学・高校の物理教師の物理教育研究会で、日本の物理教育学会に相当するものです)に参加したときの顛末を書きました。

 といっても、その2はアメリカに渡る直前までの話ですが。

 

のらねこ、海を渡る その3

・1989年のAAPT参加でのさまざまな話題を書いています。空港でガードマンに取り囲まれ、銃を向けられたハプニングも。

 そのAAPT大会では、地元の子供たちとの科学交流会も行っていたのですが、急遽、ぼくのブーメランが人気を呼び、地元の子供相手の物理オリンピックの種目として参加して欲しいといわれました。ルールを作り、その場でブーメランを作って飛ばしてコンテストを行い、優勝者を決めるというイベントの企画からMCまで、ぼくがやりました。もちろん、一人ではできませんので、長野さんたちに手伝ってもらいました。

 その他、いろいろな出来事を記録しています。のらねこのアメリカ珍道中の記録です。

 

のらねこ、海を渡る ハンガリー編

・1992年に、ハンガリーのヤスベレーニョという田舎町で、日本・ハンガリー合同の物理教育会議が行われ、それに参加したときの記録です。このときは、ちょうど、NHKが小川さんを特番で追いかけていて、そのディレクターたち2人が、ハンガリーまで同行しています。

 参加メンバーは小川さんの番組の都合で、いろいろインタビュー動画を撮られましたが、ぼくはTV画面に出たくなかったので、ビールを飲みながらインタビューを受けました(確信犯です、ごめんなさい)・・・でも、TV番組では、地元の子供たちを集めて行った実験の会の様子が放映され、結局、ぼくの声と体の一部が放映されてしまいました。思うようにはいかないですね。

 

のらねこの自己紹介〜WE ARE STRAY CATS FROM JAPAN

・ハンガリーでの会議で、ぼくたち「のらねこSTRAY CATS」の活動を紹介するOHPシートを使いましたが、それを紹介しています。もともとは、1989年のAAPTのときに即席で作ったOHPがあり、その一部をマジャール語に直して、描いたものです。

 AAPTのときは日本ではまだ理科科目の選択制はあまり採用されていなかったのですが、ハンガリーに行く頃には日本でも選択制が採用されるようになっています。ハンガリーはかつての日本と同様に、これから国を興していく時期でしたので、かつての日本と同じく「物理必修」でした。

 

コボール・マチカ

・ハンガリーで知り合った、ジョージ・マルクスさん、トス・エステルさん、シャンドールさんのことを書いています。エステルさんたちは、その後、何度か日本を訪れています。

 

物理教育の未来〜故ジョージ・マルクスさんの講演1

・1993年にハンガリーのジョージ・マルクスさん、トス・エステルさんたちが日本を訪れたとき、愛知物理サークルで行った講演の内容を記しています。マルクスさんに「スプーン曲げ」の秘密を教えた話も、少し紹介しています。

 

物理教育の未来〜故ジョージ・マルクスさんの講演2

・マルクスさんの講演の核心部分を書いています。ハンガリーと日本の物理教育会議のとき、基調講演として、マルクスさんが発表されたのと同じ内容でした。非常に示唆にとんだ、先験的な提案で、非常に勇気づけられました。というのは、まったく同じ発想で、ぼくも授業プログラムをつくり、実践していたからです。物理で学ぶ題材はUFOでもなんでもいい、というマルクスさんの提案には、全面的に賛成します。

 

万国共通語=物理
・職場の英語の人との会話を題材に、ハンガリーやインドなどでの国際交流と、英語の関係を書いています。英語がだめでも、専門で意思疎通ができる、という内容です。詳しくは、本編をご覧ください。

 

のらねこ、海を渡る スウェーデン編

・2002年のスウェーデンGIREP(物理教育国際会議のひとつ)に参加したときの記録です。個人的には、オクサンと初めていった国際会議で、印象深いですね。このとき、冗談半分で発表の時、スプーン曲げも披露したのですが、その後がたいへん。大会運営のお手伝いをしているルンド大学の大学生たちに囲まれ、スプーン曲げのやり方を教えて欲しいと懇願されました。詳しいことは、記事をご覧ください。

 

のらねこ、海を渡る スウェーデン編2

・前回のオマケ的な内容です。スウェーデンを離れた後、帰路でノルウェーを訪れたときの話を書きました。ここで、ツアーガイドのトールさんに会いました。ノルウェーでは、当時昼間でも薄曇りの時はクルマのライトが自動点灯するようになっていて、それについて、みんなでケンケンガクガクの議論をしました。今では、日本でも、薄暗がりになってきたらライトを点けるのが常識になりつつありますが・・・トールさんの名の由来が北欧神話の神さまの名前じゃないんですかと指摘したら、よくわかりますねと、トールさんに感心されたことを覚えています。

 

のらねこ、海を渡る インド編その1

・2005年、アインシュタイン没後50周年の年、インドで開かれたICPE(国際物理教育会議)に参加した時の報告です。インドでは初めてのICPEでしたが、いやはや、たいへんな会でした。傍若無人ののらねこたちも、唖然とするできごとがいっぱい。その行状記その1です。

 

のらねこ、海を渡る インド編その2

・インドの国際会議の報告その2です。ゲリラ的に行った水ロケット打ち上げデモンストレーションの話や、インドの高校生との交流の話など。街をぶらついた出来事も書いています。

 

のらねこ、海を渡る インド編その3〜レンガパズル問答と天文台

・インドの国際会議報告その3です。会場近くにあった古い天文台に行った話など、会議から離れておまけ的な話を書きました。

 

ムスリムの教え

・インドの報告の番外編です。ちょっと特異なエピソードを書きました。インドでの様々な宗派と人間性の関係が見えた逸話です。ムスリムはインドではテロ行為を行う人もいますが、大方のムスリムは貧乏でまじめです。そんなムスリムとの出合いを書きました。

 

ヨーロッパからお届け(混沌)

・これは直接、物理の海外交流とは関係のないオマケ的な記事ですが、このアメブロでのジャンル分けで、ぼくのブログがなぜか勝手に「ヨーロッパからお届け」というジャンルに登録されていたことの驚きと、それにまつわるさまざまな出来事を書きました。

 

ヨーロッパ発、専門着

・「上の句」の「ヨーロッパからお届け」の「下の句」的な記事です。自分でジャンルを変えられたので、物理関係のことが書けそうな、一番ちかいジャンルとして「ネット・技術」ジャンルを選んだことを書きました。もちろん、その後、いろいろなことがあり、ぼくもひらきなおって、「アート・イラスト」ジャンルに登録し直し、現在にいたっています。

 

Stray Cats コトハジメ1〜のらねこ海を渡るマンガ版

・「のらねこ海を渡る」のマンガ版です。その第1話にリンクしています。

 

 

【更新記録】

※全体の構成を少し手直ししました。

※「のらねこ海を渡るマンガ版」へのリンクを追加しました。(2024.3.11)

 

 

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