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『い』から始まるタイトルの映画。
今回は『いちご白書』(1970)で。
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若者たちが学園闘争に燃えていた時代。
でも全部の若者がそうだったわけではなくて、
本作の主人公サイモンは政治的にはいわゆる『ノンポリ』でした。
主人公の大学生の少年は学生運動をしている女の子に恋をして、
なんとなく活動に参加する。
恋する男は次第に運動に熱心になっていくが、
学園当局の運動の排除は次第にエスカレートしていき、
双方の衝突は過熱していく・・・
見事に時代を切り取った青春映画ですよね。
リアルにあの時代を経験していないと作ることのできない瑞々しさ。
学生運動が主題なんじゃなくて、それはあくまでも背景。
テーマはサイモンとリンダの爽やかな恋愛。
それをとてもさわやかな映像感覚と音楽で見せてくれる。
制作から50年以上たっているのかな。
それでも「サークル・ゲーム」から始まるオープニングをはじめとして、
今、どのシーンを観ても新鮮な感覚は変わらない。
とはいえ、
体育館を占拠していた学生たちを機動隊が一斉排除するシーンの迫力の凄まじさよ。
立てこもっている学生全員でJohn Lennonの「 Give Peace a Chance(平和を我らに)」を合唱する中に、催涙弾が撃ち込まれる。
ラストでサイモンは自由を叫んで機動隊にダイブする。
このラストシーンは映画史に残る名場面だが、
そこに「サークル・ゲーム」をかぶせる演出に涙が出るほど感動すんだ。
制作は『ロッキー』(1976)でおなじみのロバート・チャートフ&アーウィン・ウィンクラ―。
監督スチュアート・ハグマンでみんないいセンスしている。
何にも刃向かうことのなくなった若い人たちは、
この作品を鑑賞したらどう思うのだろう。
息子(24歳)娘(29歳)と一緒に鑑賞してみても面白いんじゃないかと思う。
「いちご白書」 The Strawberry Statement (1970)
スチュアート・ハグマン監督 109分(米)
製作:アーウィン・ウィンクラ―&ロバート・チャートフ